#What is 「心を強く揺さぶるもの」
最近話題の「花束みたいな恋をした」という映画を見て、久しぶりに感動の涙を流した望月です。
前回感動したのいつだっけと思うと、大人になるにつれ鈍感になっているのを感じるなと思います‥
さて今回は、大学でクラシックギターの音色に心を奪われ熱中していたという、
内定者の齊藤 黎くんにインタビューをしてきました!
齊藤 黎(Saito Rei)
北海道 札幌市出身。
東北大学大学院 農学研究科 資源生物科学専攻に在学中。
大学時代はクラシックギターに熱中。
大学3年時にはGLC学生ギターコンクール(大学生の部)で2位入賞。
大学院では、”土”を研究対象とする研究室に所属。
趣味は、クラシックギターを弾くこと、読書、音楽鑑賞、カメラ、パン屋巡り、一人旅。
Chapter1:クラシックギターに熱中した大学生活
ー今日はよろしくお願いします!
よろしくお願いします。
ー早速ですが、レイ君は大学ではどんなことをしているのですか?
今は大学院にいるので、研究漬けの日々です、、
僕は、”土”の研究室に所属していて、田んぼの中に存在する重金属の研究をしています。
ーなんだか難しそう…
あまりなじみがないですよね。カドミウム、って聞いたことありますか?イタイイタイ病とかの原因にもなる有害な金属元素なんです。
ー遠い昔に学校で習ったような。聞いたことはありますかもしれません!
その有害なカドミウムを稲が吸わないようにして、お米を食べることで人の体内に入ってくるカドミウムを極力減らそう、っていう研究をしています。
ーイメージがつかめてきました。
やはり学生時代に頑張ったことも研究なんですか?
それが実はそうでもないんです。笑
もちろん研究は、真面目には取り組んでいますよ!ただ学生時代に熱中したこと、と聞かれれば1番に”研究”とは答えません。
学生期間は研究以上に、クラシックギターという楽器に没頭していました。特に学部時代は、大半の時間を費やしていましたね。
ーものすごい熱中度合い…!それにしても、”クラシックギター”って珍しいですよね。
あまり弾いている人身近にはいないかも?
そうですよね。あまりメジャーな楽器ではないので知らない方もいるかもしれません。
クラシックギターは、”ゆず”や”YUI”が歌いながら弾いている”アコースティックギター”の1種なんです。
アコースティックギターの弦は鉄でできていてとても固いんですが、クラシックギターの弦はナイロンでできていてすごくやわらかいんです。一番の違いは、クラシックギターは右手の爪で弦をはじいて演奏することですね。
ー爪でですか??
はい。なので、右手の爪が伸びているんです、こんな風に。(爪を見せる)
逆に、左手は弦を押さえるのできれいに切っているんです。
ーほんとだ、左右の爪の長さが違う!
そうなんです。自分の爪でよくしなる柔らかい弦を弾くので、生き物のようにぬくもりがあって透き通るやさしい音色がする楽器なんです。
ー素敵ですね。
ありがとうございます。そうなんです、本当に素敵な楽器なんです。
大学1.2年のころはサークルに所属していて、一応代表をしていたので部の運営や演奏会のとりまとめをしていました。仙台にある他大学とギター連盟を運営し、合同で演奏会を催したりもしていましたね。
サークルを離れてからは、ギター教室に通って個人レッスンを受けながら、個人で演奏活動やコンクールに出場したりしていました。
ー熱心に取り組んでいたんですね。当時はどのくらい練習していたんですか?
とにかく空いている時間はほとんど弾いていましたね。バイトの休憩時間にも弾いていたくらいでした。休憩時間になったらギター教室にダッシュして、休憩が終わるギリギリまで練習して、またダッシュでバイトに戻るという感じでしたね。
ー忙しないですね!
今思うと落ち着きがないなぁ、と思います。笑
当時は本当に充実していました。
ーでも、どうしてクラシックギターに熱中したんでしょうか?
なんといっても、音色の美しさです。
クラシックギターの音は、人の心を強く揺さぶります。優しく、艶やかで、まっすぐな音色は、聴いている人の心を暖かく包み込んで、優しい気持ちにしてくれます。また、儚く、今にも消え入ってしまいそうな悲しい音も出します。聴く人は、言葉には表現しがたいような切ないような、感慨深いようなエモーショナルな感情になるんです。人の感情にこれほど切迫する楽器を知らなかったんです。この音色の魅力に魅せられました。
Chapter2:何のために生きるのか、考え続けた就職活動。
ーそんなクラシックギターに魅せられたレイ君。就職活動はいつ頃から動き始めましたか?
就活は5月頃からはじめました。地方かつ理系にいると情報は入ってきづらいんです。主体的に情報をとる必要があったので、セミナーに参加したり、就活エージェントを利用したりすることからはじめました。
ー就活で大切にしていたことはありますか?
