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会社のミッション「人の可能性に光を当てる。」に重ねた、これからの生き方。全ての人の、ポテンシャルを引き出す

山口 隼司(Yamaguchi Shunji)CHRO(最高人事責任者)兼CEO室長

新卒で株式会社オープンハウスに入社し建築デザイン・用地開発を担当。その後、楽天株式会社(現:楽天グループ株式会社)へ転職し、クライアントのマーケティング支援、経営企画を担当。2017年より、経済メディアNewsPicksを運営する株式会社ユーザベースへ転職し、経営企画、新規事業立ち上げなど経験。2024年1月より株式会社Aにて執行役員兼CHRO(最高人事責任者)として人・組織の戦略面から経営全般を管掌する。


もう一度、組織をゼロから大きくする挑戦を

ーー株式会社A(以下、A Inc.)に入社するまでの経緯を教えてください。

A Inc.とは2019年12月ごろから、業務委託としての関わり始めました。まだ従業員も数人とまさに黎明期で、人事関連業務を中心に、経営全般に対する戦略アドバイスをするうちにA Inc.を『自分ゴト』と捉えるようになり、より一層の魅力に感じるようになりました。

ありがたいことに当時から、一緒にやらないかと声をかけてもらっていました。ただ、前職でもダイナミックで魅力的な仕事をに従事しており転職には至らなかったのです。ところが、2023年7月にA Inc.からの誘いとはまったく関係なく、前職を退職しました。次はなにをしようかと考えていたとき、あらためて誘っていただいたことがきっかけで、入社を決めました。

ーー前職の退職には、どのような背景があったのでしょうか?

もう一度、小さな組織を大きくする経験がしたい、という思いが大きかったです。

私自身、もともと大きな組織の中で一端を担うより、小さな組織をゼロから立ち上げ、大きくすることにやりがいを感じるタイプです。前職で最後に携わっていたのも新規事業立ち上げで、それはまさに自分のやりたいことにぴったりでした。大変でしたが、まだこの世にないものを生み出すダイナミックさに、  

なにものにも代えられないやりがいを感じていたのです。

ただ、会社全体の資本体制の見直しや、お世話になった人の卒業が重なり、やりがいを感じていた環境が徐々に変わっていきました。そのような変化を感じるなか、あらためて自分のやりたいことを見つめ直す時間が増えました。その結果、必ずしも会社に残り続ける必要はないかもしれないなと思ったのもきっかけの一つです。

好きだった創業メンバーがどんどん新しいことに挑戦している姿を見て、高揚感を持ちました。自分の得意なことでかつやりたいことで挑戦して、これまで培ったこと全てをぶつけてみたいと思ったことも大きかったです。ですので、一度フリーランスとして独立し、いくつかの共感できるスタートアップの立ち上げに関わりたいと考え、退職を決意しました。

ミッション「人の可能性に光を当てる。」への共感が、入社の決め手

ーー株式会社A(以下、A Inc.)に入社する決め手はなんだったのでしょうか?

A Inc.が掲げるミッション「人の可能性に光を当てる。」に共感をしたことが何よりも大きかったです。なんとなく自分自身が考えていた人生のテーマが、ぴったりの言葉で表現されていると感じましたね。自分の目指すことと、会社が目指すこととが完全に一致したのです。

とはいえ、私が「人の可能性に光を当てる」ということに想いを馳せるようになったのは、最近になってからです。

20代は、とにかく自分の経験やスキルを磨き、市場価値を高めることに必死でした。自分の力を試し、「結果を出しながら成長をする」という志向が強かったと思います。向上心、成長、挑戦といった言葉がキーワードでした。

それが、30代に差し掛かると徐々に変化をしていきました。自分自身のための挑戦よりは、世の中をよくしたり、一緒に働く仲間に貢献をしたりすることに喜びを感じるようになりました。自分のwillが新しく形成されてきたのです。

ただ、同時に私自身が、​​孫正義やイーロン・マスクのような、ビジネス界のスーパースターのようになりたいわけではないなとも思いました。それよりかまずは、自分の目の届く範囲「半径5メートル以内」の人たちを幸せにし、その輪を共に広げていく方が合っているなと気がついたのです。

そんなタイミングで「人の可能性に光を当てる。」という言葉に出会い、まさに自分のやりたいことそのものだと、深く共感をしました。

こんなことを言ったら怒られてしまうかもですが正直、A Inc.の事業内容はなんでもよいと思っています(笑)。入社前、代表の中嶋に「インフルエンサーマーケティングをやりたいわけではありませんが、それでもいいですか?」と確認をしたほどです。そのとき、中嶋からは「今手がけている事業はファーストステップでしかない。これから、新しい事業をどんどん生み出していきたいから一緒にやってほしい」と言ってもらえ、それなら力になりたいと入社を決めました。

ーー具体的には、どこに共感しているのでしょうか?

