アカデミストスタッフインタビュー 第3回は、CTOとしてアカデミストのサービスを支える森川公康氏を取り上げる。学生時代から数々のベンチャー企業でWebエンジニアとしての経験を積み、個人でも複数のサービスをリリースしてきた森川氏。最近では、防衛省が公開したイラク日報を全文検索できるサービス「イラク日報村」を開発・公開し、話題を集めた。現在も複数のベンチャーにて技術開発を担っており、アカデミストには2016年9月から参画している。本稿では、アカデミストでの業務や今後の展望についてお話を伺った。
——academistに参画する前の仕事について教えてください。
もともと大学では政治経済学を専攻していましたが、課外活動として個人で複数のウェブサービスを開発・運営したり、いくつかのベンチャー企業でWebエンジニアとして働いたりしていました。学部卒業時点で就職したいとは以前から考えていましたが、大企業に行くかベンチャーに行くか、またエンジニアとして働くかそれ以外の仕事をするか、しばらく悩んでいました。エンジニアとしての経験をそのまま仕事に活かしたい気持ちもありましたが、一度自分が浸かっていた「IT系ベンチャー」という世界を俯瞰できるような立場で仕事をしてみたいと思い、民間のシンクタンクに就職しました。そこでは、IT全般やベンチャーに関するリサーチ業務や、官公庁や民間企業をクライアントとしたコンサルティング案件に従事していました。
——アカデミストにはどういう経緯で参画されたのですか?
シンクタンクでの勤務が約3年に達した段階で、やはり自分の力をベンチャーのために活かしたいという気持ちが強くなり、学生時代にお世話になったさまざまなベンチャー関係の方にお話を聞いて回っていました。そのなかで出会ったのが代表の柴藤であり、アカデミストでした。シンクタンク時代にクラウドファンディング業界の動向をリサーチしており関心を持っていたこともありますが、何より柴藤代表の「教育界・研究界を変えたい」という熱意や、学術系に特化したクラウドファンディングというプラットフォームの独自性に心惹かれました。また、それまで可動していたシステムが柴藤代表自身の手による開発であったこともあり、Web開発に関する苦楽を共有できそうという点も魅力的でした。
——アカデミストではどういった仕事を担当されていますか?
参画当初は、決済システムの改修やプロジェクトページにおけるコメント表示の軽量化など、細かい技術面の改修を進めていました。その間にもメンバーが加わったり、サービスの認知度も徐々に向上したりするにつれ、次第に開発ニーズも多様化していきました。
当時はまだサービスがフルスクラッチで書かれており、多人数での安定した開発や、新機能の高速開発にはフレームワーク化が必要な状況でした。また、インフラも2014年のサービスリリース当初のレンタルサーバーをそのまま使っており、急激なアクセス増に伴うサーバリソースの増強などが可能なクラウド基盤への移行も課題でした。そんなタイミングで柴藤から CTOの打診があり、他社との兼務という形ではありますが、技術面の責任者としての役割を担うに至りました。
CTOとしての初仕事は「フレームワークへのリプレース」と「クラウド基盤への移行」でした。一見同時進行が困難に見える課題ですが、社内のスタッフの協力のおかげで無事に大きな事故なくリリースを迎えることができました。
森川氏が登壇した「管理画面チラ見せナイト」の様子
——森川さんが思うアカデミストの魅力はどこにありますか。
エンジニア目線では、先ほど触れた通り「Web開発の経験がある人間が社長をしている」というのは大きなポイントかと思います。また、クラウドファンディングというサービスの特性上、会員登録・コメント投稿・決済・管理画面など、Webアプリケーションで求められる主要な実装を一通り経験できるのも魅力です。
——最後に、今後の目標を教えてください。
academistを世界一の学術系クラウドファンディングサービスに成長させることです。そのためにはスケールに耐えうるようなサービス基盤の構築や、どんな方にも気持ちよく使っていただけるような優れたUIが必要です。まだまだやりたいことに対して手が足りない状況なので、同じ志を持ってくださる方とぜひ仕事ができればと思います!