特に大切にしていたのは、とにかく”対話”する機会を設けることです。
就活エージェント、人事やその他の社員など社会人の方と対話する機会を多く持つことをを何よりも重要視していました。
ーたしかに大事なことですよね!でもどうして対話を持つことをそんなに重要視したのでしょうか。
とにかく自分を知ること、が重要だと考えたからです。
もともと人一倍内省するタイプではあったんですけど、就活を初めてそれが全く足りていないことを実感しました。日常の大半の行動って、ほとんど無意識に行っているんですよね。
自分自身の入りたい会社を判断し、面接に合格し内定をとるためには、自分とはどんな性格で、こんな欲や価値観を持っていて、だからこんなものを他者に与えたくて、だからこの会社にするんだという明確なストーリーが必要だと考えたんです。嘘偽りなくこのストーリーを語ろうと思うと、日常の無意識に潜む”僕”を構成する要素をよく知る必要があるんです。ただ、自分の無意識な領域を客観視するのはすごく難しいんです。20数年間はそれが当たり前で生きてきていますからね。
対話を通して、多くの視点から客観的な意見をもらうことで自己内省を進めました。得た気づきは帰りの道中で書き起こしました。なぜ?と問いを立て自分自身への理解を深掘り、自分の言葉になるまで考える。就活中はずっとこの繰り返しばかりしていました。
ー内省を通して、どんなことに気が付いたんですか?
自分の”欲”です。僕の欲はシンプルで、とにかく自分の人生に熱中していたいんです。
熱中して努力している自分が好きですし、もしその努力の先に人の役に立つことができているのであれば、自分にとっても他人にとってもそれ以上幸せな循環はないと思うんです。
研究はやることにはやっていました。ある程度面白いんですが、どうにもこれが自分の人生をかけてやることには思えなかったんです。
もっともっと自分の熱量が大きいことを知っていましたし、クラシックギターに没頭していたあの熱狂を人生を通して感じていたい、と思っていました。
人生を終えるときには、「やり切った!もう思い残すことは何もない!」という風に死にたいんです。
Chapter3:ガクチカは “クラシックギター”と”お笑い”!?
ー就職活動では内省に多くの時間を費やしたレイ君ですが、
「とにかく人生に熱中する」ためには何が必要であると考えたのでしょうか。
僕は、人生のミッションを持つことが重要であると考えました。
就職活動を通して、僕は”人々に優しさ、安堵のような安らぎの感情体験、胸を締め付けるようなエモーショナルな感動体験を与える”ことがしたいと結論付けました。
ーこのミッションの背景にはどんな経験があったんですか?
就活時、ガクチカとして話していた経験が大きいですね。ガクチカとして、僕はこれまでに熱中していた経験を主に2つ話していました。
それが、お笑いとクラシックギターです。
-クラシックギターに加えて、突然の「お笑い」?!
はい。笑 中学や高校の頃、学級紙とかで”クラスの面白い人ランキング”ってありませんでしたか?
ーたしかに、学生時代にありましたね!
あのランキングに異常に固執していたんです。笑
当時はあのランキングで1番にならないと気が済まなかったんです。
おもしろいの定義ってすごく曖昧で難しいんです。でも、みんな毎日笑って楽しく過ごしたいとは思っている。だからこそ、おもしろい人、ムードメーカーって最も求められる存在だと思うんです。
他人に僕の評価を強要することも、独りよがりの自己満足で終わることもしたくなかったんです。きちんと皆に伝わった、指標としてランキングを大切にしていました。結局、クラスの人たちが楽しんでくれないと意味がないですからね。
ーお笑いランキングに並々ならぬこだわりがあったんですね。
お笑いランキングの首位をとるために、当時工夫していたことはありますか?
例えば、「この時期は学校祭が近づくからこんな流行りをクラスに作ってみよう」とか、「こんなギャグをやったらこのクラスの人たちは笑うんじゃないのか」とあれこれ考えてはネタ帳のようなものをつけて計画的にやっていたんです。
「おもしろい人ランキングの時期が近づいたからこれをやってみよう」とかも考えていましたね。今思うと、姑息な感じがして恥ずかしいんですけど。笑
でも、僕が一生懸命考えた事でみんなが笑ってくれて、毎日が楽しくなって、学校生活が最高の思い出になるんであれば、これ以上うれしいことはなかったんです。
就活を通して、これが皆に共通するものではないんだと初めて気が付きました。
当時の僕は間違いなく熱中していたし、僕固有の特別な欲求がここにあると思ったんです。
ーみんなに伝わる”笑い”で、相手を楽しませ最高の思い出にしたい!
字だけみると芸人魂のようですが、レイ君はどんな存在でありたいんでしょうか?
