グラムでは『WORKCANVAS』という、チャットベースで人材と企業をマッチングするサービスを現在美容業界で展開しています。
今日はその『WORKCANVAS』を始めたきっかけと、目指したい世界についてお話ししたいと思います。
WORKCANVASを始めるまで
2019年に本格展開を開始したWORKCANVASですが、どういう経緯でWORKCANVASを開始することになったのかをまずはご紹介します。
グラムのスタート
グラムという会社は2015年に「自信満々に生きる人を増やす」というミッションを掲げ、美容師さん100名程と一緒に美容情報を発信する、メディア運営の事業からスタートしました。
メディアを運営していく中で、美容メーカー様ともご縁をいただき、メーカー様ご支援のもと、サロンのオーナーさんや有名美容師さんにインタビューを実施し、美容師さん向けのメディアを運営することもやっていきました。
そのように事業を展開していく中で、たくさんの美容師さんやサロンのオーナーさん、そして美容業界関係者の方々とお話をさせていただく機会をいただきました。
東京はもちろんのこと、時には大阪や福岡まで飛んでいき一緒にお酒を飲ませていただいたり、サロンさんにお邪魔して、営業後の練習に同席させていただいたり、美容師さんのことや業界のことなどを教えていただく講義のようなものを開催していただいたり、実際に色々な美容師さんに髪の毛を切っていただいたり etc.
美容業界経験のなかった私達はそこで、本当にたくさんのことを学ばせていただきました。
美容師さんから伺ったお話
その様に美容師さんとお話をさせていただく中で、「美容師は人を幸せにする最高の仕事だ」「美容は世界に誇れる仕事だ」というお話を聞かせていただくことも多くあり、心の底から「めちゃくちゃかっこいいな...!」と毎回感じていました。
ただ同時に、お話の中で「古い慣習が残っている業界だ」とか、「職人の世界だから非合理的なことも仕方がない世界だ」というような、「我慢している部分がある」というような内容を聞くことも多くありました。
その度に、こんなに「人を自信満々にする」最高にかっこいい仕事をしている人たちが、自分たちのことは我慢しながらやらなくてはいけない世の中って嫌だな、というモヤモヤした気持ちと、 それだと継続性がなくなってしまって素敵な業界が失われて行ってしまうのではないか、という危機感のような感覚を覚えていました。
サロンオーナー様から伺ったお話
また、サロンオーナー様からお話を聞かせていただく機会も多くありました。
サロンオーナー様は元々美容師として活躍されたのち、オーナーになられる方が多くいらっしゃるのですが、「美容業界にはもともと職人気質な性質があり、自分達も(美容師として働いている時)苦しいことがたくさんあった。だから自分達は従業員を第一に考える会社を作る。具体的にはこういう組織を作っていこうと思っている!」というように、前例に捉われず、どんどん新しいことにチャレンジしていこうとされているサロンオーナー様達がいらっしゃいました。
そのような企業様には、時代の流れを踏まえ、現状の課題を何とかしてやろうという「熱」があり、そこに向けて本気で動いていらっしゃる姿は本当にかっこよく、輝いて見えました。
実際そのようなお話をしてくださった企業様は、今も継続的にどんどん成長をされていて、本当にかっこよすぎますし、尊敬の念に堪えません。
ただ、一方で「自分達もそんな中頑張ってきたので、そういうものだよ」と諦めの様なことをおっしゃられる方がいらっしゃったのも事実としてありました。
感じたこと
そのような経験をさせていただく中で、全ての美容師さんが、『「どうなったらみんなが自信満々に働いていけるのか?」を考え、本気で課題に向き合っている、最高の環境』で働けたら、自信を持って、素敵な仕事ができていると 「心の底から」 思えるんじゃないか?そしてそのような最高の環境に最高の人たちが集まれば、業界全体がもっともっと盛り上がり、さらに魅力的な業界になっていくんじゃないか?と感じるようになっていきました。
何故できていないか
何故今それができていないのか?という点を深堀っていくと、根幹の要因は「どのような会社か分かりきらずに入社してしまう」という点にある、と思うに至りました。
もちろんどの業界でも入社前後のギャップという話はよくある話かと思いますが、以下の理由から美容業界では、そのギャップが非常に顕著になりやすいのだと感じました。
- 専門特化業界だからこその分かりにくさ
- 美容業界は専門特化業界です。細かい特色まで目を向けると、もちろん各社に違いはありますが、例えば、Fintechをやっている会社と、HRtechをやっている会社ほど業務内容の分かりやすい差分はありません。
- また、ビジネスモデルも基本各企業様が同じモデルで展開されていて、歩合給が大きな割合を占める業態であるため、記載される労働条件面もそこまで(分かりやすい)差分はありません。
- 採用チャネルの特性による分かりにくさ
