東進ハイスクール / 学力リーダー
校舎の数値改善
夏休み明けにそれまでのイベントや施策が意味をなさなくなってしまい、自分の校舎の努力量がかなり下がってしまった。その結果、9月前半の努力量が約1000校舎あるうちの400位ほどに落ち込んだ。それまでは100位前後を維持していたので、校舎全体が異常事態になっていると感じた。特に、生徒のモチベーションを左右するイベントの考え方を変えなければと考えた。イベント再考の目的は、新たなイベントを打ち出し生徒の意欲を向上させることだった。 まず、校舎全体の士気をあげるためにたくさんの人が参加したくなるイベントを行い、そのイベントを通して生徒の学習量を引き上げようと考えた。数値目標は、毎回の動員数をイベントができる教室いっぱいの30人に定め、9月最終の努力量は1000校舎中100位以内とした。またイベントを成功させ、好事例として他校舎に共有することで、他校舎の士気を高め、生徒には他校舎の生徒の学習状況を伝え、校舎内外での同期発火を目指した。 学習量減少の原因として、イベントのマンネリ化と生徒の需要にそぐわなくなってきたことが挙げられた。時期としても受験生やりたいことが多様化してくる。なのでそれまでのイベントの需要が下がってきたことが考えられた。ただ、最も大きな違いとして、私が気付いたのは、昨年までと今年の生徒は違うということだ。それまでは昨年度までのイベントを行っていた。ただ、今年の生徒は昨年度の生徒より校舎への帰属意識が低いという違いがあった。今年と去年の生徒が違うというのは当たり前のことのようだが、同じ地域の生徒が毎年来るので盲点だった。昨年までうまくいっていたイベントが今年もうまくいくとは限らないと考え、0から考え直した。普段は担任助手同士の話し合いでイベント内容を考えていたが、それでは担任助手の経験則に頼ってしまう。つまり、昨年うまくいったものをベースに考えてしまう。ただ、今年と去年は違うので経験則で決めるのはよくないと考え、試験段階を繰り返し行うことで生徒のニーズを探ろうと考えた。具体的には、試験的な内容を考えて、それに生徒に参加してもらい、参加後にアンケートをとって次の試験的な内容を考えるというのを3回繰り返した。最終的にアンケート結果を総評し、イベントを確立した。 新イベント開始から学習量は大きく向上し9月最終の努力量は73位となり、現在も継続されていて、10月11日時点で46位である。相手が求めるものを作り出す重要性や考え方を学ぶことができ、今後に活かせる経験ができた。