僕は、他者に感情の揺らぎを与える起点となる存在でいたいです。
与える感情は、エンタメ的な激しい「ワー!!キャー!!」という楽しいではなく、SNSでバズるとかそういう派手で刹那的なものでもなく、もっと心に持続するような、心が豊かになるような感情をもたらすことが好きなんです。
それは、学生時代にクラスで目指していた明るくて楽しくてクリーンな空間ですし、クラシックギターの音色で生み出される胸が締め付けられるようなエモくてやさしい感動の空間なんです。
ー心が豊かになる感情をもらたらしたいと思っていたレイ君。
どこで揚羽との出会いはどんな感じだったのでしょうか?
6,7月頃、サマーインターンの選考を色々受けている時期からお世話になってました。
就活初期は、人材系の会社を中心に見ていました。当時は、人の内面に興味があり、人や組織をよりよい方向に変革することがしたいと考えていたからです。
人や組織の変革を行っている会社で、当時エントリーしていた人材系企業とアプローチの方法が違う会社はないのか、情報を集めていたんです。その時に、メンターをしてもらってた20卒の就活生からの紹介で揚羽を紹介してもらいました。
人事の方を紹介してもらい、面談を経て、サマーインターンに参加させていただいたことが始まりですね。
ー就活初期に先輩の紹介で出会った揚羽。サマーインターンのあとはどんな感じだったのでしょうか?
東京にいく際はほぼ毎回、面談をしていただいていました。
「東京に来たときは連絡してね。」と気軽に声をかけていただいたので、面談をお願いしやすかったです。自己分析を進める手伝いをしていただいたり、その時々に僕が考えていることと合っている会社を紹介していただいてたりしました。
ただ、年末頃までは人材系やディベロッパーの会社の選考に進むことも考えていて、志望先を絞り切れていなかったんです。
ーいろんな業界と比較して悩んでいたんですね!
最終的に、なぜ揚羽に入社することを選んだのでしょうか?
一番の理由は、揚羽の”理念”とその”理念に込めた想い”への強い共感です。
作る制作物は、お客様の”未来の一歩を創り出す”ためのものである。”見た人が前向きになったり、優しくなったり、人間性が向上するものをどんどん世に出していきたい”という想いは、僕がまさに人生を通してやりたいことと一致しました。
年末ごろに自己内省が整理できて、ようやく自分のミッションを明文化できたんです。
そろそろ志望する会社を絞っていかないといけないなぁ、と考えていろいろな会社の採用パンフレットを見返していたんです。何気なく揚羽の採用のパンフレットを手に取ったんです。衝撃が走りました。あまりにも僕が明文化したミッションと一致していたので。
ほとんどその瞬間に入社を決断しましたね。まだ、選考に通ってすらいなかったんですけど。
他にも、5点入社を決めた理由があります。
・企画から制作物を作るところまで自社で行っている。
・異職種の人たちとの距離感が近く、コミュニケーションがとりやすい。
・幅広い横断的なビジネスの知識が必要である。
・課題に対して適切な手段を選択して制作するため、様々なアウトプットの選択肢がある。
・若手のうちからとにかく打席に立つ機会を与えてくれる。
僕は、他者に与えたい感情がどんな性質のものなのかは分かっていますが、それをどうやって与えたらいいのか、どうやって仕組みにしたらいいのか、が全く分かっていないんです。
世の中のことも知りませんし、自分になにができるかも分かっていない。
揚羽は、僕にとって自分のしたい価値提供をしながら、試行錯誤を繰り返して、自分に不足するピースについて学ぶことができる最高の環境なんです。
Chapter4:好奇心のままに生きる。
ーいよいよ4月から新たな社会人生活が始まりますが、
どんなふうに過ごしていきたいですか?
論理的な体系だけられたものも、音楽やアートのような感性的なものも、自分自身の好奇心のままにどんどん学んでいきたいです。どんどん学んで、分かることが増えていって、仕事のクオリティが上がって、お客様が喜んでくれて、感謝の言葉がもらえて、より一層学ぶ意欲が強くなって。こういうサイクルの中にいられたらすごく豊かな人生ですよね。こんな状態にいられることを目指したいです。
ー素晴らしい志ですね!
ありがとうございます。言うだけであれば、簡単ですからね。実現していきたいです。
長々と話してしまったのですがもう一点、目指したいことがあります。 ”仲間”を大切にする事です。
大層なことをつらつらと話してしまいましたが、僕のやりたいことは到底一人ではできないことです。
これまで、特に大学時代はサークルの運営も演奏もほぼ一人でやっていました。それらは、あまりうまくいったとは言えない結果でした。自分のやりたいことや出せるクオリティに固執していたことが原因です。我に固執することなく、自分の無力を自覚しながら、仲間にも頼り、またその仲間にも最大限与えられる存在になりたいです。
今はほとんど何にもできない無力な僕ですが、いつか自分の力で現実を変えていけるように努力したいです。
ー「心が豊かになるような感情」をもたらすことができる人になれた!
と自信をもってくれる日を心待ちにしています。