津田塾大学 学芸学部 国際関係学科
1ヶ月のフィリピン滞在
英語の学習のため1ヶ月、フィリピン・ネグロス島に位置するシライ市の語学学校に通いました。毎週テーマを決め、平日は町の人にインタビューを行うフィールドワークがあるプログラムの中で、フィリピンの人々の"人種"やカテゴリーに捉われず気さくでいるところ、家族や周りの人を大切にするところに触れられたことはとても貴重な経験でした。 フィールドワークは女性の格差問題と環境問題について取り組みました。 女性の格差問題について、Gender equality ranking で8位であるフィリピンですが(日本は110位)、実際に町の人に話を聞く中でも"女性差別"と一言で言っても伝わらないほどに男女間の格差がないことが社会に浸透していることを感じました。大家族形態であることもあり、多くの女性は赤ちゃんを産んでも仕事を続けますし、高校生の女の子が「男子がやれることと女子のやれることって別に変わらない」と迷いなく言っていたことも印象的でした。また、高校生の男性同性愛者の子たちが自身の好きな服を着て、小さな町で遊んでいたりと、人々がその人らしく生き生きとしているところを目の当たりにしたことは、多様さが溢れている社会に希望を感じると同時に日本社会について問題意識を持つきっかけとなりました。 また、環境問題については、まだ日本ではプラスチックバックが無料で配布されていた2019年当時、既にいくつもの大きなチェーン店がプラスチックバックに限らず、ストローなどを含むプラスチック製品の不使用を掲げていました。日本と比べゴミの分別が習慣となっていないところはありましたが、学ぶことが多くありました。 こうして積極的に町の人に話を聞きにいくことができたのもまた、ありのままが受け入れられる場・空気であったことからと考えます。