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2011年3月11日に発生した震度8の巨大地震、東日本大震災ーーー。
当時、東京では帰宅困難者が街にあふれ、交通網と物流がストップ。コンビニやスーパーの棚はほぼすべてが空っぽになっていました。東京にあったスバルのファミリーマートも同様で、食べ物、飲料水、電池、あらゆるものが提供できなくなっていました。
とくに深刻だったのは水です。部分的な断水、地域によっては浄水場で放射性汚染が確認されるなど、誰もが不安な時間を過ごしていました。
そこでスバルは独自にトラックをチャーターし、東京へむけて2Lのお水を1000本以上運ぶことにしたのです。大阪から東京。一般道を2日ほどかけてようやくたどり着きました。
ただ、私たちは単にお店で水を販売したわけではないのです。スバルが行ったのは、まず赤ちゃんのいるお母さんや高齢者をはじめ体力のない方、次に子供、女性などへ優先的にお水を提供すること。こうしたことは決してマニュアルだけでできることではありません。
日々のルールは大切にしながら、予想もしなかった緊急事態にどれだけ対応できるか。AIにも自動レジにもできない人間らしい仕事。そこに私たちらしさが隠れていると思います。あの日あの時、私たちはファミリーマートの商品にスバルの思いをのせて、この国の危機に立ち向かっていました。