西尾拓哉(にしおたくや):NPO法人G-net コーディネーター
大学卒業後、大手求人広告会社にて派遣会社向けの営業に従事。G-netには2015年4月より参画。
対企業領域の主担当者として、地域中小企業のインターンシップや採用活動に伴走。
主に地域中小企業向けの採用活動の支援を中心に取り組み、採用活動の計画・戦略作りから、内定までのサポートをしている。
本日から、職員がなぜG-netへ参画したのか、G-netでどんな業務を担当してるのか順次紹介していきたいと思います。第一弾は、G-netの採用担当もしている、私西尾です。
大手求人広告会社を2年で退職し、G-netへ転職してきた理由について、お伝えしたいと思います。
僕の就職活動と、1社目に入社を決めるまで
岐阜県の田舎で生まれ育ち、都会への憧れが強くありました。本を読むことが好きなこともあり、就職活動時には東京に本社のある出版社のみ受けていたのですが、軒並み不合格に。
その後、就職活動も再スタートを切るのですが、知名度があり、かっこ良い「広告」の営業で企業を探し、前職の求人広告会社へ入社をしました。
G-netへ転職をするきっかけ
前職が求人広告という仕事柄、自事を通して、学生時代には知り得なかった仕事に出会い、世の中に知らなだけで面白い仕事・会社がたくさんあることに気づきました。
僕自身もそうでしたが、就職活動解禁と同時にナビサイトへ登録しリクルートスーツを着て、企業を探します。でもナビサイトに載っている企業や仕事は世の中の全てではなかったんだなと。
それと同時に、同期がどんどん退職していくことを目の当たりにし、
「なんでみんな辞めていくんだろう。」日々そんなことを考えていました。
そんな想いを抱きながら自分なりに出した答えが、就職活動時の学生の選択肢が狭いことでした。
世の中には知られていないけど面白い多くの企業・仕事があるにもかからず、就職活動をする学生はそういった企業・仕事を知らずに就職する企業を選んでいきます。
自分自身が本当に興味のある企業と出会えていない、そんなことがミスマッチに繋がっていると考え、漠然と就職活動を何とかしたい。
そう思っていた時に、求人サイトで見つけたのがG-netの募集記事でした。
「就職を変える」というタイトルで、記事を読み進める中で自分がやってみたい事は、まさにこれだ!と。
最終面接で「給料面や親御さんの気持ちを考えると、NPOに転職するのはやめたほうがいいよ。」とG-n創業者から言われたんです。「ただ、僕たちがやっていることは、地域活性のフロントランナーになれる仕事だ。それだけの価値があることは保証する。」そんな言葉の後押しと、自分の人生に納得感を持ちたいと思い、2015年4月に大手企業からNPO法人への転職を決意しました。
入社後、大きく変化した仕事で関わる人達
転職して5年、仕事を通じて関わる人たちがガラッと変わりました。転職前は派遣会社に営業をしていたので、どうしても関われる範囲が狭かったんです。G-netではお取引のある地域の中小企業の経営者や社員の方々、大学生だけでなく、自治体、大手企業など縛りもなく面白い人たちに出会い、仕事を一緒に取り組みます。これが今の仕事に就けた価値だと思っています。
単純な数字では表せないですが、入社前はFacebookの友人は300名でしたが、この5年で1200名近くになったんです。Facebook上で友達になっていない方も含めると、もっと多くの方とお会いしてきた思うと、たくさんの企業に触れ、経営者に触れ、社員さんに触れる。そして多くの若者(大学生や社会人)など、様々な人の仕事への想いや価値観、生き方に触れられた5年間でした。
地域活性化をしたくて、転職をしたわけではない
G-netへ入社してから、「NPOへ興味があったの?」「地域の活性化に関心があったの?」と聞かれることが、多くありました。僕自身はそのどちらでもなく、就職活動に対して感じた違和感と自分が関心を持ちやってみたいと思えることがあったので転職しています。
入社してから、地域活性化を目指している団体に所属しているにも関わらず、僕は自分自身のやりたい事にしか興味がない。これは果たして良いのかと悩んだ時期もありました。
しかし、それが解決されたのが、2年目にとある企業さんの採用支援をしたことがきっかけでした。
豊田市の稲武という中山間地域にある中小企業の採用のお手伝いをして、10年ぶりに新卒者2名を採用できました。その内の1名は岐阜県大垣市の出身で、豊田市に移住をして働く事を決めたんです。22歳の女子大生が移住をして、稲武って働くだけで地域にとっては大ニュースで、人口が1人増えることになるわけです。元々若者が市外へ出ていき戻ってこないという課題を抱えている地域において、20代の若者が地域に入ることの意味と重要さ、そしてG-netの仕事の意義を強く感じた瞬間でした。
入社して5年目になりますが、地域活性化の重要性について理解していますが、やはりそこに自分の関心があるかと言うとそうではないと思っています。でも自分が興味をもって『やってみたい』とやってきた仕事が、結果として地域活性の一助になっていると実感しているからこそ、日々目の前の仕事に向き合っているのだと感じます。
最後に、
この5年間で、80名の若者が地域の中小企業をファーストキャリアに選び、経営者の右腕として活躍しています。1年目から新規事業を担当したり、商品開発をしてメディアにでる若手もたくさんいます。
また、地方に目が向き始め地方創生インターンに応募が殺到していたり、移住をする若者も多くなっており働く事への価値観が大きく変わっていることも実感しています。
手軽に情報にアクセスし、取捨選択できる時代になっているからこそ、若者にとって納得感のある選択ができる一助となるべく、地域にも活躍できるある魅力的な中小企業というフィールドがあるということを情報発信してきたいと思っています。