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【中部国際空港 × アクアリング】ユーザーの声から導く”セントレアらしい”サイト体験

2013年のリニューアル以降、運用パートナーとして多くの施策を打ち出してきた中部国際空港様とアクアリング。UX・UIの見直しに重点を置いた今回のリニューアルで、「世界最高水準のサービスを提供する空港」としてどのようにユーザーと向き合い、”セントレアらしさ”を構築していったのか、2社対談インタビューを紹介します。

◎中部国際空港株式会社 
 - 商業事業部 事業開発グループ 鈴木 伸弥様(写真中央右)
 - 総務部 広報グループ 千葉 貴道様(写真中央左)

◎株式会社アクアリング エクスペリエンスデザイングループ
 - ディレクター・プランナー 渡辺 雄大(写真右)
 - アートディレクター・デザイナー 林 康太郎(写真左)

好みや感覚に任せないプロジェクトづくり

林:
今回のリニューアル、僕と渡辺はプロジェクトが本格的に動き出したタイミングで参加したんですが、最初はコンペからスタートでした。

鈴木:
そうですね。会社としてフラットな判断をするためにもコンペを実施することになって。その上で、やっぱり運用をお任せしているアクアさんにも声掛けしようということになったんだよね。東京・大阪の会社さんもコンペに参加された中で、結果的に地元のアクアリングさんにお任せすることになりました。


渡辺:
ありがたいです。特に評価いただいた部分ってあるんでしょうか?

鈴木:
今回、属人的な好みでの判断にならないように、意匠の評価を入れないことは気をつけていて。その中で、アクアさんは課題に対して的確に、求めている以上の提案をくれた。もともとの理解度が高いのもあったと思うけど、こちらが気づいてない課題までしっかり掘り出してくれていたし。

千葉:
Webサイトは、作り手がやりたい機能や表現したいものではなくて、空港利用者のことを考えて必要な情報やサービスを提供しないといけない。そういう想いにフィットする提案をしてくれたと思う。逆に聞きたいんですが、私たちはクライアントとしてやりやすかったですか?(笑)

林・渡辺:
めちゃくちゃやりやすかったですよ!(笑)

千葉:
プロジェクトが進む中で、アクアさんが当初こうあるべきと考えていたことからズレたりしなかったですかね・・・

鈴木:
僕らが色々言ったせいでこうなっちゃった、みたいなね。

渡辺:
あったら言ってます(笑)セントレアさんは「僕らとしてはここだけは守りたい、ここから先はプロに任せます」っていう線引きをしてくれたのがすごくありがたかったです。僕らも主観ではなくてユーザーテストできちんと評価して良し悪しを判断した上で、自信を持って提案していましたし。

林:
たしかに。感覚でこっちがいい、みたいな曖昧な提案はしないよう心がけていたし、お二人がそれに対して真摯に応えてくださいましたよね。

鈴木:
なるほどね。こちらも、社内の総意含めてポイントだけはきちんと抑えて、スムーズに進むようには気をつけていたかもしれない。

”ユーザーの声” が持つ機能と可能性

渡辺:
僕、お二人に聞きたかったことがあって。今回フェーズごとに実施したユーザーテストの中で、アイトラッキングを用いたテストを実際に見ていただいたじゃないですか。初めて目の当たりにしてどんなことを感じました?

千葉:
空港で働いている私たちからすると「これ使うのかな?」って思っていた機能も、実際のユーザーに聞くと「この機能いいですね!」って言ってもらえたりして。意図した通りに使ってもらえているのが分かると、意義を感じますよね。

鈴木:
僕は、テストしてみると結果的に気になるところがみんな似ていて、傾向って掴めるものなんだなぁと思った。

千葉:
傾向を知る上で、被験者の適正な人数ってどれくらいなんですか?

渡辺:
ユーザビリティ評価だと、抽出できる課題の限度もあるので5人くらいって言われています。インタビュー等でユーザー理解を目的にする場合は、もっと多くてもいいんですが。

千葉:
なるほど。実はひとつアイデアがあって、SNSでユーザーに直接アンケートを取るということもやっていきたいと思っています。ユーザーにとっても自分たちの意見でサイトが変わっていくので嬉しいだろうし、もっと興味を持って自分ゴト化してくれるかなと。実際にフライト情報に機種情報を追加するなど、SNSで要望の多かったものをリニューアル後に反映したケースもあります。

鈴木:
迷ったらとにかくユーザーに聞くっていうね。

林:
面白いですね!もちろん全てを受け入れるのは難しいと思いますけど、世の中の意見や反応は正直気になるし、参考にしたいです。

渡辺:
たしかに、僕らも案件を進めるうちに、良くも悪くも空港やサイトへのリテラシーがどんどん高くなって、どうしても正当な評価をしづらくなっていくんですよね。そういう意味でも、ユーザーの声だったりユーザーテストってすごく重要だと思っています。

サイト体験からつくりだす「セントレアらしさ」

鈴木:
今回、二度目のWebグランプリを受賞できたじゃないですか。それ自体もありがたいんだけど、審査コメントにあった「サイトからワクワク感が感じられる」っていう言葉がすごく嬉しかったんだよね。「ワクワク感」はセントレアが空港全体でずっと昔から大切にしてるコンセプトだから。

林:
僕らも嬉しいです。今回、デザインについて社内でいろいろと話す中で、意匠や表現での「セントレアさんらしさ」に妙にこだわる必要はないんじゃないか、っていうところに行き着いて。それよりも、サイト全体の体験を通した「ワクワク感」が伝わっていけばいいのかなと。セントレアユーザーにとって大事なことは何か?を一つひとつ突き詰めていくことが、「らしさ」に繋がると思って作っていました。

渡辺:
老若男女、いろんな国の人が利用するユニバーサルなサイトだし、へんに尖らせず、おもてなしや+1の情報を与えてくれるのが「セントレアさんらしさ」って考えていたよね。

千葉:
+1の情報が出てくるっていうのは、私たちもリニューアル以前からこだわって試行錯誤してたポイントです。今回のリニューアルで、シンプルなんだけどさりげない追加情報があることで安心して空港を利用できる、といったニーズを満たせるコンテンツの作り方になったと思います。名古屋らしさに近いかな?モーニング文化というか・・・コメダでコーヒー頼んだらさりげなく豆菓子ついてくるみたいな(笑)

林:
たしかに!他の空港サイト、特に海外のサイトは必要最低限の情報まで削ぎ落としてシンプルに・・・っていう方向性が結構多いんですけど。セントレアサイトは求めていた以上の情報が出てくるし、そういう意味で名古屋らしいかもしれないです(笑)

鈴木:
僕らにとっては普通だし、当たり前のことなんだけどね。

千葉:
これから運用がスタートすると、もっと色んな人が関わるし、スピード感を求められる場面もたくさん出てきて、どうしてもほころびが出やすくなると思ってます。私たちの思う「セントレアらしさ」やトンマナをしっかり守っていかないといけないですね。

林:
そうですね。ここからが始まりですし、考え方やあり方のズレが起きないよう、僕らもしっかり入っていきたいと思います。

千葉:
ぜひ、よろしくお願いします!

↓↓↓↓↓ 中部国際空港セントレア様とのプロジェクトストーリーは、以下記事もご覧ください。↓↓↓↓↓

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