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めちゃくちゃ面白い仕事

メンバー紹介インタビュー
佐藤実丘(プロジェクト・リーダー)


【最初の会社は最大手】

出身は神戸で、立命館大法学部を卒業しました。英語が好きで、在学中に短期留学でシアトルと、ロンドンに行きました。好奇心が強く、グローバルに活躍できるようになりたいと思っていたので、大学ではネゴシエーションクラブ(法交渉学研究会)に入り、英語チームに所属、3年の時は会長を務めました。国際的な環境で交渉や仲裁のケースについて当事者になりきって競い合いました。その時々で扱うテーマや業界がガラリと変わるので、コンサルティングってこういうものかなと、予行演習できたと思います。海外の大学を呼んで競い合うインカレもあって、外国人たちと議論する経験もできました。


一つのことを深掘りするというよりは薄く広く興味の赴くままに突き進むのが好きです。就活の軸としては「自分の名前で稼げるようになること」、「自由にキャリアを選択できること」が重要でした。コンサルティングはこれらを満たしてくれる業界だと思ったし、ドメインを自ら選べる産業文化となると外資系コンサルしか残らず、2019年、最大手の1つであるD社にコンサルティング職で新卒入社しました。コロナの1年前で、対面で研修をしていただき、幸運だったと思います。入社してみると、想定通り自分でキャリアを選択できる土壌が整っていて、やりたい者にはチャンスが与えられる会社でした。ロールモデルとなる方々もいました。育ててもらったと感謝しています。


反面、キャリアの方向性が見えてくる中で、合わないと感じてきたこともありました。1.だんだんとロールモデルがいなくなってきた。2.マネジャーがどういうロールかわかってくると、自分のやりたいことではなかった。3.ロジック優先で大手の売上を伸ばすことにピュアな魅力を感じない。コンサルとして上手に働くとすれば、潤沢な予算を持つ大企業から大きな塊でとりにいくべきですが、自分がやりたいファッション業界はあまりコンサルにお金を使う業界とは言えない…。3か月単位でどんどん提案をしなければならないとすると、いかにメンバーを効率よく動かせるかといった考え方を求められるだろう。わがままかもしれませんが、それはやりたいことではないなと思っていました。


大きな組織に属していれば普遍的に直面することだとは思います。大手の売上を上げるとなると、人として求められる資質がロジカルシンキングに向かっていきます。さらに上に行けばクリエイティブが求められるのだろうけれど、まだそこまでは行けていない状況でした。違う業界にいる同期、同世代の人と話していると、もっと色々なことにチャレンジしているな…と羨ましく感じました。コンサルティング業界の中にいると、転職したとしてもまた別のコンサル会社に行くことが多い。人としてのチャレンジ、遊び半分、仕事半分というか、好奇心の赴くままに攻めの姿勢で前に向かっている人を見ることが減ったな、面白くないなと思ってしまったんです。自分の時間管理も難しくなってきていました。


【Arinosに転職】

仕事と自分の考え方に矛盾が出てきていたころ、そのまま留学に備えることもできたのですが、バランスをとることが難しくなってきてしまって、転職することに決めました。条件は、留学前の期間というインターバルを受け入れてくださる会社ということでした。いずれは自分でビジネスをやると決めていましたが、そのためには個人としての影響力を持つこと、右脳(直感)と左脳(ロジック)を両方使いこなせること、そしてグローバルに仕事をするということが必須だと信じていました。ロジカルシンキングとは言うものの、もともとの性格は直感的な人間です。クリエイティブな面を鍛えるためには大企業ではないなと思って、スタートアップや小規模ビジネスを相手にする会社に行こうと決め、数社だけ応募しました。社長さん数名と面談をしていく中で、右脳左脳のバランスが魅力的で、自分にとってのロールモデルだなと思ったのが代表の古家さんでした。オンライン面談だけで決まり、2022年の10月1日にArinosに入社しました。


事業創出支援を担当する部門に配属されたとき、この部門は求人してなかったし、人員も地方在住スタッフのみの最小限で、どこから手を付けるべきか?で少し困惑しましたが、たまたま自分と同じ仕事をすることになった方々のキャラクターに救われたと思います。課題山積でしたが、それまでに鍛えてきたコンサルティングスキルがダイレクトに生きる仕事でした。お客様一人一人は創業社長さんで、会社はスタートアップフフェイズにありました。案件推進と社内管理を主な業務としましたが、最も重要な仕事は、一緒に事業計画書をつくることでした。取り扱う業種の幅の広さでは、大手もArinosも一緒なので、懸命にデスクトップリサーチをして、お客様から生の情報を取材、スタートアップの立ち上げ理論を学びました。さらに面白かったのは、投資家という人々のそれぞれの視点、目線を知ることができたことでした。人柄も思考のタイプも様々で、事業者同様、個性の強い方が多いです。これを現場でリアルに知ることができたことは、強烈で貴重な経験でした。


