なんもく大学
都市と里山をつなぐ寺子屋「なんもく大学」。舞台は、東京から車で2時間、山あいの小さな村、群馬県南牧(なんもく)村。若い人は仕事を求めて都市に出て行き、住民の6割が高齢者。人口が急減し、「日本一、消滅する可能性が高い」といわれている村です。 でもこの村、実は、生きる力がハンパない。 「生きる力」とはここでは「お金に頼らずに幸せに暮らす力」のこと。地域の支え合い、自然の恵みを生かしたシンプルな暮らし、「足るを知る」価値観……。災害で経済が麻痺しても、日本が経済破綻しても、超高齢社会で公的サービスが削られても、崩れない力。 東京での暮らしは、近所に誰が住んでいるかよく知らないし、時には心身を壊すまで働いて、家賃と外食、老後は介護サービスに高いお金を払って、お金がない人は社会から振り落とされていく。そんな都市に暮らす私たちこそ、持続可能で幸せな未来を創るヒントを南牧村から学べるんじゃないか。あまりにもお金に頼り切って経済効率ばかり優先される社会はちょっとこわいし、息苦しい。 村の暮らしも失われつつあります。支え手が減り、「この集落は自分たちの世代でおしまい」という声も聞こえるし、子どもの数が減って教育環境に不安を感じ、村を出て行く一家もいれば、途絶えそうな伝統もある。そうした現実に危機感を抱き、村も若い人達を呼び込もうと、動き始めています。 都市と村の未来のため、村で「生きる力」を学びながら、幸せな村が次世代に引き継がれる力になれますように。そんな願いを込めて、東京の若者たちが集まり始めました。これが、2014年12月末のことです。 開校準備のため、二地域居住の拠点になる古民家を借りて村の大工さんから教わりながら床や屋根を直したり、畑仕事やお祭りをお手伝いしたり。本当にたくさんの方の応援をいただいて、1年が経ち、都市に暮らす若者たちと、村の人たちとの繋がりが一つ一つ、広がってきました。そうしたご縁から、村の食材の魅力を伝えるイベントや、ドローンで空撮した村のPR映像など、新たなプロジェクトが生まれる場所へと育ちつつあります。 そして16年春、開校を迎え、月1回くらい、都市から村に通い、“授業”を開いてきました。たくさんの人たちが村の暮らしを体験する中で、村と都市との人同士のご縁が広がり、新たなプロジェクトが生まれたり、移り住む人が出てきたり、いつでも帰れる大切な故郷のような場所になったり。そしていつかは、南牧村と同じような課題を持つほかの地域にも広がり、大きなうねりとなっていきますように。 まだまだよちよち歩きの手弁当の団体です。いたらない点も多々あるかもしれません。共に試行錯誤しながら団体を育てていってくださる参加者の方々を募集しています。「都市と村の幸せな未来をつくる」なんて壮大な物語の始まりの小さな1ページ、1ページをともに紡いでくださる皆様との出会いをわくわくしながらお待ちしております。 キーワード ・田舎暮らしに興味がある ・「山をあげる」と言われたら何をしようかワクワクする ・DASH村をやってみたい ・自然が好き ・都会の暮らしに違和感を感じる ・古民家が好き ・食に関心がある ・田舎(いつでも帰れる場所)がある人っていいなって思う ・地方創生に関心がある ・イノベーションを起こしたい ・畑仕事をやってみたい ・おじいちゃんおばあちゃんに癒やされたい ・経済効率ばかり優先される世の中はちょっと息苦しい ・教育問題を何とかしたい ・防災減災に携わりたい