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【Profile】
高野兼一 PAY株式会社 代表取締役CEO
1990年生まれ。早稲田大学商学部在学中の2012年に21歳で決済サービスを運営するピュレカ株式会社を設立。2014年にBASE株式会社にジョインし、決済事業を統括するPAY Divisonのマネージャーに就任。「支払いのすべてをシンプルに」をミッションにオンライン決済サービス「PAY.JP」ID型決済サービス・お支払いアプリ「PAY ID」を運営。2018年1月にBASE社のPAY Divison分社化により、BASE100%子会社のPAY株式会社を新設、代表取締役CEOに就任。
公共のインフラになるサービスを目指して|PAY事業について
PAY事業には2つのサービスがあります。
1つ目は『PAY.JP』という事業者向け決済サービス。2つ目は『PAY ID』という購入者向け決済サービスです。
『PAY.JP』の強みは、エンジニアの使いやすさに特化していて、すぐに審査がおりて、料金体系が安いという点。決済周りを手厚くサポートすることで、スタートアップのエンジニアが事業に集中できる環境ができるのではないか考え、つくりました。
『PAY ID』は2017年8月に立ち上がったばかりの購入者向けサービス。店舗がオンライン上の管理画面で独自のQRコードを発行・印刷しておけば、PAY IDのアプリで読み込むだけで決済が可能です。さらに、PAY IDユーザー同士ならアプリ上で個人間決済も行なえます。
自分がスタートアップをやっていたときに、あらゆる領域のなかでお金周りって唯一カオスでブラックボックスでよくわからない世界だということを感じていて。お金だけ物質のまま存在していて、情報のなかに入ってきていないというか。たとえばひとつのIDでお金のし管理や支払いができるようになれば、もっとお金は公共のインフラになっていける。そんな想いでサービスをつくりました。
ただ、単なる決済手段としてだとなかなか普及しないんですよね。使う意味や使うことによってどんな体験ができるのか……といった入口と出口が整備されていないと。
僕らにはBASEというオンラインショップがあって、PAYでオンラインとオフラインの管理ができるようになっている。それによって貨幣での支払いが必要なくなり、しかもいろんなところで価値の交換ができるようになったので、利便性を知ってもらって新しい付加価値を生み出していきたいですね。
採用を通じて実現したいPAYの未来
組織として、多様性は必要だと考えています。
もちろんお金を扱う以上、信頼を失うわけにはいかない。でも、ガチガチにしすぎても金融機関のようになってしまうので、いい意味でのカジュアルさも持ち合わせていきたいからです。信頼感とカジュアルさという両極端なことを高いレベルで実現しなければいけないので、ひとりひとりがカバーしていけるような状況を目指しています。だから、いろんな人がいていいのかな、と。
今は10名強のメンバーと働いていて、8~9割がエンジニアです。なかには決済周りが好きな人もいるし、決済に興味がない人もいる。バランス感覚のいい組織だと思います。
共通項としては、みんな技術が好きでこだわりが強いということですね。トップダウンで指示があっても正しくないと感じたときは徹底的に議論する人が多いです。でもお互いの信頼関係歯あるので、意見がぶつかっても納得感のないままプロジェクトが進んでいくということはないですね。同時に、僕らのようなレイヤーはメンバー間で変な誤解やすれ違いが起こらないように調整していきたいと考えています。
あと、決済事業って、ハッカーマインドがものすごく求められる領域なんですよね。僕が決済に興味を抱くきっかけになったのは、クレジットカード。いろんなカードを持っていても、同じような限度額設定だったり、海外では使えなかったりと、とてもドメスティックな分野だと感じたからなんです。
それから決済の歴史を調べてみると、すごく複雑で……インターネットを活用すればもっと状況をイノベーションが起こせるんじゃないかと感じ、決済事業をはじめました。
ただ、コツコツやっているだけでは金融の分野はなかなかイノベーションが起こせない。法律の絡みもあるし、そもそも日本には「現金を使う」という習慣もある。ここを変えていくためには、絶えず疑問を抱いていたり、人とは違う角度から物事を見ることができたり、こだわりが強かったりする人が、既成概念を壊すことができるんじゃないかと感じています。ある意味、“子どもの視点”を持っている人というか。そんな方を迎え入れたいですね。
What’s 『STAY GEEK』?
やっぱり常識ではないモノの見方をして、常に近道を探す人ですね。あとは、サービスに対して情熱があること。好きなサービスをよくするために、ひたすらに追求するという。
たとえば単純に社内の稟議書を書くことって手間じゃないですか(笑)。骨が折れることをスキップするために何かアイデアを出すのは、とてもギークっぽいなと思います。そしてそれをカタチにするために、徹底的に取り組むという。そういう姿勢が僕にとっての『STAY GEEK』ですね。
BASEやPAYも根本にあるのはハッカー的な思想でできているサービスですので、ギークな人が多い組織だと思います。そういう環境で、大きなビジョンに向かってサービスを作っていきたい人と一緒に働きたいですね。
(インタビュー内容は、2017年9月現在のものです。)