この記事は「SWITCH Vol.41-No.9」に掲載された記事を許諾を受けて転載しています。
PHOTOGRAPHY: GOTO TAKEHIRO
TEXT: HIRAKI RIHEI
FILE.20
時田澪 3Dデザイナー
ゲーム会社を経て、 2020年12月にココネ入社。『ポケピア』の立ち上げに携わり、星アイテムの 3D制作、クオリティチェックを担当。 現在は今秋リリース予定のサービスでキャラクターの 3D制作を担当している
ポジティブな感情が湧くような シルエットを見つけ出す
━━時田さんは3Dアバターサービス『ポケピア』のプロジェクトの立ち上げ時に、ゲーム会社からココネに転職されたそうですね。
「元々ココネのアプリが得意とするようなかわいいデザインのサービスに携わりたいという気持ちがありました。ココネはゲームではなくアバターアプリを制作している会社なので、これまでゲーム業界で培ってきたノウハウを生かせないのではないかと悩むこともあったのですが、最終的には『自分の作りたいものを作る』という強い思いがあり、入社を決意しました」
━━3Dでココネらしい“かわいさ”を表現する際に注意していることはありますか。
「3Dは様々な角度からアイテムやアバターを見ることができるのが魅力ですが、同時に難しい部分でもあります。私は“かわいい”とは『一目で湧き上がってくるポジティブな感情』と定義しています。アイテムを3Dに落とし込む際は、常にシルエットを大事にしています。第一印象でポジティブな感情が湧くかを検証するために、あらゆる角度からアイテムを眺めて、実際にアプリ画面上に置くことで周囲とのバランスを確認していきます」
━━3Dはココネが創り上げてきた「デジタルワールド」にどのような意味をもたらすと考えていますか。
「3Dは立体表現なので、私たちが生きる現実世界と表現できる領域が似ていて、3Dのサービスではよりデジタルワールドに入り込んだようなリアルな感覚が得られると思っています。3Dにはココネのデジタルワールドとリアルな世界との隔たりを取り除いてくれる力があると思っています」
━━今秋には新たな3Dサービスがローンチされるそうですが、どんなサービスなのでしょうか。
「新しいアプリはデジタルアートトイなどをコレクションしていくことに重点を置いたサービスになっています。日本だけではなく世界で展開するサービスなので、世界中の人との交流も楽しんでほしいです」
SWITCH Vol.41-No.9, スイッチ・パブリッシング
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