株式会社東京コンサルティングファーム / 執行役員兼人事部長
マレーシア拠点売上増加
マレーシア赴任時、拠点にとって一番のボトルネックであり、且つ主体的に取り組んだことは”営業戦略の策定・実践”と”組織作り”の2点です。本社において圧倒的なブランド力のもと営業が出来ていた環境とは対照的に、マレーシア拠点における自社の知名度は低く、まずこの点を改善するために毎月1~2度のセミナー開催、毎週のニュースレター配信、法改正等の新情報を常に発信しつつ、いわゆる「どぶ板営業」での新規顧客訪問を週15件行い、バックオフィス業務における提案や財務コンサルの営業を行うことで「自社を認知してもらうこと」に従事しておりました。一定の知名度があれば現地日系企業からの紹介や問い合わせといった引き合いによる案件増加が見込めており、且つ、2018年半ばに政権交代の可能性があることを見据え、その際の法改正によって生じる日系企業のニーズが生まれることを想定し、営業を行っておりました。これにより2018年11月以降、新規顧客を10社獲得したことで、翌年度に採用強化し、組織拡大を図ることが出来ました。 また、もう一方の課題であった”組織作り”においては「ローカライゼーション」、つまり現地スタッフによる会社運営を目標に、採用および業務標準化を徹底し、組織体制を整えることに注力しました。内製化を目的としたプロジェクト管理やコンプライアンス業務における約40種程度のマニュアル作成といったハード面と、業務(営業含む)遂行における考え方、思考法の伝達といったソフト面での教育が課題となります。特に思考法の伝達、教育においては毎朝30分の研修を実施、そして各スタッフが担当企業を持ち、それぞれの顧客と月1度の面談する場を作ることで、顧客意識を持つ仕組みを残したこと、そして営業担当の現地スタッフに対しては「値決め」における教育を徹底したことが、結果的に現地スタッフの意識転換に繋がりました。