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陸のMaaSから、空の移動を開拓する仕事へ【マーケティングチーム原 莉沙子さん】

AirXは、ヘリコプター予約サイトの運営や空を使った新しい移動手段の開発に取り組むベンチャー企業です。今回は2022年4月にマーケティング部門にジョインした原 莉沙子さんにインタビューをしました。大手鉄道会社からAirXに入社した彼女が考える、ベンチャーの魅力や、現在のお仕事についてお話を伺いました。

ーー前職ではどのような業務をご経験されていたのでしょうか。

大手鉄道会社で働いていました。一番長かった業務は、関連会社であるゴルフ場やテニス場の現場スタッフです。オフラインの集客や、お客様対応が主な業務でした。小さなチームでしたからフットワーク軽く動くことができ、自分の考えた施策をすぐに試せるのが楽しかったです。現場でお客様と直接触れ合うことがあったので、業界の理解にも繋がったと思います。

離職直前はMaaS推進チームに所属していました。主な仕事は、Webチケットの販売や、デジタルスタンプラリーなどを通じて、新しい観光需要を生み出すプロジェクトです。また、スマートシティ構想の一員として鉄道会社が加わっていたので、そのプロジェクトメンバーとしても活動しました。

AirXは空のMaaSですが、当時は陸地のMaaSをテーマとしていました。既存のインフラの利益を保ちつつ、新たなサービスを生み出すのは、かなり難しいことで。キックボードなどの小回りが効きそうな手段もありますが、安全性や年齢制限といった課題があります。大きな組織で、本当の意味でインフラを作り直していくという作業には、かなり莫大な時間がかかるんだろうなと思います。


ーーなぜ鉄道会社を飛び出し、AirXに入社したのでしょうか。

大手鉄道会社に入社したのは、安定してそうだという理由、そして大きなことができるんじゃないかという期待でした。沿線にお住まいの方々の生活をちょっとでもよくできる存在になりたいと思っていたので、資金も人も、顧客も多い大手にこだわっていて。

ですからMaaSプロジェクトには期待をしていたんです。しかし実務に携わってみると腑に落ちないことが数多くありました。大きなプロジェクトであればあるほど、自分の意見は通りづらくなります。他の会社の意向によるNGや、社内の上下関係など、本題とは関係のない問題が山積みでした。板挟みになるポジションを任されることも多々。

出向時代が小さい組織だったこともあり、思うように物事が進まない状態に嫌気がさしてしまったんです。それなら、自分が輝ける場所を探そうと思って、転職活動を開始しました。

WantedlyでAirXのマーケティングポジションの求人を見つけたときは、胸が躍るような気分でした。MaaSチームにいた経験も、集客の経験も活かせる。「絶対に力になれる!」という謎の自信があったんです。

実際に多田さんにお会いして話を聞いて感じたのは、いい意味でベンチャーらしくないなということでした。イケイケのイメージだったけどそんなことはなくて、大学の研究室みたいな雰囲気があったんですよね。どこか真面目そうな感じが、自分にも合いそうだと思いました。

ーー現在のお仕事内容を教えてください

マーケティング担当としてサイトの流入増加施策、新プランの考案などを行っています。まだ入社して間もないですが、直近のプロジェクトとして、ゴルフ場への移動プランを作ることにも携わっています。

私自身ゴルフ場への出向経験があるので、業界知識を活用できるチャンスに、ワクワクしますね。やってよかったなと思うのは、プランに掲載するゴルフ場への掲載許可をテレアポで取得するなどの調整でした。お声をかけさせていただいたゴルフ場の中には、ゴルフ場料金とのセットプランを作ってほしいというご依頼をくださった方もいて。事業の拡大に繋がる貴重なご縁だなと思います。

マーケティングと並行して広報も担当しています。最近ではゴールデンウィークに提供した、初島&栃木の安住神社の遊覧プランの告知業務がありました。これまでAirXは媒体に向けた営業活動をしてこなかったんです。そこで、地方の新聞社にニュースリリースを送り掲載の打診をしました。結果として各地方1社ずつ掲載に繋がったので、やってよかったなと思います。もちろん広報は未経験でしたが、前職で広報部に携わったことがあるのでなんとなくの動きは知っていたし、やる気を実行にうつすパワーで乗り切りました!


ーー働いてみて、会社の雰囲気にはどのような印象を持ちましたか。

私は2社しか経験してないけど、AirXは風通しがいいという印象です。みんな穏やかなので、「これ言っていいのかな」と悩むことがないんです。何かを聞けば誰かが教えてくれるし、意見をあげれば誰かが応えてくれる。前の会社でも、言っちゃいけないってことはなかったと思うけれど、言いづらい雰囲気があって。なかなか物事が進みづらく、ヤキモキすることがありました。でもAirXはみんな若く話しやすいから仕事はしやすいですね。

ーー現在のお仕事で楽しさや、やりがいを感じる瞬間を教えてください

スピード感が圧倒的に違います。すぐに実現できたり、反映させられたときに、気持ちよさを感じますね。マーケの一環でSNS運用も担当しているのですが、トレンドに上がっていた話題に乗っかるようなツイートを即座にあげたんです。大手だったら上長への確認とか利害関係の調整がありますから、そうはいきません。実際、あげたツイートがその日のうちにバズったときは、快感でした。やったことがすぐ成果として見えるのは、ベンチャーならではのやりがいだと思います。

ーー今後やってみたいチャレンジはありますか?

まずはゴルフのプランをリリースし、規模を大きくしていきたいです。他社でもプランを出してるところがありますが、オープンにしてる予約サイトはないんですよ。会員制であったり、予約に日数がかかったりもします。AirXのように3分で予約完了できるプラットフォームはないし、ヘリはゴルフ場へ向かうときに渋滞回避や、VIP対応にも適していますから、ニーズがあると思うので、多くの人に届けたいですね。


ーー大手を飛び出してベンチャーでチャレンジをしてみたいと思っている人に向けてメッセージをお願いいたします。

正直なこと言うと、鉄道会社は安定しているし、ある程度大きな仕事もできると思っていたから、転職するつもりはありませんでした。しかし配属されたチームで物事をスムーズに進められないことを息苦しく感じ、飛び出そうという気持ちになって。コロナ禍で鉄道が必ずしも安定ではないと感じた面もありました。

大きい会社にいることだけが安定ではないという意識は多くの人が持っていると思います。一方で空の領域は未開発。可能性に満ちているんです。安定にこだわる人なら尚更、今いる場所が最適なのか、考えてみてもいいんじゃないかな。

私自身ベンチャーで働きたいという意思があったわけではありません。AirXじゃなかったら入社していなかったと思うし。でも飛び込んで、大手とベンチャーも両方を見れたからこそ、自分の得意なことや向いている仕事に改めて気づけたなと思います。やりたいという意思があるなら、ぜひ挑戦してみて欲しいですね。

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