現在、スタイラーで働くエンジニア8名はなんと全員外国籍。今回は座談会という形式で、海外から日本へやってきたエンジニアに話を聞きました。
ハンガリー出身のエンジニアマネージャーGergely Nagy(ゲルゲイ・ナジ)を始め、一番の古株で中国出身のLiang Du(リアン・ドゥ)、ドイツ出身のMartin Beck(マーティン・ベック)、そしてニュージーランド出身のMichael Findlater(マイケル・フィンドレーター)の4名です。
写真左から時計回りに、リアン、マイケル、ゲルゲイ、マーティン
さまざまな国や企業で勤めた経験のある彼らが考える「日本で働くことの魅力」や「スタイラーでエンジニアとして働く理由」を聞きました。
オーナーシップを求め、スタイラーへ
ーーみなさんは、どのようにしてスタイラーに入社したのですか。
ゲルゲイ:ここにいるメンバーは、Tsubasaさん(代表取締役CEO:小関 翼)から声をかけられて集まった人が多いですね。でもスタイラーを選んだ理由は、それぞれです。私の場合は、実際にエンジニアチームのメンバーに会ったときの雰囲気がとても好きだったのが理由のひとつです。
マイケル:私は以前の会社では大きなエンジニアチームにいたのですが、もっと少人数の小さなチームでプロジェクト全体に携わってみたいと思い、転職しました。
ーープロジェクト全体のさまざまな役割をこなさなければいけないのは、小規模のスタートアップならではですよね。
マーティン:私も前職は大きな企業で、アンドロイド開発、バックエンド、フロントエンドなど一通りの仕事をしました。そのうち、大きなチームで指示する立場ではなく、もっと自分自身で何かを作りたいという気持ちが強くなっていきました。そんなときにTsubasaさんに連絡をもらい、彼の持つビジョンに惹かれたのも大きな理由です。
ーービジョンの、どのようなところに惹かれましたか。
マーティン:ニューリテールで「未来の購買体験をつくる」というのが、当時はとても新しいと思いましたし、彼が目指している世界を見てみたいと思いました。今は前職ではなかったようなインプットがたくさんあり、その決断は正しかったと思いますね。
リアン:私もTsubasaさんに「今の世の中に存在しない、新しいビジネスを作りたい」と言われて、とてもおもしろいと思いました。加えて、Tsubasaさんからトップレベルのビジネスや考え方を学びたいと思ったからです。
ーーリアンさんは、エンジニアがひとりだった時期があったと聞きました。
そうですね。大変でしたが、業務をまるごと担当できたのはよかったです。私は学生時代から起業の夢があったので、大きな企業で歯車のひとつになるよりも、広い範囲で学べるところで働きたいと思っていましたから。
ーーみなさん共通して、オーナーシップを求めてスタイラーにやってきたのですね。
日本ならではのエンジニア環境
ーーエンジニアとして働くのに、日本は良い国だと思いますか。
ゲルゲイ:そうですね。日本にはいいエンジニアがたくさんいます。日本人ならではのスキルやマインドセットを持ったエンジニアと出会い、そこでノウハウを吸収し、スタイラーで活かすことができています。
マーティン:東京に限られてしまうかもしれませんが、今はたくさんのミートアップやカンファレンスがあり、多くの人に出会うことができるのもいいですね。またWe workなどのワークスペースやシェアオフィスも、東京にはたくさんあります。ブロックチェーンなど、日本から生まれたテクノロジーもたくさんあります。
ーー中国やインドのほうが、テクノロジー先進国のイメージがありますが。
マーティン:質と量の違いですかね。日本人はただ仕事をこなすだけではなく、ハイクオリティで完成させる印象です。とても細かいところにフォーカスして、緻密なものができあがってくる。
リアン:やはり日本の電化製品や職人の技術などを見ても、日本人は集中してしっかりやることが身体に染み付いていると思います。匠の技って感じですよね。
ーー日本人の気質とエンジニアは相性がいいんですね。
リアン:そうそう、ソフトウェア開発手法の「スクラム」だって日本発祥なんですよ。
