Forbes 30 U30 Asia選出のCTOが語る。テクノロジーでバックオフィスのルーティンワークをインフラ化する未来
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こんにちは!
WORK HERO採用担当です。
今回は、WORK HERO CTOの塩浜さんのキャリアインタビューです
こちらの記事の続編になりますので、是非合わせてご覧ください。
累計100億円超調達のスタートアップから転職。エンジニアとして感じるWORK HEROとBPaaSの魅力|塩浜さん入社インタビュー
WORK HERO入社以前に、医療系スタートアップで8年間、「創業者」兼「経営者」として働かれてきた塩浜さんですが、スタートアップ経営において何が大切でしたか?
スタートアップを経営する上で大切なことは多岐に渡ると思いますが、自分が特に大切にしてきたことは、「人と誠実に向き合うこと」です。
大きな企業と違って、仕組みがしっかりと整っていないし、十分にリソースがあるわけではないので、一人ひとりが持つ思いと会社 / 組織の目指す方向が重なっており、力を発揮できる状態を作っていることが重要だと考えています。
また、組織も人も変わりゆくもので、入社時にその重なりを確認をするのはもちろんですが、1 on 1や評価と合わせて行うフィードバック面談などの機会を通して、一人ひとりが何を大切にして、どのような未来を描いていきたいのかということを理解しながら、適材適所に人を配置したり、業務のアサインメントを決めたりということを意識をしていました。
結果として、創業から約4年間の間はエンジニア組織からは退職者が一人もでない状態で急成長を促すことが出来ましたし、当時からご一緒したメンバーは今でも深い付き合いのある仲間になっています。
8年間の会社経営のなかでは、事業の成長・拡大や社員数の増加など、様々な変遷があったのではないかと思います。
特に「転換点」だったタイミングなどはありましたか?
組織の変化という観点で振り返ると、たくさんの乗り越えなければいけない壁や挑戦はあったかなと思いますが、いつが特別大変だったというよりは、フェーズ毎に課題が変わるような印象があります。組織もその中にいるメンバーも、そして外的要因もすごいスピードで変わっていく中なので、そうした課題に向き合う時には、自分自身の過去の経験から生まれるバイアスみたいなものをアンインストールして、その時その時の課題にまっさらな気持ちで、初心を忘れずに向き合うということを意識していました。
自分自身の考え方に大きな影響を与えたのは、2020年のコロナ感染症でオンライン診療が急成長をするタイミングでオンライン診療事業部の事業部長を任していただいた時かなと思います。
エンジニア以外の、様々な職種のマネジメントをする必要があり、同時に、今までとは比べ物にならないような速度で利用者数が増えていくサービスを限られたリソースの中で成長させ、コロナ渦故に生まれてくる新たなニーズに応える動きを取る必要がありました。
それまでは、本当にアーリーアダプターのみに利用されきたサービスだったので、多くの人たちに利用される中でたくさんの改善点がたくさん見つかりましたし、組織体制も急成長に耐えうる状態にはなっていなかったので、走りながら採用も進め、組織体制や、サービス運営体制を整えるという動きをとっていました。
「スタートアップとは、崖の上から飛び降りながら、飛行機をつくるようなものだ」というリード・ホフマンの言葉がありますが、まさにそれを体現するかのような1年間だったなと振り返ると思います。
当時は、とにかく可逆性のあることは試してみて検証、ダメだとしてもそれがわかること自体が成果だし、動き始めてみながら改善をとにかく回すということが必要で、元々保守的なタイプではなかったのですが、より速度を高めていくために自分自身を可塑性を持って変えていくことが求められました。
仕事に対するスタンスは、8年間で変わりましたか?
