CINRA, Inc.(以下、CINRA)では2024年から、週3日出社するハイブリットワークがスタートしました。
2020年11月からはフルリモート体制、2023年2月からは「週1出社」を導入していたCINRAが出社中心のハイブリットワークに移行することとなった理由や、これまでに得られた効果・気づきをご紹介します。
なぜ「週1出社」から「週3出社」に?
2020年からフルリモート体制をとっていたCINRA。メンバーは働く場所にとらわれず自分らしい働き方ができるようになった一方で、メンバー間のコミュニケーションが大きく減ってしまったことから、2023年2月からは「週1出社」を取り入れた働き方に移行しました。
⚪️「週1出社」の概要
毎週火曜日に全メンバーが出社します。出社時間は決まっておらず、3時間程度はオフィスに滞在するというルールで実施されました。なお、2023年5月からは永田町のコワーキングスペース 「MIDORI.so NAGATACHO」(以下、MIDORI.so)内に常設のオフィスを設置しています。
⚪️「週1出社」の効果
勉強会やミーティングがリアルの場で実施されることでスムーズなやりとりができるようになったほか、一度のコミュニケーションで得られる情報量が増えたという声もありました。また、リモートよりもコミュニケーションのハードルが低いことから「ちょっとした質問がしやすい」「雑談から気づきを得られた」という効果もありました。
このほかにもさまざまなメリットがあり、より良い仕事をする上で「対面でコミュニケーションをとること」が重要であったことに気付かされたことから、CINRAは「週3出社」に移行することになりました。
コミュニケーションと働きやすさを両立した出社体制をつくるために
週3日の出社はコミュニケーションが増える期待がある一方で、心理的・物理的な負担や不安も社内の意見として挙がりました。これまでに出た懸念点と、CINRAが行なった対策をご紹介します。
⚪︎モニター、イヤホン、パーテーションを増設
家での作業時には大きなモニターを使っているメンバーも多く、オフィスでも同じ効率で作業ができるよう、モニターを追加で設置しました。一部の机にパーテーションを設置することで、よりオンライン会議に参加しやすくなったり、作業に集中しやすくなったりしました。
⚪︎会議室の使い分けで機密性のある会議室を確保
ミーティングや取材を行なう際に機密性のある会議室を確保できるのかという不安が挙がりました。
MIDORI.soには機密性のある会議室が設置されているものの数に限りがあるため、会議の種類によってオープンな会議室と使い分けるようにする方法で運用し、数を確保できる体制を確保しました。
機密性が不要なオンライン会議は、在籍年数が浅い社員や若手の社員にとっては先輩社員の立ち回りが耳に入ってくる環境でもあるため、自席で参加することで学びにもなっています。
また、会議に外出先からしか参加できない場合もあるためスピーカーを購入。リアル、リモートが混ざったハイブリット会議にも対応できるよう対策しています。
⚪︎勉強会などでチーム外のメンバーとのコミュニケーション機会が増加
「週1出社」の際にはチーム外のメンバーと交流できる機会が少なかったため、勉強会などを通して他のチームともコミュニケーションが取れる機会を増やしました。お互いのチームがどんな仕事をしているのかなどの相互理解が進み、新たなアイデアが浮かぶ源にもなっています。
また、月に1度開催される自由参加の「月イチCINRA」ではオフィスの中でお酒や食事を楽しみながらチームの垣根を超えて交流しており、趣味の話やカルチャーの話で盛り上がることも。
⚪︎通勤・満員電車への不安
「週3出社」を導入した後も1日のオフィス滞在時間は3時間ほどでOKというルールは変わっていません。朝早く出社し午後は家で仕事をするメンバーやランチを家で食べてから午後に出社するメンバーなど、それぞれがパフォーマンスを発揮しやすい方法で働いています。
「すぐに決断」ではなくトライアルから始めるCINRA
CINRAでは今回の「週3出社」をトライアル期間として捉えています。
「週3出社」が始まって1か月が経ち、チームを超えたランチ会の実施など良い効果が出はじめた一方で、制度が実施されて初めてわかることもあり、改善できる点はまだまだ多いことも確かです。
メンバーそれぞれがより自由に高いパフォーマンスで働ける環境をつくるため、一度決断した形を正解とせず、チームの垣根を超えて話し合うことで変化しつづけていく予定です。