株式会社Career Artの代表取締役の土井啓史が語る起業したきっかけと今後のビジョンとは
こんにちは。土井啓史です。
本記事は、僕の活動に興味を持っていただいたインタビュアーの方と対談した内容です。インタビュアーの方に許可をいただき、記事を掲載しています。
僕自身のことや仕事に対する想いなどを深く話す機会はなかなかないので、この機会に知っていただければ幸いです。
ー本日はお時間をいただきありがとうございます。まず初めに、簡単に経歴や実績をお伺いできればと思います。
株式会社Career Artの代表取締役の土井啓史と申します。
僕は横浜出身で、5歳〜14歳は父の仕事の都合でアメリカで育ち、日本に帰国してからは父と同じ大学へ進学し、卒業後はNECに入社しました。
NECを退社後は会社を経営しながら、スタートアップの相談役をいくつか兼任し、80社を超える法人の立ち上げ支援に携わった後、現在は、株式会社Career Artの代表取締役を務めています。
ーありがとうございます。早速ですが、ここからは土井さんの人生観や価値観、起業したきっかけについて、もう少し詳細をお伺いしていきます。まずは、なぜ起業しようと考えたのか教えてください。
当時の妻が突然、起業を志したことがきっかけでした。
もともと僕に起業願望はなく、父からの「一生懸命勉強して、いい大学に入り、一流企業に就職しろ」という教えの影響を受けて育ちましたので、当時の妻が起業したことが自分自身の人生を考え直す機会となりました。
ー当時の奥様の起業がきっかけだったのですね。
NECで働きながら、お手伝いをする選択肢もあったかと思うのですが、ご自身も経営者としての道を選択された理由をもう少し詳しく教えてください。
実際、当時の妻が起業した当初は車での送迎や経理などのお手伝いをしていました。ただ、手伝いをする中で付き合う人が変わり、独立起業されている経営者と関わる機会が増え、出会った起業家の方々が仲間に恵まれ、経済的にも豊かで、仕事が面白いという人生を生きている事実を知ることで、将来のことを真剣に考え、会社で出世をすることしか考えていなかった僕に「理想の人生とは何か?」「人生における豊かさとは何か?」を考えるきっかけをいただきました。
理想の人生を考えるようになってからは、自分の人生の方向性をしっかり決めようと思い立ちまして、視野を広げ、人生にどう打ち込むかを考えたのが、27歳のころです。
ー独立起業されている方との出会いを通じて、人生の方向性を変えられて、土井さんの今の実績があるんですね。人とのご縁の大切さを今のエピソードからも学ばせていただきました。
ちなみに、実際に起業されてみて、よかったなと思うのはどんなことですか?
仕事が面白いですね。
付き合う人が変わり、仲間に恵まれ、経済的にも豊かな先輩経営者の方に触れることで、将来のことを真剣に考え、起業を志しましたが、当時、描いていたことは概ね達成することが出来まして、「現実が夢を追い越している」ことを体感しています。
今の自分の人生を振り返った時に、人とのつながりを大事にしたり、自分の結果を変えると決めて行動したりするなかで、誰に学ぶか、誰と一緒にいるかで人生が変わることを実感しています。より人とのつながりやご縁を大事にするようにしています。また、先輩経営者の中で尊敬する方が「仕事の報酬はもっと面白い仕事」とおっしゃっている話を聞いていまして、今は、面白い仕事に従事できていることが起業してよかったなと思うことですね。
ー「仕事の報酬は、もっと面白い仕事」。とても興味深い職業観ですね。逆に、起業するにあたって大変だったこと、苦労したことは何ですか。
優先順位を変える決断をしてきたことです。
成功は健全な代償の先払いだと学んできましたので、色々なものを横に置いてきました。
起業を志した当時の僕は、平日は会社に勤めていたので、それ以外の時間はほぼ全て起業の準備のために使いました。寝る以外の時間は全部です。住む場所を変え、食事も変え、着る服も変え、生活を切り詰めてお金も時間も起業するための準備に費やしました。
時間もお金も有限です。何かを手に入れたければ、その前に、手放すものを決めなければなりません。
だから僕は、趣味のサーフィンを捨て、友人との時間を捨て、好きな服を着ることを捨て、美味しいものを食べることを捨て、会社での出世も全てを手放し、生まれてまもない娘との時間も幼稚園に入学するまで横に置きました。
「100を切るのに趣味を捨てた。 90を切るのに友達を捨てた。 80を切るのに家族を捨てた。 70を切ったらすべてが返ってきた。」
元プロゴルファーのジャンボ尾崎さんが言われたことです。ものすごく僕の経験に当てはまります。まさに全部返ってきています。
「人の優先順位を見たら、その人の未来が鮮明に見える。」僕が先輩経営者の方から教わったことです。
そもそも人の生まれ持った能力の差は微差です。それ以上に結果の差を大きく左右するのが「優先順位」です。時間とお金と情熱は、いずれも限られています。だから、優先順位によって人生が決まるのです。
ー何かを得るためには何かを捨てる覚悟が必要ということですね。また、一度手放されたものが全て返ってきているというのも、今、何かにチャレンジされている方の後押しになりますね。
起業当初の目標は概ね達成されたとありましたが、今後、どのようなビジョンを描いておられますか?
現在は、株式会社Career Artの代表取締役として、人材紹介業をメインに転職やキャリア形成のサポートをしており「再選択の機会」を提供することを大事にしています。仕事は、「どんな業界で働くか」や、「どういう仕事をするか」、「どれぐらいの年収が期待できるか」も大事ですが、「仕事を通して、(プライベートも含めて)どんな人生を実現したいか」が最も大事だと考えています。
数社の会社を設立したり、多くの会社の立ち上げのサポートを行ってきましたが、どの会社でもこだわってきたのは「人」であり、「誰と一緒に働くか」でした。
そして、「人」の課題は全ての企業に起こりうることだと感じ、「人」を通して企業の成長・発展に貢献したいと考えています。
「人的資本経営」と言われて久しいですが、これからも、一人でも多くの人が、「自分」という資本を使って仕事を通した自己実現ができるようにサポートをし、そのような人が増えることで、企業の成長・発展に貢献して参ります。