こんにちは! Attack櫻井です。今回は8月4日(木)に開催した、弊社代表・村上篤志によるオンラインセミナー、「採用担当者必見!『人材採用力 強化法 -採用チームの人手不足を解消する-』」のレポートをお届けします。
現在、様々な業種・業界において優秀な人材は取り合いになっており、結果的に「慢性的な人手不足」に悩んでいる企業が増えている状況です。さらに新卒採用、中途採用とも、旧来型の求人広告だけではなく、ダイレクトリクルーティング、リファラル採用など、採用手法も多様化しており、ますます企業の採用活動は複雑性が増しています。
そんな中で、「なぜ多くの企業が採用チームの人手不足に悩まされているのか」を説明させていただいた上で、自社の採用力を強化する方法として、具体的な「採用チームの人手不足を解消する」方法をお話しさせていただきました。
現在の採用マーケットの市況感
リクルートのワークス研究所のデータによると、新卒採用においては全国の民間企業の求人総数が前年に比べ3.1倍に増加しているのに対し、学生数は0.1万人減少しており、求人倍率は1.58倍と高くなっています。従業員規模別の求人倍率の推移も公開されていますが、5000人以上の大企業の求人倍率が0.37倍と低くなっていることから、学生の大手企業志望が根強いことが分かります。一方、300人未満の会社は5.31倍と一人の学生を5〜6社で奪い合っている状況となっています。
中途採用においては、dodaが出しているデータによると、求人倍率は1.91倍と回復傾向にあり、求人数も増加しています。中でも、IT・通信業界、人材サービス業界、コンサルティング業界は特に求人倍率が高くなっています。また、メディア業界や建設・不動産業界も高い傾向にあるなど、慢性的な人手不足に悩まされています。
新卒採用と中途採用はともに人手不足となっており、中でも業界や業種によってはより厳しい状況に置かれています。採用を強化するためには、より多くの求人メディアに広告を出し、より多くのエージェントに声をかけることも必要となりますし、多くの候補者と面接をしなければならない状況も生まれます。よって、採用業務の業務量が増加してしまうことで、多くの企業が人手不足になってしまっているのです。
なぜ多くの企業が採用チームの人手不足に悩まされているのか
採用目標人数や採用チームの人数は変わらずとも、採用業務の量が増加していると感じている企業は多いと思います。これは大きな採用マーケットの変化が原因です。人手不足に陥る採用マーケットの変化の原因は、大きく以下の3点です。
<採用ルートの多様化・細分化>
昔であれば有名な求人媒体に広告を出せば候補者を集めることができましたが、それだけでは候補者を集めることが難しくなり、様々なメディア・エージェントを活用しなければならなくなりました。採用ルートの多様化・細分化が進んだことにより、採用ルートの管理をするための業務が増加しています。
<選考スピードの必要性>
人材不足であることから一人を数社で取り合う状況が生まれてしまうため、より迅速に選考を進める必要性が高まっています。優秀な人材ほど、他の企業よりも早く内定を出さなければ、他社に取られてしまう可能性が高まります。そのためスピーディーな候補者対応が求められています。
<ダイレクトリクルーティングの台頭>
求人や広告を掲載し、エージェントからの紹介を待っていれば候補者が集まってきていた時代とは違い、ダイレクトリクルーティングを利用するユーザーが増えたことにより、企業側で候補者をスクリーニングし、スカウトメールを送るという業務が発生するようになりました。
特にスカウト採用を取り入れることによって、これまでの採用業務は大きく変わります。優秀な人材が多くいるメディアやデータベースを活用することが採用成功へと繋がるため、人気の採用ルートを選ぶことは当然ですが、メディアの特性や登録者の属性も鑑みて、利用するメディアを見極める必要があります。
また、ダイレクトリクルーティングはエージェント紹介に比べて、コストメリットが高い一方で、業務負荷も高くなります。求人票の作成、候補者サーチ、カジュアル面談、候補者との日程調整といった業務は、エージェント経由の場合はエージェントが担ってくれます。しかし、ダイレクトリクルーティングでは全てを自社で行わなければなりません。例えば、アクティブ登録者が30万人以上いるBIZREACHは、求人自体に写真などはなくテキストのみであることから、自己応募はあまり見込めないため、こちらから積極的にスカウトを送付することが採用成功へと繋がります。
ダイレクトリクルーティングは、候補者サーチ→スカウトスクリーニング→スカウトメール送信→レポート・改善というようなPDCAを回す必要があります。この業務においてスカウトの返信率がポイントとなりますが、この返信率は、既読率・閲覧率・応募率の3つに細分化することができます。このように数値分析をしながら改善業務を行っていくことが求められるため、これまでの業務内容やスキルセットとは異なり、業務負担の増加に繋がります。
採用業務はどのように分担すべきか?
まずは採用業務の切り分けを意識します。まず大きく分けると情報収集や応募企業の選定といった前半の企業1社対候補者N(複数人)のプロセスと、エントリー後の面接等の企業1対候補者1のプロセスに分けることができます。前半のプロセスは母集団形成のため、マーケティングやオペレーション要素が強くなっています。後半のプロセスは候補者と企業が1対1で対峙することから個別性が高いため、役職の高い方を中心に丁寧な対応をすることが必要とされます。そのため、切り出しやすい業務は前半のプロセスに多くなっています。切り出しやすい業務としては下記のように5つに分けることができます。
・採用立案=採用ルート・候補者ターゲット・選考フロー・目標KPIの設定
・採用準備=採用広報、メディア・エージェントのセットアップ
・募集活動=スカウトによる母集団形成
・応募管理=PDCAにおける数値分析、日程調整
・選考管理=スピーディーな候補者対応や選考、面接官トレーニング
その一方で、自社の魅力を候補者に直接お伝えすることや入社後の業務内容の説明、また候補者の経験等の見極めなどの後半のプロセスを切り出すことは難しくなっています。
採用チームの人手不足を解消し、採用力を強化する方法
新しく人を採用する、社内の別の部門から人を借りてくるといった方法を使うことが多々ありますが、この方法では失敗してしまうケースが散見されます。
例を挙げると、管理部門責任者や現場担当者が採用業務を担うようになったことでその他の本来の業務が停滞してしまった事例や、エージェント出身者を採用したものの、ダイレクトリクルーティングの知見はなかったため採用実績を残すことができなかった事例が存在します。
採用業務と一口で言っても、必要となるスキルは多岐に渡るため、必要なスキルによって採用チーム内で適材適所のフォーメーションを組む必要があります。そのためには、業務を切り出し、外部に依頼できる業務は依頼するという考え方が大切となりますが、重要なのは業務の質(内容)による切り分けです。
採用業務を細分化し、それぞれの担当者を明確にすることが人手不足を解消していくことに繋がります。自社で正社員の採用チームメンバーを採用するのが難しい場合は、外部の企業やフリーランス人事の方に依頼・活用をするという方法を考えてみることも大事になってきます。
いかがでしたしょうか? 弊社の採用支援サービス『TARGET』では、ダイレクトリクルーティングの運用をはじめ、戦略立案・採用準備・募集活動・応募管理・選考管理と、面接と合否決定以外の様々な採用手法に紐づく関連業務を丸ごと請け負い、採用成功に繋がるPDCAサイクルをワンストップでサポート。貴社専属の採用チームとして、採用成功に向けてご支援します。ぜひお気軽にご相談ください!