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【代表インタビュー 前編】事業ビジョンを180度転換。そのとき、大きな壁が立ちはだかる。

こんにちは!株式会社ユビニティ―の採用広報担当です。本記事より、代表取締役 田﨑太郎(たさき たろう)のインタビューを前編・中編・後編に分けてお届けします。前編の本記事では、前職での経験や、ユビニティー創業に至った経緯、代表ならではの挫折経験などをお伝えします。

■成果を出すことにこだわり抜いた会社員時代。

――前職では、どのような仕事を担当していましたか?

最初は中小企業経営者に向けて、エネルギーを最適に利用するコンサルティングをしていました。実際に工場や店舗などの生産現場に入り、動力設備の稼働状況や生産計画をヒアリングして効率化を図る提案をしていました。前職は設立から3年9ヶ月で上場した勢いのある会社でした。入社して1年後くらいに、名古屋支店の立ち上げメンバーに選ばれたんです。その後、支店長や西日本エリアマネージャーを経て事業部長を担当し、全国7拠点、約250人の部下を率いて成長拡大に邁進していました。採用業務や予算管理、中期経営計画の策定などを通して経験を積み、最終的には株式上場後、事業会社の役員に就任しました。

――それほど成果を出せた理由は何だったのでしょうか?

理由は2つあります。1つめは、常に目標を定め、圧倒的な達成を心がけていたことです。年間予算から四半期・1ヶ月・週・日・午前午後と、目標を細分化することで、やるべきことを明確にしていました。進むべき方向が見えれば後はやるだけです。決めたことをストイックに取り組み、目標達成が見えたら、新しい目標を立てていましたね。目標設定に追われるより、追い回していました。

2つめは、マネジメントだと思います。部下の年齢や経験を問わず、結果を出したら役職や報酬で還元するなど、社員の働くモチベーションを意識していました。また、今携わっている仕事が世の中やお客様にどんな価値を提供しているのか説き続けました。「結果はプロセスの延長線上にあり、諦めずにゴールを目指した人が達成するんだ」と、ウサギとカメの話に例えながら(笑)分かりやすく講義したのを思い出します。

■6期目にはじめての減収と赤字。仲間たちの退職…。社長として初めての挫折を味わう。

――その後、起業を決意されたのはなぜですか?

前職の株式上場後、分社化して、事業会社の役員を任されたんですね。上場企業の予算策定から運営に携わったり、取締役会に参加したり、普通20代では出来ない経験をさせてもらいました。ビジネスマンとして満足いくキャリアを歩みました。しかし、組織が大きくなっていくにつれ自分の成長が止まっているように感じました。「自分でリスクをとって、起業してイチから上場を目指したい」という気持ちになったんです。思い立ったが吉日だと思い、27歳のとき起業しました。

最初の頃は順調に売上を伸ばして、1期目は3億円、2期目は6億円、3期目には8億円近くになり、色んなことにお金を投資しても利益が1億円以上でました。ここまで急成長できた理由は、前職での経験が大きかったです。事業規模を拡大するコツやキャッシュの回し方、回収リスクなど、全てわかっていたんですね。それだけでなく、事業計画を立てた経験や、前職からの金融業者との付き合いもあり、安定したキャッシュフローのもとレバレッジを効かせた経営ができる状態でした。また、私が起業するとなったとき、前職の支店長やマネージャ―クラスの社員が10人くらい付いてきてくれたんです(きちゃったんです)。前職に対する負い目は感じましたが、断る余地もなくて。ちなみに、前職の社長にはきちんと報告したので、今でも仲良くさせてもらっています。

――4期目以降はいかがでしたか?

4期目は売上10.8億円、5期目は11.2億円と、微増ですが成長はしていました。いつしか働く目的が成長することになっていきました。数字数字数字…と数字を追うことだけが会社のテーマになっていきました。数字を追うことは大切なことですが、目的と手段と考えたとき、後者でなければいけません。数字だけが目的になり、新しい挑戦や遊びがなくなっていきました。当然そんな会社は伸びるはずもなく、経営者として虚しさと危機感を持ち始めたんです。「こんなことをするために起業したのか?」と我に返りました。

そのタイミングで、起業した目的に立ち返り、価値のあるサービスを創出して、わくわくするような仕事がしたい。パブリックな会社にするために、私だけではなく創業メンバーにも価値観を共有して成長するように求めました。採用や育成の勉強会をしたり、理念策定にも注力しました。しかしこれが、歯車が狂うきっかけだったんです…。

というのも社員たちは、毎月数字目標を達成して、歩合を貰って贅沢して…と、今を楽しむ働き方が好きだったんですね。でも私としては、株式上場するために会社の制度を整えて、世の中から「あって良かった」と思われるような会社にしたいと思っている。目指す方向性が違ってきたのに私は幹部に求める。完全に共有ではなく強要になってしまったんですね。兄弟より深い絆だと思っていた専務が辞め、部長が辞め、支店長、トップ営業マンと立て続けに辞めていきました。今思えば完全に私のミスです。その結果、6期目にして初めて減収し、営業利益で1億円の赤字を出しました。人が離れていき、売上も落ち、銀行からの融資も止まり、本当に大変な時期でしたね。

起業した目的に立ち返り、事業ビジョンを180度転換させた田﨑。初めての挫折を味わいながらも、社長としてひと回りもふた回りも躍進していきます。次回の中編では、周囲に影響を受けながら、パブリックな会社へと成長させていくストーリーをお届けします。お楽しみに!

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