斉藤 耕太郎

スイスの国立研究所のフェローシップを獲得し、引き続き中性子線を使った永久磁石の研究をしていました。この間に統計学分野の基本的な道具が測定時間の短縮に使えることを示した研究が論文になりました。この論文によってフェローシップの申請書を書く際に軸とした「二つの世界を繋ぐ」というメッセージを（申請書の計画とは異なる形ではあるものの）実現できました。

国の大型研究プロジェクトの一員として、性能のよい永久磁石の基礎的な特徴を理解するための研究をしていました。研究対象が社会的に重要な役割を担う応用材料であり、民間企業との共同研究も多かったことから、それまでやってきた理学系の基礎研究とは異なる考え方や人的なつながりが得られました。今振り返ると、起業につながる経験やアイディアが蓄積されていった期間でした。

希土類化合物の低温での秩序状態について、放射光X線や中性子線を使った研究をしていました。