今年は新型コロナによる緊急事態宣言などの影響で、新人研修をどう実施していくかは重要課題のうちの一つでした。
遅れをとるまいと他社の動向が気になってるのですが、はじめての状況で情報がまだ少ないですね。気になる方もいらっしゃると思いますので弊社の様子を少しだけでも公開したいと思います。
カリキュラムは、以下の通り実施されました。弊社は、土台となる基礎技術に力を入れてますが、単に覚えるのではなく、「学習の仕方」「調べ方」「考え方」などのコツを身につけられる様に気を付けております。4月分だけですが内容を以下に記載します。実施できたカリキュラムは以下となりました。
【2020年新人研修:4月分】
■01日目:4/1(水)
1.セキュリティ講習
■02日目:4/2(木)
2.PCの構成
3.OSインストール(Windows10)・設定
4.環境構築[Eclipse(Java), SMB, Mail(ThunderB), Chrome, Lhaz]
5.タッチタイピング練習
■03日目:4/3(金)
6.環境構築復習
7.OSインストール[仮想化](VMWare/Linux[CentOS7])・設定
8.Linuxコマンド練習
■04日目:4/6(月)
9.Java座学1日目
(1)VM等
(2)型、変数
(3)if, switch, for, while構文
■05日目:4/7(火)
10.ビジネスメール参考
11.Java座学2日目
(4)配列
(5)メソッド、戻り値
(6)static
12.Java実技1回目:問題(29問)
ーー緊急事態宣言発令ーー
■06日目:4/13(月)
13.Java実技2回目:問題(29問)レビュー
■07日目:4/14(火)
14.Java座学3日目
(7)オブジェクト指向
(8)モデリングとUML
(9)インスタンスの使い方
15.Java実技3回目:問題(追加)
・Kaijo():メソッド化
・Twonum(), Tennum():メンバ変数、メソッド、コンストラクタ、コンストラクタのオーバーロード
■08日目:4/15(水)
16.Java実技4回目:問題
・1の補数、2の補数、マイナス表示
・getter, setter, eclipseショートカット
・問題:Human()クラス作成:継承
・問題:HumanKai()クラス作成:継承, オーバライド
・問題:DataTwo()クラス作成:3次元配列、3重ループ
・問題:isSosuu(), isSosuuKai(), currenttimemillis()
■09日目:4/16(木)
17.Java実技5回目:問題(レビュー)
■10日目:4/17(金)
18.セキュリティ座学:情報セキュリティ, 暗号化, 復号化
■11日目:4/20(月)
19.自習(自由)
■12日目:4/21(火)
20.SQL座学:SQLとは, 基本構文, クエリ, サブクエリ
■13日目:4/22(水)
21.SQL実技1日目:MySQL環境構築, SQL実技
■14日目:4/23(木)
22.SQL実技2日目:MySQL実技,復習
23.復習(自習:各自課題克服)
■15日目:4/24(金)
24.アイデアの出し方
25.Java座学4日目
(10)例外処理
■16日目:4/27(月)
26.Java座学5日目と問題
(11)コレクション
(12)Interface
(13)抽象化クラス
■17日目:4/30(木)
27.Java実技6回目:問題の解説。ArrayList, Hashmap, 配列で可変長配列を実現, Interface
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■時間配分
時間の配分は大体、以下の様な感じです。
10:00~12:00 自習/実習(先日分や苦手分)
13:00~15:00 ネット講習(1h~2h)
15:00~16:00 自習/実習(先刻に習った事)
■補足
今年は、外部に御願いしている「新人マナー教育」が延期となった為に、4月は技術教育に集中しています。
4月8日からは、緊急事態宣言が出た為に自宅での学習です。
4/8以降はネット経由での研修となっております。(オンライン時は各人の顔は出さず、音声と解説者のデスクトップ表示のみです。大体1日最長2h程度かな。あとは各自でこの資料を読んでねとか。ここ参考になるよとか。)
■意識したところや問題点など
ここからは先生側の所感等です。なんとなく記載しておきます。
・カリキュラムは一緒でも問題となる障壁は、各自バラバラ。
⇒これはいつもの事なので個別対応で解決するのですが、ネット上だと色々時間がかかります。教えるだけなら簡単だと思いますが、その後各自の問題点を吸い上げて、課題解決をする事は、今まで以上に負荷が高いと思います。日々生徒からネットで上がってくる情報をちゃんと目を通して、更に先生はそこから考えて行動を起こさないと、教える側からは正しいアプローチできません。恐らくここは先生の新しい能力が必要とされるところだと思います。間違ったアプローチすると生徒は混乱しますので、大きなお世話になりますね。中途半端だと時間の無駄です。
・コロナに感染しないことと特に健康面を大事にする。
⇒これが一番だと思います。通勤させない事。無理をさせない事。精神的な負荷も考慮する事。先生は言い過ぎてはいけません。特に真面目な人ほど悩みますし、自宅で一人だとその傾向は更に強くなりますので、精神的な負荷はいつも以上にあると考えた方が良いです。先生は、生徒が問題にあたったら「大丈夫、大丈夫」「まぁ、気にしないでOK!」「今はこの理解で十分!」など次のタイミングへ繋げた方が良いと思いました。
・ホワイトボードに書いて即興で説明補足するという様な従来では当たり前の方法が微妙。(デスクトップ上に引き出すにはある程度の準備が必要)
⇒マウスじゃ綺麗に書けないし。言葉だけだと伝わり辛いです。動画を全てに対応して用意するのは不可能ですし。ペンタブ用意したけど、やっぱりダメ。これは今後も継続して改善する余地がありそうです。
・緊急事態宣言が急だった為に、準備に手間取る。(ネットや研修の為の環境の構築)
⇒弊社は約1週間で研修を再開できました。また再開までは自宅でこの問題を解いておいてねと問題を用意する事でその場を凌ぎました。運よく基本的な文法までは終わっていたのですね。この辺りはまずまずだった様な気がします。
以上ですが、こんな感じです。雰囲気や内容など少しでも伝わりましたでしょうか?
ピンチはチャンスと思ってやってます。