MICINの創業したての頃は、役割こそVPoEというものでしたが、基本的にはプレイヤーであり、自分が推進力を持って組織を率いる中でチームを成長させていくという動きがメインでした。組織が拡大していく中で、自分自身が推進をする動きを取り続けるよりも、チームやチームメンバーの一人ひとりの成長に向き合う方が、より事業成長やプロダクトの成長にとって価値が高いんだと気づかされる瞬間がありました。
それに気づくことが出来たのは、創業初期の頃に入社をしてくれたチームメンバー達の成長が大きかったかなと思います。マネージャーとしてはまだまだ未熟なところがたくさんあった当時の自分に、必死に喰らいついてきて、懸命に努力を重ねる中で一人前のエンジニアに成長をしてくれた。そうした仲間に支えられて自分自身も新たな価値観に気づくことが出来ましたし、本当の意味での「マネジメント」に成長させてもらったという感覚が強いです。組織を離れた今でもすごく感謝をしていますし、心から信頼をしている仲間です。
スタートアップのやりがいって、どのようなところに感じますか?また次の環境であるWORK HEROにあったもの、WORK HEROならできそうだと思ったことなど、教えていただけませんか?
昨日よりも今日、今日よりも明日と日々変化と進化を続ける環境の中で、自分自身も常に成長し続けなければいけない、そのヒリヒリした感じがやりがいかなと思っています。
「WORK HEROならできそうだ」と感じたことは、既にベンチャー向けにサービス提供をする中で小さなProduct Market Fitを既に実現出来ていることが大きいです。例え、Problem Solution FitをするようなSolutionを見つけたとしても、実際に提供するサービスが価値を高め、PMFを実現するに至るまでには大きな壁があります。WORK HEROは高い視座で代表の大坪がサービスの骨子を作り上げ、実際に組織を作り上げながらPMFまでサービスを作り上げていました。これら小さなPMFを積み重ねていくことで、BPaaSという今までにない形のビジネスを創り上げることができると考えています。
僕は、WORK HEROならBPaaSという今世の中にない新しい当たり前を創り上げていくことが出来るのではと考えています。
前回のインタビューの際、「大坪と話をして、BPaaS(※)という形の可能性を強く感じました。ビジネスモデル自体の面白さに強く惹かれたと同時に、自分が突破したいSaaSの壁を、BPaaSという形なら実現できるんじゃないかと思いました。WORK HEROはまさに、日本のBPaaSの先駆けです。」と仰っていましたが、塩浜さんにとってのBPaaSとはどのようなものですか?
世の中に多数存在しているSaaSを活用しながら、最適なオペレーションを作り上げることで、個社では実現出来ないレベルでそれらの価値を引き出し、それらをサービスとして提供する形がBPaaSだと考えています。
ここに技術の要素が組み合わさることで、単純なオペレーションの最適化だけでは実現出来ない精度や効率性を生み出していく。それがWORK HEROが体現しようとしているBPaaSの世界観なのかなと考えています。
大坪とは、よく、「サイボーグを作るんだ」という話をしているのですが、これはオペレーションを遂行するに当たって、「人ならではの良さ・実現できること」を残しながらも、より強化した方が良い部分を「技術による自動化」や「WORK HEROで独自に作るプロダクト」が補う形で人と技術が融合し、より大きな価値を生み出せるようにすることを意味しており、WORK HEROの目指す姿をよく表した表現かなと考えています。
BPaaSは今、市場・社会で求められていると思われますか?なぜ今、BPaaSが求められるのでしょうか、その理由はどう考えますか?
