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呼吸しないインテリジェンスではなく呼吸するインフォメーションを探そう - 稲葉 瀧文(3/3)

岩井:いよいよ最終回ということで、今回はこの記事を読んでいる方やこれからの時代を生きる若者に向けて働く事に関してメッセージを届けていきたいと思います。稲葉さんの経験や視点から色々とお話を伺えたらと思います。

<前回までの記事>

女子十二楽坊のプロデューサーがカインドウェアを選んだ理由 - 稲葉 瀧文(2/3) | 株式会社カインドウェア
式会社カインドウェア執行役員 事業戦略室室長稲葉 瀧文 【経歴】CBSソニー(現SONY MUSIC ...
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「仕事はオモシロイ」面白いことが仕事につながる。元ソニーのプロデューサーが参画する理由(1/3) | 株式会社カインドウェア
岩井:よろしくお願いします。現在、事業戦略室室長としてご活躍されている 稲葉さんのお話を通じて カインドウェアの魅力と これから時代の働き方 について、記事にまとめさせて頂けたらと思います。 稲葉:よろしくお願いします。 岩井:まずは、稲葉さんの これまでのご経歴 ついて聞かせてください。元々ソニーでプロデューサーをされていたと伺いました。 株式会社カインドウェア 執行役員 ...
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世の中が必要としている事を見つけ、市場を創造する

岩井:稲葉さんが仕事をする上で、働く上で大事にしてることとか、モットーみたいなものってありますか?

稲葉:そうですね。市場は常に自分自身で創生していかないといけないと考えています。新しい顧客を発見していくことが大事になるのですが、その時に人はどうしても自分の立ち位置から世の中を見すぎちゃうんです。そうではなく、世の中がなにを必要としているかという所に深くに入り込んで考える事を大事にしていますね。

岩井:市場に求められる価値を提供できる場所に身を置くことって大事ですからね。それは、これから社会に出てくる若手でも同じ事がいえますよね。

稲葉:そうなんです。ですから20代ぐらいの方と面接してて、その人が「給料は?」とか「労働時間は?」とか「職場環境は?」とか、いきなりその質問してしまうと働く意味が分からなくなります。

別に根性論を言うんじゃないんだけど、仕事を通じて沢山の経験を積むってときに、あまりにも環境や給料のこととか労働条件なんて言い過ぎちゃうと、仕事の本質が見えなくなっちゃうんですよね。失敗してから学ぶといったところがものすごく大事なのに、失敗することを恐れるから、仕事が楽しく無くなっちゃうんです。

岩井:若い時こそ、沢山の失敗を経験できる環境を選ぶって大事ですね。

稲葉:今は、そこを端折って簡単に答えを求める時代になっていて、答えにたどり着く過程が、本当はすごく面白いのに、みんな入り口と出口ばっかりやっていたり、上司もやらせてしまっていたりする。

呼吸をしているインフォメーションを探すこと

岩井:そうした中でも結果を出していく事が求められると思うんですが、なにかアドバイスを頂けますか?

稲葉:そうですね。知識よりも情報がすごく大事だということを、よくみんなに言うんですよね。変な言い方をすると、呼吸をしないインテリジェンスばっかり追い求めず呼吸をしているインフォメーションを探し出さないといけないよ

いつもフットワークを軽くして、いろいろな会合にでて、多くの人から話しを聞かなければ、呼吸しているインフォメーションは手に入らないんですよ。その中でも特に、「成功体験の多い人の話を聞く」ということ。吉田松陰の言葉に「奇傑非常の士に交わる」という言葉があって、何か志を持ったときには、めったに会えない人に会いなさい、めったに行かない大きな山に登ったり、風光明媚な景色のいい所に行って心をがっと広げなさいと言ったこの2つがものすごく大事なんです。

ネットの情報はメモとして使うのはいいんだけど、全てが新しくて正しいということじゃないから、そのときにめったに会えない人に会いなさいと伝えたいんです。20代30代のうちは特に、身体的にも精神的にも一番柔らかい時だから。めったに行けない海外に行って、どえらいスケールの大きい景色を見なさい。そうするとおのずから自分の頭の中に、俺はどういうことをやんないといけないんだという自分の使命がそこで生まれるんです

岩井:自分の肌で感じて、自分の目で見たものから情報を吸収して欲しいですね。そこからがスタートラインな気がしますね。

稲葉:そうですね。あとは、ゴールからスタート見たほうがいいよとよくいいます。3年後のゴールが分かってれば、今苦労するのは当たり前だよね。だって3年後の成功だもん。それを、3年後のゴールを見てないから毎日が大変なんですよ。

岩井:まさに、初めに話していた「答えにたどり着く過程が、すごく面白い」と言うことですね。仕事をする上で、どこを目指して行くのか決める事は本当に大事だと思います。

稲葉:そうなんです。だから私は仕事は年齢に応じて5つあることを教えているんです。
20代の時は「仕事」人に仕えることをする。
30代の時は「支事」人の支えになることをする。
40代の時は「私事」家庭や友人とのことをする。
50代の時には「志事」社会や国家の為にことをする。
60代以降は「死事」迷惑をかけずに生きることをする。
これが大切なんです。

岩井:とても面白いですね。100年時代で考えると少し変化しそうですが、自分自身に置き換えて考えていきたいですね。ちょっと先の自分をイメージして逆算するのに参考になりますね!

年齢に関係無く同じステージで立ってほしい

稲葉:最後に、70歳になっても元気に、新しい時代を感じながら大きなチャレンジしてるって言われるんですが、年齢じゃないんですよ。仕事は情熱なんですよ。会社に入って、経験がないからって弱音吐いてるんじゃない。本気になって情熱があれば、20代だって70代だって同じステージに立てるんだよと言いたいですね。

岩井:70歳に全く見えないくらいお若いです。。。年齢関係無く同じステージに立つ努力をする情熱ってめちゃくちゃ大事な気がします。

稲葉:職場環境も大事だし、会社の就業規則も大事だし。さっき言った自分が働くという意味も大事なんだけど、その前に、君の情熱はどこにあるのか。情熱と信念、それがないと進めないですね。やっぱみんなが言う、お金目的で仕事はできないというのは、そういうところにきますね。

会社はただ時間を過ごせば給料がもらえるという発想、やめたらいいというか、そんな発想でやってるならいらないですね。

岩井:ちょっと厳しい言い方かもしれないですが、それくらいのスタンスを持って仕事に向き合う若者が増えていって欲しいですね。

チャレンジングな若者とワクワクする仕事をしたい

岩井:3部に分けてでしたが、沢山のお話をお聞かせいただきありがとうごさいました!噛めば噛むほど、125年の歴史の中にいろいろなお話が詰まっていますね。それを聞きに来れる場だと思ってフットワーク軽く来てほしいなという感じしますね。

稲葉:ぜひともこのインタビューで、若い人たちがたくさん興味を持ってくれて、新しい大きな時代の波が一緒につくれたらうれしいなと思います。僕がカインドウェアに来たとき社内のチャレンジング若者が集まって、縦割りの組織じゃなくひとつのチームワークで仕事をしていた。会社を大きく変えるエネルギーをみんなで作ろうとしていた。社歴や上下など関係なくね。こんな楽しいことは、僕はソニーに入った時以来で、ワクワクしてるんですよ。

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