【カラフルな人々】

チャレンジングだったのは、あまりにも色々なレベル、幅のお客様たちと同時進行で仕事することでした。前職の時は向き合う方々が均質、同じ偏差値レベルの方々を相手にする感じでしたので、多様性の振れ幅が大きいことに眩暈がする思いでした。スタートアップ、ベンチャーはピンキリとは聞いていましたが、お客様には実に色々な方々がおられて、創業、起業の原動力が、ロジックだけではどうにもならない「思い」にもあることを痛感しました。Arinosの役員の方々は尊敬できる、シンプルにすごいなって思える智将たちが揃っていて、直接仕事ができることも有意義でした。現場のマネジャーの方々は、Arinosに来る前に様々な事業経験、職業経験のある野武士が多く、自分とは何もかもが異なるキャリアの人々でした。24時間働いているんじゃないか、一体いつ寝ているのかという超絶な方もいました。


【めちゃくちゃ面白い仕事】

職場としてのArinosの土壌は、良し悪しはともかく、個が立っている場です。その個がそれぞれに前を向いて、自分のやりたいことがあるならば、ものすごくよい環境だと言えます。逆もしかりで、自分で仕事をつくれない、まず基礎固めをしないといけない人だと、環境によっては振り回されてしまうこともあると思います。よい意味で文化が固まっていないし、黙っていて与えられるわけではない。古家さんの個性・色彩が、企業としての土壌を創り出しています。その思想に賛同できれば、間違いなくエキサイティングな仕事ができます。挫けることがあっても…そこに軸があれば大丈夫。やりすぎてしまって疲弊しないように、気を付けることも大事ですけれど(笑)。


ソリューション本部、事業創出支援部の仕事はめちゃくちゃ面白いですよ。やりたいことがあったり、キャリアの軸が見え始めてたりしている人には、すごく理想的な会社です。成長に必要な実践の数が半端じゃないですから。へたに大手にいるよりも、よほど成長できる機会にあふれています。将来何かやりたいと漠然と考えていて、既に大手で基礎固めできて、それでちょっと退屈してきたなっていう人には、めちゃくちゃおすすめしたいです。他ならぬ私がそうだったわけですが(汗)。目の当たりにするビジネスモデルの数が圧倒的にすごいんです。それを自分の手で触ることは、YouTubeで見たり本で読んだりするのとは温度感が違います。経営の現場における失敗も成功も疑似体験ができます。こんな環境は、他を探してもそうはないと思います。それも、創業当初からずっと一貫して支援し、事業を見届けていけます。金融機関にも同行します。長期的な視点で経営者と事業を追いかけることができます。自分が支援した結果、あるいはその起業家が選択した結果こうなったという、原因と結果のナマの事例がすごくたまっていく。


【小さな会社の大きなビジョン】

右脳左脳の議論とも繋がりますが、そもそもすべてを一人でできる人はいません。起業家のタイプもいろいろあって、例えばすごく実行力があるけれど、計画する力が弱いとか。その重要な不足部分を私たちが補います。それが、私たちが提供できる顧客価値です。本人から見たものと他人が見たものは異なります。これは自分自身の人生にも起こりえることですよね。自分ごとだから見えていないことが、他人ごとだから見える。そういう第三者の視点をもって、導入しやすい価格で、支援してもらえる…。Arinosがビジョンとして掲げる「コンサルティングの民主化」という思想には大いに共感しています。Arinosならば、スタートアップでも手の届くコストで、コンサルティングのスキル、ノウハウを持った人々と存分に壁打ちが出来ます。様々な投資家に紹介してもらえることも、大きなメリットです。


私がArinosで得たものは経営の現場感覚です。まだまだ足りてはいませんが、一人の経営者とずっとコミュニケーションをとり、伴走することから得るものは計り知れません。経営上の課題だけでなくて、精神的な課題を聞かせていただくこともあります。客先に出向いて様子を見にも行きます。組織が組織を支援するというサイズでは決して見えないことが、小さなユニットだからこそ見えます。事業を見るときの解像度が飛躍的に上がりました。数値化できない、言語化できない部分も実際に見られた、知った。これが大きいです。知識は身につけようと思えば身につくものですが、現場でしか得られないものにこそ黄金の価値があります。そして何よりも、大きなビジョンを持った小さな企業体(Arinos)と、そこで働く人々が、より大きな目標に向かっていかに蠢くかという生態を、生で見ることができた。人の往来も、古家さんとメンバーの日々の闘いも…。それが、私自身に大きな成長の機会を与えてくれたと思います。


END


※佐藤実丘さんはこの秋からロンドン・カレッジ・オブ・ファッションに留学します。


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