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中途採用は「攻め」の姿勢で!初心者でもわかる中途採用大全

終身雇用が過去のものになりつつある今、中途採用で優秀な人材を獲得することが、企業の至上命題となりつつあります。しかし、「中途採用についてよくわからない」という人事担当者もいるのではないでしょうか。そこで今回は、中途採用の考え方や採用設計のヒントとなる事項についてご紹介します。

中途採用のフローにおいて経営戦略・事業戦略の理解は非常に重要

中途採用のフローは基本的には新卒採用と同じです。

1 採用計画に基づき中途人材の採用目的を確認する

2 求める人物像の定義を行う

3 求める人材像に刺さる採用ブランディングをする

4 実際にアプローチを仕掛ける

このような流れとなります。


基本的に採用計画は、経営戦略や事業戦略と結びついたものになっています。したがって、採用計画の構築にあたっては経営戦略や事業戦略を理解することが非常に重要です。場合によっては、中途人材の採用ではなく、新卒採用への切り替えや採用自体を行わずに仕事を外部委託したほうが目的を達成できることもあるため注意しておきましょう。

採用計画では、最初に各部署の人員構成を把握して人材ポートフォリオを作成します。その後事業戦略に基づいて採用を強化すべきポジションなどを確認し、各部署の担当者とどのような人材が欲しいのかをすり合わせ、採用すべき人物が持つべきスキルや経験、ポジション、採用人数などを決定していきます。その上で、採用ブランディングなどの施策を行い、候補者にアプローチを仕掛けていくわけです。

それでは、フローを通して重要になるポイントをそれぞれ見ていきましょう。


中途採用の目的は既存事業の遂行に必要な人員の確保

中途採用は、多くの場合既存事業の遂行に必要な人員を充足させる目的で行われています。人員を充足するという意味では、新卒採用と同じですが、新卒採用とは大きく異なっている要素もあります。

以下の表に大きな違いをまとめてみました。

中途採用の大きな特徴は、スキルと経験を持った即戦力となる人材をそのキャリアの途中で採用することです。通年で、あるいは必要になった時にオンデマンドで採用を実施している企業が多くあり、獲得する人員も比較的少数となっています。中途採用の実施には以下のメリットがあります。

・マネジメント層の人材を獲得できる

・教育コストの削減が可能

・社内に新しいスキルや知識を持ち込んでくれる

新人を教育する体力がない中小企業では、即戦力を獲得できる中途採用は非常に重要ですし、業界をリードする大企業にとっても、中途採用者がもたらすスキルから新しい事業が誕生する可能性などを考えると、優秀な即戦力の確保は重要となります。

特に、最近ではデジタル・テクノロジーによる創造的破壊「デジタル・ディスラプション」が増えており、事業環境の変化が加速しています。即戦力となる中途人材の採用は、このような時局に合わせて企業を変化させるために、需要が増していくと考えられています。

いずれにせよ、目的を把握しつつ、必要な人材のスキルや人員数を確認していくことが重要です。


求める人材像の定義づけでは詳細な条件を洗い出すことが大切

中途採用の目的を把握したあとは、採用したい人材の人材像を詳細に定義する必要があります。ここで重要なのは、人材像をある程度具体的に示しておき、複数人が採用に関わっていても人材像の認識のズレが発生しない方策を練ることです。

人材像の明確化を行う際には、まず配置予定の部署の担当者と話し合って、人材に求める経験・スキル・性格などの要件を洗い出しておきます。その上で、予算などに合わせて、要件に近似した人材を探し出していきます。このような条件の洗い出しは、後の採用ブランディングや採用メディアの選定につながるので非常に重要です。

次に、自社で活躍している人材のパーソナリティなどを調査票や適性検査から分析していきます。自社で活躍している人材のパーソナリティに近い人材の方が、成果を上げられる可能性が高まるからです。また、後述するように、多くの企業が人材の定着に頭を悩ませている現状もあります。分析から自社にフィットできる人材像を把握することで定着率を上げていきましょう。


採用ブランディングでは積極的な自社の情報提供が重要

中途採用を実施する目的、求める人材像の定義を済ませたら、次は求める人材にリーチできるメッセージの設計を行います。採用ブランディングでは、SWOT分析や3C分析などのフレームワークを用いて導き出した自社の強みを、求める人材像に合わせた手段で提示していきます。

ブランディングの手段としては、実際にリクルーターと話ができるイベントや勉強会の開催が人気となっていますが、ここで重要となるのは、エンゲージメントが高く有能な人材をリクルーターとして登用することです。

