早稲田商学学生懸賞論文 佳作入賞
早稲田商学同攻会主催の2016 年度 早稲田商学学生懸賞論文 に応募し、商学部教授2名の査読を経て学部学生の部で佳作に入賞。 --------------------------------------------------------------- 阿部 凪紗、榎本 珠里(現:大戸珠里)、金子 明日雅、許 哲誠 「各国の文化の違いが CSR 活動に与える影響」(2016/12/22) 【研究背景】世界的に企業の社会的責任(CSR)の重要性が高まっているにもかかわらず、各国の CSR 活動への取り組みの積極性に大きな差が生じることに疑問を抱き、CSR 活動に影響を与えうる要因の1つとして、国の文化の違いに着目したもの。 【研究意義】本テーマに関連した先行研究では、分析に用いた文化指標はホフステッドの6つの文化指標のうち4つのみであり、CSR 活動に大きな影響を与えていると考えられる長期志向-短期志向の次元が含まれていないことや、一部の地域のみを分析対象とした研究であるのに対し、本研究では6 つ全ての文化指標を用いて、今まで研究の進んでいなかった南アメリカやアフリカの国を含めて分析を行った初めての研究といえる。これらのことを踏まえ、本研究では国の文化が CSR 活動に与える影響をより多角的かつ正確に分析することを可能にするもの。 【研究内容】ホフステッドの6つの文化指標について、それぞれの指標がCSR活動にどのような影響を与えるのか文化指標の定義から検証仮説を立て説明変数として使用した。また、文化指標以外に各国のCSR活動に大きな影響を与えることが予想されるGDPや法人税率等をコントロール変数として使用した。被説明変数は、Thomson Reuters 社の Data Stream から入手した「従業員」、「環境」、「消費者」に対する企業の取り組みを第三者がそれぞれ100点満点で評価したスコアを利用した。 以上を基に推計式を作成し回帰分析を実施。推計結果は、6 つ全ての文化指標の係数が仮説と一致する形で統計的に有意となり、国の文化の違いが CSR 活動に大いに影響を与えることが実証された。 --------------------------------------------------------------- - 2016 年度 早稲田商学学生懸賞論文 入賞者 https://www.waseda.jp/fcom/soc/assets/uploads/2017/02/2016_waseda-com-rev_results.pdf - 広田ゼミHP http://www.waseda.jp/sem-hirota/studies/thesis3.html ※榎本珠里は旧氏名。