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訪問看護ステーション「八重の看護」~訪問看護の魅力に迫ってみました!!!~

医療現場での看護と訪問看護とでは何が違いますか?

 病院での看護経験が全て訪問看護に当てはまるわけではありません。 訪問看護は私にとっても初めての仕事ですが、始めてから1ヶ月程経った頃に、訪問看護師ならではの視点に気づきました。それは「生活の視点で患者を見る」ということです。 糖尿病のご利用者様がいるのですが、初めて訪問したときに、「病院の先生に食事に気を付けてと言われたんだけど、何に気を付ければいいの?」と聞かれました。このご利用者様は、主治医から野菜中心の食生活にするよう指導があったのです。ところが実際に食べていた野菜を聞いてみると、ジャガイモやトウモロコシ、カボチャ・・・全て糖質の高い野菜でした。バランスの良い食事に変えていくことで、カロリーや血糖のコントロールをしていくことが大切ですが、野菜であれば全て食べてよいわけではありません。 医療的な視点だけになってしまうのではなく、ご利用者様が実際にどのように生活を送っているのか、どのような暮らしを続けていきたいのか、いのちと生活の両方を見守っていくことが大切だと思いました。


日頃どんな気持ちでご利用者様に接していますか?

「そのかたが望む生き方を叶えたい!」この一言に尽きますね。 ご利用者様が置かれている環境はさまざまですが、好んで入院する人も施設に入所する人もいません。一日でも長く「家で暮らしたい」のです。 「どうせ俺の病気は治らない。入院するくらいだったらこのままのたれ死んでもいい。何があっても家で暮らすんだ!」と半ば自暴自棄になっていたご利用者様がいます。このかたは、両側大腿骨骨頭壊死を患っており、長い闘病生活のなかでリハビリをする意欲も薄れていき、その結果可動域が狭くなり、立つこともままならず車椅子生活になりました。やがて食事もとらなくなり、体力が落ち、家の中ではほぼ寝たきりの状態です。初めて訪問したときは、足の踏み場もないくらいにモノが散らかっていました。褥瘡も5ヵ所ありました。その光景を見て訪問看護師が諦めてしまったら、このかたは施設に入所せざるを得ないかもしれません。でも、まずはご本人にとっての「いつもの暮らし」を続けていくにはどういう方法があるのかを考えたいんです。 訪問看護師としての経験が長くなるほど、複雑なケースにも多く関わるようになっていきますが、どのご利用者様も安心して在宅療養できるように環境を整えていくことが訪問看護師の役割であり醍醐味だと思っています。



訪問看護をしていて嬉しいと思ったときはどんな時ですか?

ご利用者様が自分の望む生活スタイルを継続できている、とてもイキイキしているなぁ感じられたときが嬉しいですね。 先日、ご利用者様が「主治医に、その訪問看護師がいなかったら、また入院するところだったね、と言われたよ。」と話してくれたんです。もともと心不全を患っており、3ヶ月に1回のペースで入退院を繰り返していたご利用者様なのですが、退院間近に鼠経ヘルニアを発症し手術。その後退院してから訪問した日のことです。いつものように熱を測ったところ36.3度ありました。その方の通常熱が35.7度だったため、いつもと違う違和感を感じ、からだを触ってみると体熱感がありました。そして、便秘してないか、脱水症状はないかをチェックしていたところ、創部に膿がたまっていたのを発見しました。その場で処置をして、後日受診してもらいました。 日々の小さな変化を早期に発見できるのも訪問看護師ならではだと思うんです。ご利用者様が入院しなくて済んだと嬉しそうにお話されているのを見て、本当に嬉しく思いました。


最後に、訪問看護未経験の方へ

病院で働いていた頃、元気に退院していく患者さんがいる一方で、病院で最期を迎える患者さんもいて、本当に最期が病院で良かったのだろうかと思う自分がいました。それが、在宅医療に興味をもったきっかけです。訪問看護師は、ご利用者様の生活の一部として存在します。「あなたが来てくれるから安心」。そんなご利用者様の声に支えられ、看護経験が浅くても先輩看護師に教えてもらいながら成長していけます。 また、様々な得意分野をもつ訪問看護師がチームとなっていくことで、救える方が増えます。 ご利用者様の生活サポーター役として一緒に頑張っていきましょう。

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