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【雨風太陽 社員インタビュー】ポケマルおやこ地方留学で目にしたのは"子ども達が変わる瞬間"。旅行事業から「都市と地方をかきまぜる」— 人流創出部 部長・木勢翔太

雨風太陽には、「人流創出部」という聞き慣れない部署があります。

目的はその名の通り、人流を創出すること。都市と地方の間での人の動きをつくり出し、関係人口を増やすことをミッションとしています。

今回は人流創出部のメイン事業でもあるポケマルおやこ地方留学の立ち上げに携わり、本事業の企画運営担当、人流創出部部長の木勢からお話を伺いました。

—まずは雨風太陽に入社するまでのことを教えてください。

大学在学中は、雨風太陽の前身であるNPO法人「東北開墾」の学生インターンをやっていて、卒論のテーマも当時の東北食べる通信に関したものでした。

大学卒業後はテレビ通販会社に就職しました。外資系の企業だったんですが、「海外に行けたらいいな」という期待もありましたね。元々学生時代に留学を希望していたり、海外で働きたいという意欲があったので。

その後は「トビタテ!留学JAPAN」という留学促進キャンペーンの事務局に転職し、企業や民間から資金の寄付を募るファンドレイザーの仕事に就きました。私は、個人の方々がどうやったら寄付をしてくれるか、そこを考えるという役割でした。空港などで流れるプロモーション映像を作成したり、飲み物を購入すると1回で数円が寄付されるという寄付型自販機の設置なども行いました。

「トビタテ!留学JAPAN」では、留学生を対象とした事前研修・事後研修を用意しています。同窓生との繋がりを作りつつ、留学を意義のあるものにするためのものなんですが、これが素晴らしくて。そこで同年代の人たちが目を輝かせている姿を見ていたら、だんだんと"妬み"みたいなものが出てきてしまって…。

—うらやましくなっちゃったんですね(笑)

そうですね。居ても立ってもいられず、2年ほど勤めた後、青年海外協力隊としてアフリカへ渡りました。赴任先はモザンビークという国。そこでは、現地の魚市場にお客さんを呼び込むための広報を担当していました。現地では公用語であるはずのポルトガル語が全く使われていなくて、これはまずいと思って、頑張って部族語も覚えました。ちょっと喋れるようになると現地の人たちがゲラゲラ笑いながら褒めてくれたりして、嬉しかったですね。

ただ、モザンビークでの生活はコロナの影響もあり、たった3ヶ月で終了。2020年3月に緊急帰国となってしまいました。

帰国後はインターネット関連のベンチャー企業に入社したんですが、以前から顔見知りだった代表の高橋から「また働いてみないか」というご連絡をいただいて、ご縁があり、雨風太陽にジョインしました。
後におやこ地方留学立ち上げの話も出てくるわけですが、その時に思ったのは「学生時代にたくさんお世話になった関係性のあった人たちと一緒に新しい取り組みに関われる機会はそう簡単にないし、声をかけてもらってありがたい」ということ。ゼロからの新しいサービス作りにチャレンジしてみよう、やってみようと思えました。

—木勢さんの所属する「人流創出部」について教えてください。

これまで弊社の食べる通信やポケットマルシェといったサービスは、生産者と消費者のやりとりや、目には見えない心の繋がりみたいなものを生み出してきました。それに対して人流創出部は"人々が地方に足を運ぶ機会を作る"というのを目的にしています。

—これまでと違った角度から「都市と地方をかきまぜる」を実現しようとしているんですね。

そうですね。人がどこかへ行くというのには色々な理由があると思いますが、その中でも一番身近な「旅行」というものが私達の担当領域です。

—人流創出部のメイン事業でもある「ポケマルおやこ地方留学」について教えてください。

ポケマルおやこ地方留学」では、地方の生産者さんのもとへ訪問し、子どもは生産者さんのもとで食や自然について学びます。親御さんはその間リモートワークをすることも可能です。

高橋がやりたかったことの1つでもあり、故郷である岩手県からスタートして、食べる通信で取り上げてきた生産者さんに協力をいただいて。本当に高橋の思いが詰まったものになっていると思います。

—企画・運営担当として、大変なのはどんなことですか?

複合的なところですね。宿泊施設、移動、体験内容、これをうまく組み合わせてコーディネートしていくのに苦労します。いいアクティビティがあってもその周辺に宿泊先がなかったり、そこに行くまでの移動手段がなかったりということも多々あります。

地域のことに詳しいわけではないので、地元の方々にヒアリングをしたりしてみないと分からないことも多いです。そういった時、やっぱりポケマルの生産者さんは大きな存在ですね。地域をよく知る生産者さんとの接点があるのは心強いです。食べる通信やポケマルといったこれまでの基盤があってこその事業だと思っています

—逆に嬉しかったこと、やりがいを感じる瞬間を教えてください。

子ども達が変わる瞬間に立ち会えるのは素晴らしいと思ってます。目の色が変わるというか。それが間違いなく感動体験だなと。

実は当初「これを留学と言っていいのか?」みたいな思いがあったんですね。でも実際に子ども達の様子を見ていると、教育的な役割を果たしているんだなと思えるようになりました。

あとは、リピートしてくださる方々がいてくれること。この冬の青森/岩手プログラムでは全11家族中8家族がリピーターでした。私達の事業に共感をして、何度も参加してくださる方々がいるのは嬉しいです。

子ども達の反応もおもしろいですね。家では食べれないものが食べられるようになったり、狩猟プログラムを体験した子が「猟師になる!」と言ってくれたり。それぞれの記憶に残るようなプログラム作りができてるのかなと思えます。

—仕事を進めていく上で大事にしていることはありますか?

事業として良い取り組みにしていくこと、そして地元の納得感も大切にすることです。

会社としてはもちろん利益を作っていかないといかないので、多くの方々に参加したいと思ってもらえるように、プログラムの内容が魅力的である必要がある。そこは絶対に妥協してはいけないと思っていて、「これでいいか」「このくらいでいいか」みたいなことは絶対にあってはいけないなと。お客様に選んでもらわなければいけないので、絶対に譲ってはいけないポイントだと感じています。

そして、ポケマルおやこ地方留学は協力してくださる生産者さん、地域の方々に続けてもらわなければ意味がないと思っています。皆さんが納得をして、やりがい、意義を感じながらやっていけるようにやり取りをたくさん重ねながら進めるようにしています。

ただ、開催地域がどんどん拡大していく中で、今後全員とやり取りをしたり、活発にコミュニケーションを取るのが難しくなっていくかもしれません。それは今後の課題でもありますね。

—最後に、今後の目標を聞かせてください!

まだ「ポケマルおやこ地方留学」というサービスを知らない人も多いです。もっと多くの方々に認知してもらって、1人でも多くの方々に実際に参加していただくために邁進するのみだと思ってます。

2年前にポケマルおやこ地方留学を作り上げていく中で、高橋も「これは間違いない」と確信できた事業だと感じてます。それを「やっぱりだめでした」なんて言うのはかっこ悪いなあと。そんなことにはならないよう、しっかり実績を積み上げていきたいと思ってます。


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