ーー日本語や日本の働き方に対する文化などは、どうですか。
マイケル:私は日本の歴史を勉強していましたが、やはりテクニカルな場面で第二言語を使って仕事をするのは大変ですね。
ゲルゲイ:私たちエンジニアチームの会話は英語ですが、やはり社内外でコミュニケーションを取るときに日本語ができたらいいですよね。エンジニアとして働く上で日本語は必須ではないかもしれないけれど、基礎的なところはできたほうがいいなと思います。
上司の信頼を感じる会社の空気
ーーチーム内が英語というのもそうですが、スタイラーは外国籍の人にとって働きやすいと感じますか。
ゲルゲイ:そうですね、Tsubasaさんの存在が大きいと思います。日本の会社にはヒエラルキーがあり、上の人には話しにくいイメージがありましたが、Tsubasaさんにはそういうものを感じません。
ーー小関さんは、いわゆる「日本企業の経営者」という感じではないんですかね。
ゲルゲイ:たしかに、Tsubasaさんと話していると前職のドイツでの上司を思い出しますね(笑)。おおらかで、お酒が好きで、常に細かいテクニカルな部分に興味を示してくれるんです。日本のCEOレベルの人が、そういう細かい部分まで気にしてくれるのは一般的ではないと思います。
マーティン:日本の経営者のイメージと大きく違ったのは、オープンコミュニケーションなところです。経営や戦略についてすべてがオープンで、誰もが会社で何が起きているのかわかっている状態。
ーー透明性を重視している、と。
マーティン:彼が目指しているのは、みんながそれぞれの自分の役割に「オーナーシップ」を持つことなんだと思います。しっかりと責任を与えて、その上で私たちを信じてくれていると感じますね。
リアン:たしかに、Tsubasaさんが細かいところまで管理するというよりは、それぞれに裁量権を持たせてくれますね。自分たちの責任で仕事を動かしているから業務全体を根本的に理解でき、ミスに気がついたり修正ができます。
ーーひとりひとりの責任が大きいんですね。
マーティン:大きな会社では、自分のミスでもバグを修正したり責任を負ってくれる人がいます。でもスタートアップでは、自分の行動の責任は、自分で取らなければいけないからよく考えないといけませんね。それがスタートアップで働く大変さでもあり、おもしろさでもあります。
どんな人に来てほしいか
ーースタイラーのエンジニアチームに加わるとしたら、どんな人に来てほしいですか。
ゲルゲイ:今のスタイラーではクリエイティビティが求められていると思います。それとソフトエンジニアリングへのしっかりとした理解。このふたつが大事ですね。
マーティン:私はモチベーションがとても大事だと思っています。今のスタイラーの規模や段階のスタートアップでは、ハイリスク・ハイリターンであることを理解している必要があります。
ーーハイリスク・ハイリターンというのは?
マーティン:人数が少ない分、ひとりひとりの責任は大きい。けれど、それが自分の成長につながるんだというマインドセットですね。エンジニアのキャリアとしても成長につながる仕事だし、人としても多くのことを学ぶことができる環境です。大変なこともあるけれど、自分の人生を自分で運転することができるんです。
マイケル:それから、議論をおそれない人がいいですね。一般的な会社では、年齢や会社にいる長さで決定権が決まることも多いかもしれませんが、スタイラーでは経験ベースです。新しい人でも、しっかりとした考えや理由があり、それを説明できるのであれば、やってみよう!と。
ゲルゲイ:これまで使ってきた言語やフレームワーク、テクノロジーは関係ありません。私たちも、それぞれ違うところから来ていますし。
リアン:それよりもチームワークが大事ですね。私たちのチームの強みは、お互いを尊重し合い、助け合っているところ。ひとりひとりの責任は大きいと言いましたが、会社はひとり事業ではなく、同じゴールに向かって一緒に進んでいくチームですから。
仕事に誇りと責任を持って取り組むエンジニアチーム。明るいエンジニアチームと一緒に「自分の人生を自分で運転している」と実感できる働き方をしませんか。