後藤 雪杜
宇宙線測定装置の開発
・概要(2021年度の卒業研究) 物理学の実験を机上で実現することを目的とし、宇宙線ミュー粒子の寿命を測定する装置を開発した。 ・実際に行ったこと / 使用した技術 ①装置の構築 ②アナログ処理回路の基板開発(PCB CAD) ③回路制御用のファームウェア開発、データの後解析(C/C++) ・装置の動作原理 ①シンチレータ(S1 & S2)でミュー粒子の通過を検出する。 ②銅板のクーロン力でミュー粒子を停止させる。ミュー粒子が崩壊し電子を生成する。 ③シンチレータ(S3)で生成された電子を検出する。 ④検出回路で信号を処理し、FPGAで③と①の時間差(崩壊時間)を収集する。 ⑤PCで崩壊時間を記録し、崩壊時間のヒストグラムを生成する。 ⑥崩壊時間のヒストグラムにフィッティングを行い、ミュー粒子の寿命τを求める。 ・1週間測定した結果 寿命τ=2.14±0.07usとなり不確かさの範囲内で文献値と一致し、机上での立ち上げに成功した。