採用面談をさせて頂く中でも、BPaaSというテクノロジーの画期的な部分に気づいてる先見の明がある方に出会うことが増えてきており、徐々に世の中に理解されてきていることを感じています。BPaaSの価値は、特に、(私もそうでしたが)SaaS等のプロダクト・ソフトウェアを顧客にいかに使い倒していただくか、に真剣に取り組んで来た人にこそ共感を頂けることが多いです。
SaaSの価値を個社のオペレーションの中で最大限に発揮いただくことの難しさは、おそらくSaaSプロダクトの開発に携わってきた人であれば誰しもが一度は直面するもので、その難しさの解決の一つの形としてBPaaSがあると思っています。我々がBPaaSならではの価値の届け方を確立し、それらを広げていくことで、BPaaSがより市場や社会で求められる状態を作り上げていければと考えています。
また、既存クライアントと向き合う中でも、その機運の高まりを感じることは多くあります。現在我々がターゲットとしている、バックオフィス専任者のいないベンチャーに対してはPMFをしたと言えるほど受け入れられています。こうした、市場浸透戦略上、適切なセグメント順に小さなPMF(特定の領域の特定の条件に当てはまる顧客にしっかりと価値を理解して頂けている状態)を繰り返し実現しながら、より広いターゲットに対して価値を提供することが出来る状態を作っていくことが、最終的にはBPaaSの価値を世の中に広めていく方法なのではないかなと考えています
SaaSではなくてBPaaSだから解決できること、実現できることってなんでしょうか?なぜそれは、SaaSではだめで、BPaaSならできるのでしょうか?
SaaSの難しさは、それを使いこなす部分が個社のオペレーションに委ねられている部分だと思っており、SaaSの持つ本当の価値を享受することが出来る人が限定的になってしまうことだと考えています。Customer Successや、Enablerのような存在が外から個社のオペレーションを変えていくような形が、上述の課題に対する向き合い方にはなっていますが、強いペインを個社が抱えていない限りはなかなか抜本的なオペレーションの改善・変更は難しく、それらの課題を解決できるのがBPaaSです。
BPaaSであれば、本来個社が持つオペレーションの設計や推進を、サービス提供側(WH)が持つ形になるので、誰しもがサービス本来の価値を享受できる形になると考えています。
WORK HEROが提供しているサービスの魅力はどのようなものか、塩浜さんの言葉で教えてください!
WORK HEROの提供するサービスの魅力は大きく分けて二つあると考えてます。
一つ目は、バックオフィスというどの会社でも必要とされる業務を、完全に関心事から外せるレベルで全て巻き取り、それを安価かつ拡張可能な形で提供できることだと考えています。
バックオフィスを関心事から切り離し、本来の事業成長、事業拡大に集中できる状態を作ることは、特にリソースが潤沢に存在するわけではない企業においては非常に重要なこととなります。そして同時に、専任者ではないが故の失敗が起こってしまうことがあります。
WORK HEROをご利用いただくことで、それら「多くの人たちがはまってしまう落とし穴を回避して進むことが出来る」、そして「事業を成長させることによりリソースを集中することが出来る」というところが大きな魅力となっています。
同時に、それらのサービスをバックオフィス専任者を採用するよりも高効率かつ拡張性を担保出来る形で提供できます。個社でバックオフィスのオペレーションを組むことと比べると、我々はそのオペレーションをたくさんの顧客に提供をしているため、効率化や自動化などの改善のメスを入れることに蓋然性が非常に高くなります。
貴重なエンジニアリソースをバックオフィスのプロセス改善にあてる企業はあまり多くないかと思いますが、我々においてはそれが事業の本丸となります。そうして効率化されたオペレーションを提供することで、バックオフィスのコストを押し下げ、事業の損益分岐点を下げることで、よりチャレンジ可能な領域を広げることが出来る状況をお作りすることが出来ます。
二つ目の魅力は、バックオフィス領域で働く人々の働き方をよりイキイキとしたものに変えていけることだと考えています。
バックオフィス領域は、「間違えないこと」が当たり前で、基本的には減点方式での評価が当たり前になってしまっています。一方、WORK HEROにおいては、例えばもし一社で何某かのミスを起こしてしまったとしても、それらを他の企業で起こさないように仕組みをすることが出来れば、そのミスそのものも総合的にはポジティブなものとして受け止めることが出来る、つまり加点方式で働くことが出来るようになっています(もちろん、クライアント様にご迷惑をおかけしないように、最初からミスが起きづらいように/ミスが出ても極力事前検知できるように設計することは大前提ですが)。
また、バックオフィス領域で働く人々の働き方やキャリアの自由度を高めることが出来ることも大きな特徴の一つです。個社におけるバックオフィス担当として入社をすると、大企業以外では多くの場合人数が少なく、バックオフィス領域で働く人々向けの評価制度は存在しておらず、キャリアパスが見えづらいことも多くあると言います。
WORK HEROでは、バックオフィスがむしろビジネスの根幹となるため、よりバックオフィスの業務に特化した形での評価制度を組むことも出来ますし、それらを通じた適切な報酬を受ける状態を作ることも出来ます。
塩浜さんは、WORK HEROが描く未来のどのあたりに惹かれたんでしょうか?
