Fixation's Project
本プロジェクトではオンライン上での見られている意識による利他的行動の変化を明らかにする研究をしています。 人は見られている意識に対して敏感です。例えば、自動車の放置注射の対策のために、目のイラストを用いたポスターを設置することで、他者の監視を想起させ、放置駐車を防止しています。人は誰かに見られている意識自体によって行動に影響を及ぼす可能性があります。しかし、PCを介したオンライン上で、見られている意識による行動変容についてはほとんど調べられていないません。そこで、実験経済学で用いる信頼ゲームを利用し、ゲーム中に他者の存在感(他者から見られている感覚)を与えることによって、利他的行動が促進するか調査します。経済学のゲームを用いることで、行動変容のデータを定量的に測ります。 今後は、アバター化やデフォルメ化、相手の視線情報のみといった、オンラインにおけるコミュニケーション特有の状態での行動変容について調査していきたいと思っております。 そして、VRやメタバースといった、オンライン上での新しいコミュニケーションの提案だったり、タスクの依頼・受け入れといった、利他性に関わるコミュニケーションを円滑に進める手法の提案をしていきたいと考えています。