多くの場合、企業が欲しいと望む優秀な人材は、リクルーターの質で企業のレベル感を見抜きます。このリクルーターに優秀で魅力ある人材を配置することで本気度を伝え、候補者と良好な関係性を構築し、候補者の興味を引き出して繋ぎとめておく必要があるのです。

また、それに合わせて転職者が知りたがっている情報の提示も重要となります。

現在、人材不足を背景に中途採用市場は需要超過となっており、欲しい人材の採用がますます難しくなっています。このような現況において、中途採用を成功させるためには、中途採用人材が求めている情報を積極的に提供し、採用後もしっかりとしたアフターフォローを行うことが重要です。

転職者向けに開示することが望ましい情報としては、以下のような項目が挙げられます。

*配属後の具体的な業務内容

*職場の風土・慣習

*勤務時間

*休暇

*勤務地

*将来のキャリアパス

*離職率

特に業務内容や職場の雰囲気に関する情報は、具体的であればあるほど求める人物像に近い候補者が見つかるでしょう。同じ業種・職種であっても、会社によって業務の範囲や仕事の進め方が異なることは往々にしてあるからです。

配置予定の職場の担当者との面談や社会人インターンなどの体験入社といった、候補者が知りたがっている情報を提供できる場を設けることでも、他社に差をつけられるかもしれません。


アプローチを仕掛ける際は複数の採用手法を取り入れるのがおすすめ

採用手法はIT技術の発展によりどんどん変化しています。今までは人材エージェントを介した方法が一般的でしたが、最近では、ウェブで簡単に採用候補者とつながったり、タレントプールを簡単に構築できたりと、より人事担当者と候補者がダイレクトに連絡を取れるようになりつつあります。

以下で人材にアプローチできる代表的な採用手法を5つご紹介します。

1. 人材エージェント

「リクナビNEXT」「ビズリーチ」「DODA」などの人材メディアでのエージェントを利用する方法です。登録を行えば、あとは人材の紹介を待つだけです。エンジニアやクリエイティブなどの業界に特化したサービスもあります。登録は無料で行えることが多く、成果報酬型が多くなっています。

2. 求人サイトの利用

「Wantedly」「マイナビ」などの求人を掲載できるサイトを利用する方法です。これらのサイトに常に転職希望者が閲覧にきているので、自社の知名度が低くても求人を転職希望者に見てもらうことが可能です。掲載は固定費のところが多いです。「Wantedly」ならば無料で30日間トライアルが可能です。トライアルはこちらから。

3. リファラル採用

自社の社員に人材を紹介してもらう方法です。紹介する社員が候補者に情報提供を行っていることも多く、採用後も相談役になるため、人材定着率の高さが魅力となっています。人材を紹介した社員には一定の報奨金を払うことが多いですが、エージェントなどに依頼するよりも低いコストで採用できるメリットもあります。

4. ソーシャル・リクルーティング

FacebookやTwitter、LINEなどを活用して行う採用活動のことです。SNSで気軽にやり取りができるため、コミュニケーションコストを削減でき、候補者のエンゲージメントを高める効果があります。アメリカでは既に一般的な採用方法となっており、「Wantedly」もこのソーシャル・リクルーティングに分類されています。ソーシャル・リクルーティングも、人事担当者自らが候補者と直接やり取りするダイレクト・リクルーティングです。

5. スカウト

スカウトは転職求人サイトや人材紹介サービスに登録している人材を勧誘する方法です。一般的にはスカウトメールなどを送って勧誘します。他の手法と比較して採用まで至る確率は低いですが、自社に興味がなかった人材にもアプローチできる可能性がある手法です。

6. ヘッドハンディング

ヘッドハンティングは、基本的にはエグゼクティブ層を狙って行われるもので、エージェントを介して経営トップ層の人材や優秀な技術者・専門家にアプローチします。対象者は転職市場にはほとんど出てこない転職潜在層が多いという特徴があります。

その他、自社サイトに求人ページを作り募集を行う方法、ハローワークを利用した方法、低コストで利用できるウェブサービスなどがあります。

基本的には、獲得を狙う人材に適した方法を考えながら、予算の範囲内で複数の手法を取り入れていくのがおすすめです。


中途採用で優秀な人材を獲得することは今後非常に重要となる

終身雇用が過去のものになり、事業環境の変容も速度を増しつつある現在、中途採用で優秀な人材を獲得することが企業にとっては非常に重要な意味を持つようになってきました。

人材採用にマーケティング的な手法を取り入れて強化を行う企業も増加しており、「攻め」の採用に転換しつつあります。理想の人材を獲得するためにも、自らアプローチしていく姿勢が求められています。


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まずは気軽に試してみて、人が集まるのか確認してみましょう。


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