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なぜ今、揚羽がSDGs領域の支援をするのか?SXを牽引する責任者インタビュー

こんにちは!揚羽の採用担当の望月です。最近は、SDGsに向けた企業の取り組みの発信を目にする機会も増えてきましたね。

揚羽でも現在、SDGs領域におけるアドバイザリーから、コミュニケーション設計まで、他社との差別化をどう図るか、という観点のご支援をたくさんさせていただいています。

そんなSX(サステナビリティトランスフォーメーション)の領域を、牽引している責任者の黒田さんに、熱い想いがあると聞き…インタビューのお時間をいただきました。
何をしている領域なのか?ぜひ知っていただけましたら嬉しいです。


■プロフィール
黒田天兵(Kuroda Tempei)
2009年新卒入社。インナーブランディング研究室室長として、企業の理念そのものから見直すブランディングの専門家として、 大小を問わず多種多様な企業やスポーツ団体などの 組織の理念策定と浸透活動に携わる。2019年に、グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)のGCの社内浸透研究分科会での講演をきっかけとして、2021年にSX(サステナビリティトランスフォーメーション)支援領域を立ち上げ、揚羽全社でのソリューション開発にも従事。現在は、SXコミュニケーションプランニンググループの責任者として日々奮闘中。


SDGs領域を本格化させるに至った背景

ー黒田さんが立ち上げたインナーブランディングのお仕事の一貫で
2019年くらいから、SDGs領域のお仕事も増えていたと聞きました。

揚羽が長らく取り組んでいるインナーブランディングのお取引の中には、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)策定・浸透といった案件以外にも、社内の取り組みを浸透させるコミュニケーション戦略提案も数多くあります。

例えば、中期経営計画の浸透、働き方改革の推進、意識改革、ダイバーシティ推進のような取り組みを浸透させるご相談です。

そんな取り組みの一貫で、サステナビリティ活動の広報目的のWebサイト制作や、株主様向けパンフレットのようなSDGsに関連する取り組みを発信、浸透させるご相談もいただくことがありました。


ー本格的な始動にあたって、転機はあったのでしょうか?
2019年にグローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン※の分科会に、インナーブランディング・社内浸透のプロとして呼ばれ講演する機会がありました。

サステナビリティの一環として取り組まれている担当者の方と話したことがきっかけになり、興味はあったので、勉強をしてみました。勉強していく中で、知らなかった社会課題がたくさん出てきたんです。

ごく一例では

  • プラスチックの問題
    分別しているプラスチックは、実は7割が燃やすか埋めるという選択を取らざるを得ない状況。いろんなプラスチックを分別したところでもう一度作り直す技術が追いついていない。使用量を減らさないといけないが、認知が低い課題がある。
  • 紛争の問題
    ウクライナ問題が今は目立っている一方で、2001年から数えると、ウクライナで亡くなった何倍もの人が紛争で亡くなっている。
  • 海洋奴隷の問題
    薬を飲まされて寝かされて、起きたら、そこから一生奴隷生活になる人もいる。彼らが獲った魚が、日本のスーパーの魚の3割として並んでいると言われる。
  • 気候変動の問題
    オゾン層は壊れていないが、CO2の温室効果によって温度が高くなっており、かなり危機的な状況。科学的な予測によると、沈む島が出てきたり、ガスが出たり、感染性が出たり、水が足りなったり…という悪循環の中にいる。

といったものがあります。

今まで、「未来の一歩を創りだす」と頑張ってきたけど、それだけではなく、解決しないといけない課題がたくさんあるんだな…と危機的な意識を持つようになっていきました。

サステナビリティに関しては、今社会全体の動きが積極的です。

これまで揚羽が得意にしてきた、”コミュニケーションを考える”ことで、その変化のスピードを変えることはできると考えています。

難しい理論で語ってしまったり、小難しく考えてしまったりという次元にとどまってしまっている人もいるから、それをわかりやすく伝えることで、日本全体に気づきを与えることがしていけたらいいなと本気で思っています。

企業の支援もするけど、YouTubeチャンネル(SDGs Biz)をやりたいと思ったのは、こうした背景もあります。

本格化させようと思ったあと、本で勉強するのはもちろん、大学の同期でSDGs関連の助教授になった知人をはじめ、コンサル業界の方や、詳しそうな人に会っては沢山の方に話しを聞きにいきましたし、

クライアントにも少し営業をかけてみたりなど、まずは行動することから、スタートしていきました。

代表の湊さんが興味を持ち始めたタイミングで、「実は調べていまして…」という話の流れから、資料化し、説明することで「いいかもね!」となり、揚羽でも本格的にSDGs領域をやっていこうという流れになっていきました。

そして、1年前に、SDGsトランスフォーメーション推進室が立ち上がって。
もちろん最初は、一人部署だったけどね。今は4人のチームになりました。


ー社内で少し”黒田さんまた新しいこと始めた…?”と、ザワザワした印象がありましたね!

(社内で新しいこと始める担当というイメージのある黒田さん)



今実際にやっているSDGs領域の支援内容

ーちなみに具体的にどんなことをしているのでしょうか?
企業のSDGs関連の上流のコンサルティング、パーパス策定、コミュニケーション設計からクリエイティブ制作、浸透などの仕事を行っています。
今はどの企業でもSDGsの取り組みを進めているものの、他と何が違うのかを発信することについては悩んでいる企業も多いため、「差別化」するためのコミュニケーション設計をご提案することが多いです。


ー実際に支援できるイメージでいうと、どんな施策があるのでしょうか?