特に、一つ目のクライアント企業の人々がビジネスのフロントに集中し、かつ、ビジネスの損益分岐点を引き下げることで、チャレンジ可能な領域を広げることに魅力を感じました。
僕自身、ベンチャーの業界に関わってきた中で、やはり同じような落とし穴にはまって成長が鈍化し、潰れてしまう企業を多く見てきました。技術顧問やアドバイザリとして活動をさせて頂いていたのも、自らが関わることでそういった落とし穴を避けることが出来る企業を増やしたいと言う思いでした。
WORK HEROが提供している、バックオフィス領域におけるBPaaSはまさに同じように多くの企業が落とし穴を避けて、価値創造ができるように向き合うことだと感じており、そこに共感をしましたし、魅力に感じました。
3年後、5年後、WHはどのようになっているでしょうか?塩浜さんはその中で、何をしていたいですか?そこに至るまででハードルになりそうなことはありますか?
まず、代表の大坪が直近の中期的なマイルストーンに掲げている「ARR100億円」の実現に向けて、既存の事業の連続的成長を促し、同時に我々の持つ強みを活かした事業を複数興している状態を想像しています。
そして、そうした事業成長を通してBPaaSと言う言葉が当たり前に使われるようになり、今のSaaSなどas a Serviceとして一般的な言葉になっているものの一つとして、受け止められ、当たり前のものになっている状態を作り上げられればと考えています。
自分自身の役割に関しては、その時その時の組織成長において必要なことに挑戦出来ていればと考えていますが、僕自身の構想の中ではやはり技術がWORK HEROの強み / 差別化の源泉となる未来を想像しておりますので、その点にフォーカスし、単純なオペレーション効率化だけでは辿り着けないレベルまで、WORK HEROのサービスを洗練させていく、そんなところに強く関わり続けていることが出来れば、自身としても力を最大限発揮できており、同時に、「WORK HEROが世の中に価値を届ける」そのより大きな原動力となり続けることが出来ると考えています。
ワクワクしますね!どんな人にWORK HEROの仲間になってほしいですか?
こんな人、と言う人物像はたくさん思いつくのですが、あえて絞るなら、挑戦を楽しめる人、WORK HEROが課題を解決した後の未来の姿に共感出来る人なのかなと考えています。
BPaaSと言う領域は、まだ、「これをやれば上手くいく」と言う確立されたメソドロジーが存在しない領域です。故に、自ら考え、挑戦をし、その中で例え失敗をしてもそれを次の挑戦の糧にすると言う行動を日々繰り返していく必要があると考えています。
もし一人だったならば、時には、しんどいと感じてしまうこともあるかと思いますが、そんな挑戦を、目指す未来を想像し議論しながら、一緒に本気で挑戦する仲間がいて、この仲間たちとなら実現できると思えるからこそ、ワクワクして挑戦を楽しむことが出来る人。
そんな人が、僕が一緒に働きたいなと思い、背中を預け一緒に大きな未来を作り上げていく挑戦を共にしたい方です。
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最後までお読みくださり、ありがとうございました!
WORK HEROでは新しい仲間を募集しています!
今、WORK HEROは事業・組織ともに急拡大フェーズに入るとってもおもしろいタイミングです。
塩浜さんやWORK HEROのメンバーと話をしてみたいという方は、ぜひ「話を聞きに行きたい」ボタンから、カジュアル面談へお越しください!