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ETHIS(Ethereum Industry Summit)@香港 へ参加してきました!

ゼロフィールドでエンジニアをしております黒木です! 普段は、暗号通貨の取引所や関連サービスの開発を行っております💪

さて今回は、香港で行われた ETHIS (Ethereum Industry Summit) に参加して参りました。ETHISは、Ethereumに関するアプリケーションやミドルウェアを手掛ける中国のスタートアップ LinkTime社主催のカンファレンスで、今回が初の開催となります。

何人かのEthereum Core ResearcherやCore Developerのみならず、Ethereumの考案者であるVitalik Buterin氏も登壇される、計8時間に渡るリッチなカンファレンスでした。

まず驚いたのはその会場。きらびやかな照明のみならず、会場の横幅いっぱいに渡る大型のモニターやクレーンカメラといった設備からは、大きな資本の存在を感じ、香港における暗号通貨市場への注目度の高さがうかがい知れました。(しかも一般チケットはなんと無料...!)

発表内容としては、Core DeveloperらによるEthereum自体の開発に関するものから、feeなしで取引できるオフチェーンソリューション、スマートコントラクトの形式的検証プラットフォームまで、多岐にわたるものでした。非常にざっくりとですが、発表項目をリストすると次のとおりです。

・ コアリサーチャー PoS説明
・ コアリサーチャー Sharding説明
・ コアデベロッパー eWASM説明
・ Omise Plasmaリサーチャー 開発哲学
・ スケーラブルマルチレイヤーDAppプラットフォーム 
・ ブロックチェーン x ソーシャルグッド
・ IoTサイドチェーン
・ モバイルDAppブラウザー&メッセンジャー、クライアント
・ モバイルウォレット
・ 仲介者なしのシェアリングエコノミー
・ ブロックチェーン上でSQL
・ ブロックチェーンを用いたビデオストリーミングインフラ
・ ステーブルコイン DAI
・ スマートコントラクトの形式的検証
・ セキュリティトークンの規定策定
・ スマートコントラクトの時刻紐付け
・ feeなしで取引できるオフチェーンソリューション
・ EthereumにおけるDNS、他
・ クリプトエコノミクス入門
・ 技術わからなくても暗号通貨をクレカやデビットで
・ 非中央集権の理念 by Vitalik氏



なかでも、個人的に気になった発表について以下で少し触れたいと思います👀

Ethereum WebAssembly: the Future of Ethereum Smart Contracts

Jake Lang氏によるeWASMに関する発表。Ethereumの実行環境であるEVM(Ethereum Vertual Machine)の、複雑, 遅い, 言語やツールのサポートも限られている、という問題を解決するべくWebAssemblyを利用したEthereum WebAssembly (eWASM)なるものが現在開発されています。スマートコントラクトの記述に用いることのできる言語が増える上、WebAssemblyの既存のツールが使えるため、開発者の増加, エコシステムの活性化が期待されます。eWASM自体は以前から耳にしていましたが、詳細を知る良い機会となりました。eWASMが適用され、開発者のより増えた未来が今から楽しみです。現状のスケジュールでは、Devcon前にtestnetに公開するとのことでした。

The Promise and Challenges of Ethereum Off-Chain Scaling

Celer Networkによるプロジェクト紹介。DAppsをより広くスケールさせるため、オフチェーンのスケーリング技術を用いて誰でも簡単に開発, 運営, 使用ができることを実現するプラットフォームです。存じ上げなかったプロジェクトだったのですが、Webサイトを拝見すると、MITやUC BerkeleyのPh.D. holderの方々、ex GoogleでTech leadの方々がごろごろいらっしゃるチームで、かつwhite paperも大変濃いもので、非常に興味を抱きました。今後時間をとって勉強していきたいと思います。

Livepeer - Decentralized Video Streaming Infrastructure

非中央集権的なビデオストリーミングインフラストラクチャーを手掛けるLivepeerの発表です。Proof of Workにおけるマイニングのように、ビデオストリーミングのトランスコーディングを分散させてみんなにやってもらい、 働きにたいしてfeeが支払われるというスキームのようです。情報の改ざん耐性に主眼を置いたプロジェクトが多い中、処理の分散を軸に据えているのは(寡聞ではありますが)珍しく感じ、面白いプロジェクトだなと思いました。



いろいろなプロジェクトを見聞きすると、ブロックチェーンの可能性の広がりを感じることができ、また、世界中でいろんなエンジニアががんばっているんだなと感じることができますね🤔

この大きな技術の変革点に、エンジニアとして、お仕事で当事者として携われていることを本当に幸運に思います。ご興味のある方、ぜひ一緒にこの貴重なタイミングを楽しみましょう!!😆

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