SDGsをこれから始めますというお客様には、差別化を実現するアドバイザリーをすることもあるし、会社としての方向性を定めましょうという意味合いでパーパスの策定をすることもあります。

あとは、やることは決まっているけど、なにからスタートしたらいいか分からないお客様には、コミュニケーションプランニングからご支援することもあります。


ーちなみに、企業活動とSDGsがイマイチ繋がらないのですが…
これだけSDGsが叫ばれる中で、企業は事業計画、運営をしていく中で、SDGsを如何にビジネスへ昇華し、どれだけ貢献できているのかが「企業の価値」と捉えられています。

つまりこれまで重視されてきた、財務資本を開示するだけでは企業の価値が測れないのです。そこで昨今は、”非財務資本”の開示をするように求められるようになってきました。

ーどのくらいSDGsを意識してビジネスが出来ているかが「企業の価値」の尺度なんですね。
その新しい尺度を示すために開示が求められている非財務資本には、製造資本、知的資本、人的資本、社会関連資本、自然資本の5つがあります。

特に、「人的資本」という領域は、揚羽がこれまでやってきた「インナーブランディング」の領域の知見が活かせる分野です。

私個人としては、今後はSDGsを本気でやっていくぞ!と思っていた矢先で、インナーブランディングも大事です、という話になったので、やってきたことが全部つながっている感覚があります。

ー企業経営において本質的に大事なことは変わらないのかもしれませんね。

(セミナーにも積極的に登壇する黒田さん)


SDGs領域の仕事ならではの面白さとは

ー黒田さんが思う、SDGs領域ならではの面白さはどこですか?

扱うテーマがやっぱり面白いなと思っています。

生物多様性、人権、人の多様性の問題、気候変動の問題など、お客様が取り組まれているテーマによって学ぶテーマが変わるので、知的好奇心が満たされる仕事だなと感じています。

ービジネスの領域で、そのようなテーマが活きる時代なんですね。

例えば、どんな場面で必要とされる知識なのでしょうか?

例えばとあるお客様から、「うちの持っているとあるビルが生物多様性の取り組みが進んでいるビルなので、アピールしたいのですが」と相談をもらうんです。

資料いただいたものを価値を、サステナビリティの観点からどうなのかも踏まえて構造的に整理しながら考えていきます。

お客様からすると、言いたいアピールポイントはたくさんあるんだけど、ここが差別化できるポイントだと思います、という提案をしていくんです。

この整理をしていく中で、サステナビリティの知識がないと見つけることができないかなと思います。

知識を身につけるために、グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパンに加入しているので、そこの勉強会へグループのメンバーでテーマを分けて積極的に参加したりしてインプットをしている最中です。

ーお客様から相談いただくことが多いテーマって偏ったりするのでしょうか?

相談いただくことが多いのは、気候変動、生物多様性、人権多様性が多い印象です。

あとは、エネルギーを扱う事業や、プラスチックを扱う事業だと今までのビジネス自体がサステナビリティとしてはNGだから、新しいビジネスをどうしていくのかを考えることも必要というケースもあります。

こうした企業は、イノベーションが求められているから、危機感が高いです。


ーそう考えるとSDGsが活発な今だからこそ、
ずっとインプットを続ける必要がある領域でもあるんですね。
インプットは、一般的なブランディング・マーケティング・テクノロジー・クリエイティブなどに追加してSDGsになるから、かなり求められるなと思う。けど、自分が作っているものに、「社会貢献できるものが作れている」という誇りを持てるなと感じる場面が多いし、「とってもいいことを発信できている」という感じは実感しやすいです。

ー揚羽の他のブランディング領域との違いはあるんでしょうか?
他領域よりも、大型プロモーションに関われる可能性が高いと思います。
インナーブランディングや採用では、ターゲットが限定的だけど、SDGsはより多くの人に知ってほしい・TVに取り上げてほしいみたいな、PR的な要素も多い仕事もあります。CMのようなお仕事もあったし、アウトプットに使うメディアの種類も多岐に渡るかなと思います。

ー一般の方に広く知ってもらうという目的が多いからかもしれませんね!
最後にこれだけは知っておいてほしい!ということはありますか?
揚羽の仕事は一般的な商品、サービスをブランディング、プロモーションするお仕事に比較すると、深く狭く長く使ってもらいやすく、会社のためになっているを実感しやすいけど、

特にSDGsの領域では、「企業活動の中でも社会のためになること」の発信のお手伝いということで、社会的な意義を感じやすい、社会貢献性の高いお仕事だと思っています。
自分が、世の中のために仕事をしたい人にとっては、面白いはずです。

こんな人と働きたいです

ー今黒田さんのグループでは、プランナーを募集していますが…
どんな方と一緒に働きたいと考えていますか?
営業担当は別にいるので、プランニング~制作までを仕切ってくれる方に助けていただきたいと考えています。
前年比230%の成長率なので、提案できるお客様はたくさんいらっしゃるし、プレゼンの機会も多いのですが、現在2名しかプランナーがおらず、心細い状況です。
お人柄やキャラクターは、「多様性」が大事だなと思っているので、どんな方でも歓迎です。

ただ、
企業の取り組みの価値を誰かに伝えたいと考えてくださる方、
社会課題の解決に繋がる企業・ビジネスの支援がしたいという方や、
サステナビリティ、人的資本経営など最新トレンドへの興味関心を持ち、自分がなんとかしたいと考えていらっしゃる方、だと同じ熱量で働けそうだなと感じています!


まとめ

ここまで揚羽でSDGs領域を始めた経緯から、黒田さんがSDGs領域にかけている思いまでを赤裸々にまとめてきました。個人的には、大学の講義の中だけかも感じていた、環境問題・国際問題がビジネスの領域に入り込んできていて、どう取り組むかを企業が悩んでいるという事実がかなり衝撃的でした。

同じ熱量で、仕事をしてみたい!と思ってくださった方からのエントリーをお待ちしております。

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