ココネ株式会社 開発部門 クライアント開発 田中博
オンラインゲームに特化したデベロッパにてエンジニアのキャリアをスタート。
その後数社にてオンラインゲームの開発や組織長として活躍。アーキテクチャ設計に強み。いい仲間とともにいい会社を作りたいとの想いから、2013年よりココネへ。2014年には代表取締役社長に就任。田中さんを目指して入社するメンバーもおり、エンジニアからの信頼がとても厚い。
2013年にココネへ入社しCTOを経て、2014年には代表取締役社長へと就任された田中さん。開発環境や仕事内容だけでなく、エンジニアとして働いてきたからこそ分かる、ココネで働くことの魅力ややりがいについてお話を伺いました。
Q、プロジェクト毎のチーム体制を教えてください。
立ち上がって間もないプロジェクトの場合、事業部長1人、企画者1人、開発者が4人、デザイナーがアイテム製作で8人、アクション1人、UI1人、QA1人といったチーム体制が最低限の運用体制です。これでもデザイナーは少ない人数で、アイテムを増やす段階に入るとデザイナーの人数はさらに増えます。
Q、開発メンバーの体制や、使っている技術は?
開発者4人の内訳は、サーバーサイドが1人、クライアントが2人、チーム用ツール開発1人です。使っている技術としては、サーバーサイドの言語はJavaで、Springフレームワークベースのシステムです。バックエンドはmongoDBです。
クライアントは基本はC++でcocos2d-xを使用していますが、最近の新規プロジェクトはC#でUnityも使い始めています。
一からプロジェクトに向き合いながら、自身の得意分野を活かせる環境
Q、スピード感を持った開発をされているとのこと。それに合わせてエンジニアの異動やチーム体制の変更は頻繁にありますか?
新しいプロジェクトを任せた場合、初期から携わっているメンバーはそれほど異動はありません。そのため、エンジニアにとっては一から作り上げていく楽しさがあると思います。
プロジェクトのさらなる売り上げが見込める場合は、機能追加のために人員を増やすこともあります。異動の際は各エンジニアにとって得意なこと、やりたいことを重視しているので、得意分野を発揮できる場所で働ける環境が整っていると思います。
CTOを経て、社長へ就任社内を見直し、より働きやすい環境へ
Q、田中さんはCTOを経て社長になられたんですよね。
もともとはMMORPGなどを作るエンジニアで、NHNJapan在籍の時は開発室長をしていました。
ココネに来てからは、ポケコロ(http://www.pokecolo.jp/)の開発に関わったり、パズルゲームを作ったり、RPGのR&Dなどを行ってきました。社長になってからは経営や事業を見ることはもちろん、勤怠システムの整備や、社内ポータルサイト、社内チャットの仕組みなど、社内インフラの整備もやっていましたね。
Q、社長になり、エンジニア業以外の仕事をすることについてどう思いましたか?
社長になって良かったなと思います。最初の頃は色々とやりすぎて抱え込んだり、周りははそこまで求めていないのに多くを求めてしまい、時にはぶつかったりなど本当にたくさんのことがありました。そのおかげもあり、今では全体をイメージして動けるようになったのではないかなと思います。
表現力に特化した技術ノウハウ、独自の制作環境を開発し、さらなる拡張を目指す
Q、ココネの技術的な強みを教えてください。
ベクター技術を含めた、2Dのアバターの表現力が高いところですね。アバターと2Dに特化した美しい表現と滑らかなアニメーションを実現する描画の技術に加えて、数十万のアイテムで構成された世界を動的に構築し、少ないメモリで表示するためのデータ管理のノウハウが大きな強みだと考えています。どちらかというとWebブラウジングに近い考え方ですね。
Q、技術面において、ココネの今後の課題はありますか?
ベクターの描画をさらに速くするために、描画エンジンの高速化が課題です。また、アバター制作環境のブラッシュアップもしていきたいと考えています。今はAdobeのツールに依存しすぎている部分もあり柔軟性に欠けるので、独自の制作ツールの開発も検討していきたいですね。
また、将来的には、デザイナーや企画など、様々な人が自由にコンテンツを制作していけるようにツールを拡張していきたいです。限られたリソースで開発していると、売り上げに直結するようなものしか制作できなくなります。コンテンツとしての深みをより出すために、デザイナーだけでなく企画も開発に直接関われるための環境を作っていきたいと考えています。
ユーザーが楽しむための仮想空間を作りこんでいく
Q、ココネが目指しているものについて教えてください。
私の個人的な考えですが、現状のアプリをもっと汎用的にアバターの世界を構築できる環境へと進化させていきたいです。そうすることでデザイナーに限らず、様々なコンテンツを作りたい人が我々が提供する環境で活躍し、世界観の表現が拡がっていくと面白いなと考えています。
例えば、Kindleで本を読む、Netflixで映画をみる、そんなイメージで私たちのアプリでアバターの世界に入っていく、そういった仮想空間を提供し、そこに毎週新しいコンテンツが追加されることで、たくさんの方が集めて、見て、楽しめるアプリを作っていけたらと考えています。
商品を販売する基盤を作るのはエンジニア やりがいを感じる仕組み作り
Q、エンジニアにとってやりがいになるのはどんなところでしょうか?
ココネには大勢のデザイナーが毎日のように商品をお客様に提供しています。
サービスを立ち上げた当初はそうでなくても、最終的に収益を上げていく段階では商品力がとても重要になってきます。エンジニアは様々な役割でそこに関わっていきますが、その責任はとても大きなものです。
自分が関わったサービス上で、たくさんのコンテンツが日々生まれていく。エンジニアにとっては大きなやりがいを感じるところですね。仕組み作りが好きな人には、面白い環境だと思います!