- 美容業界は小規模な事業主様が多い業界であり、採用単価が高額になりがちな「人材紹介」のモデルの採用サービスを利用されている企業様は非常に少ない状況でした。そのため、多くの企業様の中から転職先を探そうと考えた際は、求職者が自ら「求人広告」形式の情報の中から情報収集する形がメインになります。自分で求人票に記載の情報から、違いを見極めるとなると一層難しくなってしまいます。
- スカウト等のダイレクトリクルーティングサービス(機能)もありましたが、専門特化業界のため、「なぜ声をかけたのか?」という点の明言が難しく、手当たり次第に声がけをするしかない状態になっており、スカウトを受け取った側も、一歩踏みだすきっかけにするのが難しい状態です。
やりたいこと・WORKCANVASを始めた理由
このような「違いがわかりにくい」ことが原因で、今の歯がゆい現状が生まれているのであれば、それぞれの人が求めている情報を集めて、しっかり届けることができれば、解決できるはずだし、その課題を解決することが自信満々に生きる人を増やすことなのではないか?と感じる様になっていきました。
そういった考えから、最高の仕事をしている人たちが、「自分たちは最高の仕事している!」と胸を張って言えるように。そしてその先に業界が盛り上がり、人を惹きつけ、さらに魅力ある業界になっていくように。そこに少しでも貢献していきたいという思いで、WORKCANVASをスタートしようと決めました。
「サービスを展開している」だけでは足りない
WORKCANVASのスタート
先述した、小規模な事業主様が多い業界というような業界構造なども踏まえ、いわゆる他業界で展開されている一般的な人材紹介のモデルをそのまま展開しても、価格が高くなりすぎてしまい、たくさんの方にご利用いただける状態にならないということで、
WORKCANVASではマッチングプロセスをデジタルサービス化することで生産性を向上し、構造的に皆様にお使いいただきやすい価格で、間に人が入るマッチング体験をお届けすることを可能にしています。
WORKCANVASの現状
試行錯誤をしながらではあるものの、ありがたいことに、WORKCANVASは今10,000を超える美容領域の店舗様が使ってくださるサービスにまで成長してきました。ご利用いただいている皆様、応援してくださっている皆様、毎日価値向上に本気で向き合っている仲間の皆様、本当にありがとうございます。
ただこのサービスで実現していきたい世界を思うと、現状では全然足りない。 まだまだすぎると思っています。
現状、まずは「求職者」の方にぴったりあう「素敵な環境づくりに取り組まれている事業者様」の事をしっかりお伝えして両者をマッチングすることで、価値を感じていただく所から取り組んでいっていますが、それだけでは、自分たちがコミュニケーションを取らせていただいた方・事業者様しか自信満々にできません。
本当の意味で、業界が盛り上がり、人を惹きつけ、さらに魅力ある業界になっていくサイクルに入っていくことにまで貢献するには、我々が業界全体に働きかけられる存在にまでなっていく必要があります。
そこまでの働きかけを行っていくためにも、まずは採用・転職の課題を最も解決できている存在にならないと始まりません。
採用・転職の課題を一番解決できているサービスになることで初めて、事業者様・利用者様と一緒になって、より素敵な環境を作っていくところに取り組んでいくことが可能になります。
だからこそ、まずはWORKCANVASが採用・転職の課題を最も解決できている存在になりたいし、ならなくてはいけないです。
一番課題を解決できているサービスだからこそ、業界全体と一緒になって、より良い世界作りに取り組んでいけるし、それこそが、本当の意味で自信満々に生きる人を増やすことだと思っています。
一緒に前に進んでくださる方、力を貸してください!
また、この課題は美容業界だけの話ではないのではないとも思っています。
人口減少で、既にあらゆる業界で人手不足が叫ばれていますし、人が足りなくなる中で、人を惹きつけられる業界以外はその課題にさらされていっています。そう考えると、時間がありません。
まずは美容業界で貢献する。その先に、その他の業界にも貢献していく。日本で、世界で、自信満々に生きる人を増やしていく。
そのためにもまずは業界で一番価値を提供できる状態にならなくてはいけない。
目標から考えると、現在地はまだまだスタート地点。
あれもやりたいこれもやりたい。あれもやらなくては、これもやらなくてはの状態です。
でもだからこそ、ワクワクする。やりようしかない。やってやるしかない。自分たちにできるのは、前向きなエネルギー全開で向き合っていくことだけです。
自分自身も、事業も、組織も、まだまだですが、新たな可能性を切り拓いていって、なんとかやってやろうと、そう思っています。
グラムではここからの拡張に向けて最高の仲間を募集中です! 一緒に前に進んでいこうと思ってくださる方、是非力を貸してください。
自信満々に生きる人を増やしましょう。