私の捉え方ではありますが「人のポテンシャルを最大限に引き出す」という考え方が核になっているところです。私は、人の本質は希望に灯された光だと思っています。

ただ、その光を強く輝かせる、つまり、人が成長し、自分のやりたいことができるようになるには、その人自身の誠実で前向きな努力が必要です。ただ、同じくらい周りの環境や、応援してくれる仲間の存在が重要だと思っています。私自身、自分の努力を支えてくれる環境や、一緒に頑張る仲間のおかげでここまでやってこれました。

たとえば、高校時代に所属したサッカーチームには私のポテンシャルを引き出してくれた環境のうちの一つです。全国大会に出場するような強豪で、人数も多く、実力ごとにクラスわけがされるようなチームでした。悔しながらも私は最初、一番レベルの低いチームに入れられました。

私は決して器用なタイプではなく、人より努力しなければ結果の出ない人間です。本当は天才だと言われたいですが、そうではないことは心のどこかで既に気づいていました(笑)

更にそこから、周りからのサポートのおかげで少しずつ実力を身につけました。辛抱強く支えてくれたコーチやチームメイトのおかげで腐らずに続けられ、その結果、インターハイに出場するレベルのチームメンバーに選ばれるまでに至ったのだと思います。いくらスタート段階で実力が劣っていても、たとえ要領が悪くても、適切な環境で正しい努力を続ければ結果は出るのだと肌で感じる経験になりましたね。そこで得た学びは、社会に出てからも自分の核として残り続けています。

A Inc.の掲げる「人の可能性に光を当てる。」とは、単に人に注目をするという意味だけではありません。各人の「可能性を増幅させる」という意味があり、そのための仕組みづくりや環境づくり、社会づくりにチャレンジするという意志が込められています。私自身、多くの人に支えられ、素晴らしい環境をつくってもらった分、今度は次の未来を切り拓こうとする挑戦者のための環境づくりをしたいと思っており、A Inc.の掲げるミッションは、私がこれからしたい生き方そのものだと改めて感じています。

5年後の野心的な未来を実現させるため、

メンバーの「可能性」を引き出す育成基盤をつくる

ーー現在の業務内容を教えてください。

メインはCHRO(最高人事責任者)としての業務です。事業計画に基づいた人員計画策定や組織戦略立案から、計画通り組織拡大を実現させるための、採用戦略づくりや採用体制構築に取り組んでいます。加えて、人事制度の策定や運用のための社内環境整備にも注力しています。

直近は、優秀な人材にA Inc.で働く魅力を伝えるための、採用広報戦略を立てているところです。まだまだ、組織規模や知名度ではメガベンチャーに勝てないなか、我々らしさを伝え続けるコミュニケーションのあり方を模索しているところです。A Inc.にはクリエイティビティの高いメンバーが多く在籍しているので、そのようなメンバーたちと協力しながら、訴求力の高いコンテンツを展開してく予定です。

また、CEO室長も兼務しており、今の会社のフェーズに必要な業務を幅広く任せてもらっています。経営管理、予実管理の基盤整備、新しい経営体制の模索・準備、PR戦略の立案など、さまざまなメンバーを巻き込みながら動いているところです。特命で​​M&Aの検討や業務提携の検討など大きなプロジェク​​トを扱うこともあります。​​

スタートアップですので、拾うべきボールは山ほどあります。日々が本当に目まぐるしく展開も早いですが、経営の力が試される本当に面白いフェーズです。

ーー今後の目標について教えてください。

引き続き、特定の領域にこだわらず、A Inc.のミッション実現に向けて経営・事業を推進し続けられればと考えています。私にとって会社の目指す方向は、自分が実現したい未来とほぼ重なっています。まずは、2023年に構想した5ヶ年計画を達成させたいです。掲げたことを達成し続けられる組織が、当たり前ですが強いと思いますので。

そのためにも、とくに直近で力を入れているのは、高度な育成基盤です。具体的には、「機会創出」と「抜擢」の仕組みづくりに取り組んでいます。

これまでのA Inc.は、事業立ち上げフェーズだったこともあり、人材育成プログラムのような仕組みは最低限しかありませんでした。入社したメンバーには、配属先で実務にあたりながら学んでもらうことが多かったです。

しかし今後、今の延長線上ではない、非連続の成長を遂げるには、各メンバーのさらなるレベルアップは不可欠です。会社として定めた5年後の未来を実現させるために、各メンバーがどこまでのスキルを身につけるべきかを明確にし、そこから逆算した型にハマらない独自の育成基盤を考案し、どんどんトライしています。

正直、5ヶ年計画を達成した先のことはまだ考えていません。

私個人としては、とくに収入や役職に関してこだわりはなく、今仕事をしているモチベーションは、5年後、社員や関わってくれた仲間、応援してくれている顧客のみなさんと、美味い酒を飲みながら「あのときは大変だったね」と振り返りたい、ということに尽きます。これから先、困難は多いと思いますが、だからこそ振り返って飲む酒は美味しくなるはずです。

これから入社してくれるメンバーも含め、A Inc.のメンバー全員で、高い目標に向かって挑戦をし、その達成後、みんなでその軌跡を分かち合いながら、笑って、泣いて語り合いたいですね。

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