彼岸・此岸
【作品紹介】彼岸・此岸・凪【かっぱ祭ねぶた】 2016.7.8に描いた「あびこかっぱ祭」のねぶた用の絵。 (朝日新聞掲載) いただいたテーマが「かっぱ」ということでこんな感じに仕上がりました。 他のアーティストさん達と共に、音楽の中筆を進めていたのですが、これを描きながらある友人の事を思い出しておりました。 4年前くらいなのですが、身内の周り誰もが、私が絵を描くことをよく思わず、かなりこき下ろされていた頃です。 結構な裏切りなども含め、孤独で辛かった時期に、朝一で駆けつけてくれた彼女。 心の中のモヤモヤを「そいつクソだね!!」とサクッと一蹴してくれた彼女。 私の今ある道へ、最初に背中を押してくれた彼女。 親しくなったのはそれがきっかけで、彼女の優しさや凜とした考え、ロックな生き方は正に「憧れる大人」でした。 それから半年もせず病気で亡くなってしまったのですが、今の自分がある恩人として、感謝しない日はありません。 ずっと彼女への絵を描きたいと思っていました。 あちら側とこちら側に在るべき場所を分かちてしまいましたが、その境界で会う想像をします。 肉体も精神もうっすらとした膜で覆われたような 重くて軽い感覚。 そこはとても静かで、少し涼しい。 その間に流れる河の水はひやりとするけど、 そこに身を投じれば温かく迎えてくれて、 肺まで水に満たされ底へ沈めば、 音も光も無い、完全な心の凪が生まれる様な。 そんな場所で会う想像と、 その河岸から、心からの「ありがとう」を大声で伝えたい。 彼女を思い出す時にはその声と、 ブルーハーツが聴こえます。 これからも恥じぬ生き方ができる様に、私は元気にやっている事が伝わる様に。 手紙の様な気持ちで描きました^ - ^ これに灯りを灯した時、メッセージが京子さんへ届きます様に