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※本記事は2021年6月にnoteにて公開された記事の転載です。各情報は掲載当時のものです。
現在、ビットバンクでは企業価値向上のために広報活動を強化中です。2020年8月には、広報専門のチームを立ち上げ、メディアとの関係構築や情報発信の仕組みづくりに注力してきました。
今回のインタビューに登場するのは、広報チームの立ち上げメンバーとして、戦略立案から実行まで尽力してきた桑原惇(くわばら あつし)です。
「各種メディアとの連携を強め、認知度を高める広報活動は、今後のビットバンクの発展に不可欠な業務です。正確かつ迅速な情報発信は、業界全体の発展にもつながっていますから、そこまで見据えて活動していきたいですね」と語る桑原に、具体的な取り組みや、今後の目標について聞きました。
広報活動を通じて、将来のお客様を生み出す
ーーまず、広報チームを立ち上げた経緯を教えてください。
当社は創業以来「暗号資産(仮想通貨)取引所として高い安定性があり、機能性にも優れている」「サポート対応やサービスの品質がいい」など、ご利用中のお客様から高い評価をいただいてきました。
しかし「将来のお客様」を生み出す“新たな認知の獲得”という面では課題は多く、まだまだ魅力や強みを社会に広く伝えきれていない状況でした。
さらなる事業成長のためには、既にご利用いただいているお客様だけではなく「世の中におけるビットバンクの存在感」を高める施策が欠かせません。そこで、2020年8月に広報専門のチームを立ち上げ、外部メディアを通じた発信強化に向けた取り組みを始めました。
ーー広報チーム立ち上げ以前、メディア対応はどのように行われていたのでしょうか?
実は、ビットバンクの社員がテレビや新聞などのメディアに登場し、暗号資産分野の識者として取材を受けることは、これまでにも数多くありました。
ただ、以前は「その都度、各社員が個別対応している」状態で・・・どんな情報を発信してきたか、またそのメディアとどんな関係を構築しているかといった情報集約や、戦略的なアプローチができていませんでした。
せっかく暗号資産業界において独自の強みを持ち、普及のために様々な活動をしているのに、情報が蓄積されていかないのは、非常にもったいない状態です。
そのため、広報チームでは「メディアリレーションに関する情報を一元管理できる仕組み」づくりから始めました。
「どのメディアに、何を伝えるか」の整理からスタート
ーー広報チームの立ち上げにあたって、具体的にはどのような施策を行ったのでしょう?
まずは、これまでお付き合いのあるメディアや記者の方々の情報はもちろん、今後リーチしていきたいメディアまで含めた「窓口の整理」からスタートしました。
そのうえで「当社にとって、どんなメディアに発信するのがベストなのか」を考え、優先順位をつけながらリスト化していったのです。
また、これまでお付き合いの多くないメディアの方々ともコミュニケーションを円滑にするため、記者向け資料の「ファクトブック」を新たに作成しました。
ビットバンクの認知以前に、そもそもメディアによっては「暗号資産業界の現状」自体があまり伝わっていないこともあるんですよね。そこで「一読すれば、暗号資産業界の概況と、その中におけるビットバンクの価値がわかる」資料を準備するのも重要だと考えました。
ーー「ファクトブック」にはどのような情報が載っているのですか?
事業・サービスの概要や特長などについてまとめたファクトブックでは「客観的な事実」をわかりやすく記載することが重要です。
当社の場合、暗号資産業界の現況や当社の企業概要、提供しているサービスについて解説しています。また、暗号資産について専門的なコメントができるメンバーのプロフィールも紹介しています。
ーーなるほど。広報の体制構築を着々と進めてきたんですね。
はい。社内外の様々な方の協力を得て準備を進め、メディアリレーションの基礎となる部分については、2020年中にある程度の整備ができました。2021年は、次のステップとして「情報発信ルール」の策定に力を入れています。
ルールが明確化されていない中での情報発信には、自社の価値を低減させてしまうリスクがありますよね。
例えば、SNSの運営ではどんな情報を発信すればよいか。また、社員がインタビューを受ける場合には、どのような手順で対応をすればよいのか。リスクを考慮しながらも、最大限に効果を発揮できる情報発信マニュアルづくりが大切だと考えています。
“当社の強み”と“取材するメリット”
ーー広報活動において、大切にしていることは何ですか?
各メディアの方々に、ビットバンクの強みであるハイレベルな「人」と「サービス」の両方をしっかりご認識いただけるような広報をしていきたいです。
まず当社の「人」の面の強みとしては、暗号資産業界全体の現況を解説でき、大局的な視点を持って見解を示せる人材を擁していることが挙げられます。
具体的な例を挙げると、社長の廣末は暗号資産業界全体の自主規制規則を制定したり、提言を行う日本暗号資産取引業協会の理事を務めており、業界の現況を踏まえたコメントをすることが可能です。また、暗号資産市場を定点観測し毎日最新情報を発信しているマーケットアナリストの長谷川をはじめ、専門性の高いトピックを詳細に解説できるメンバーも在籍しています。
ーーなるほど!サービス面についてはいかがでしょうか?
特に重点的にお伝えしていきたいのは、当社が誇るシステムの安定性についてですね。安定性の高さは必ず信頼につながっていきますので、メディアリレーションにおいて、常にこの点は念頭に置いています。
ーー良好なメディアリレーションのために、どんなことを心がけて情報発信していますか?
自社のニュースリリースにとどまらず、暗号資産業界にまつわる様々な最新情報を提供できる会社だと伝わるようなリレーションを意識していますね。
メディアの方々に「ビットバンクを取材すれば、業界の展望がわかる」「有益な情報が得られるビットバンクとのリレーションは重要だ」と認識いただけるようになれば、良好な関係を築けますよね。
そうすれば、自ずとメディア掲載機会も増えていくもの。この点は、広報チームを立ち上げて以来、実際に手応えとして感じています。当社だけではなく業界全体への信頼を高めるうえでも「幅広く暗号資産に関する情報を提供する広報」という姿勢は非常に重要だと思います。
将来的にはグローバルな広報も視野に入れて
ーーこの1年の広報活動を振り返ってみて、いかがでしょうか?
暗号資産にまつわるポジティブな情報をお届けできる機会が増えるにつれて、業界に好意的なメディアや、ビットバンクに注目してくださるお客様も増えてきたと感じていますね。
また、広報活動にはインナーブランディングの効果もあります。当社がメディアを通じて存在感を示せば、メンバーが「ビットバンクで働く誇り」を感じられる機会もそれだけ増えていきますよね。全員のモチベーション向上にも繋がっていると思います。
ーー最後に、今後の展望を教えてください。
広報には「守り」と「攻め」の2つの要素があります。「守り」の部分、つまり危機管理的な面も、今後しっかり強化していきたいです。例えば、業界や当社への風評被害に対するモニタリング強化などが該当します。
同時に「攻め」の部分にも注力していきたいです。まず今まで築いてきたメディアを通じた広報活動以外の認知拡大手段の強化をしていきたいです。またメディア開拓、メディアリレーションについては引き続き強化ポイントはあると思っていて、今後は国内メディアだけでなく、海外のメディアとの関係構築も進めたいですね。
暗号資産業界はそもそもグローバルなものです。著名なグローバルメディアにも注目される企業として、海外でもしっかり認知度を上げ、グローバルな企業活動・事業活動を実行していく際の認知面での一助となれる様に、しっかり準備していきたいです。
――桑原さん、ありがとうございました!