新しい公衆無線LAN

当社は皆さんがカフェやレストラン等の街中でご利用いただいている公衆無線LANのスポットを提供していますが、誰でも便利に利用できるという利便性の代わりにセキュリティ面でトレードオフの関係にありました。このセキュリティのリスクに関しては、様々な捉え方がありますが、過去の調査では56.1%の方がセキュリティ上の不安から利用を控えたという調査結果がありました(*1)。

皆さんのオフィスで使用している無線LANがセキュリティ上の不安があるかと言われれば、そんなことはなく、また、ご自宅で利用している無線LANに関しても同様の不安があるかといえばそんなことはありません。公衆無線LANが抱えるセキュリティ上のトレードオフは不特定多数の方に使ってもらう為に生じてしまったものです。

この課題に関して業界を挙げて取り組んでいましたが、ここ数年、世界中で展開されているのがOpenRoamingです。様々な特徴がありますが、冒頭で述べたセキュリティの不安を企業のオフィスで利用しているセキュリティレベルの仕組みを公衆無線LANという不特定多数の方に簡便に提供することができるようになっています。

OpenRoamingやそれを構成する技術仕様等は標準化やドキュメントされたものも沢山ありますが、初めて取り組む事というのはWi-Fiに限らず、なかなかすんなりとは進みません・・・。色々な方の知見をお借りしたり、莫大な組み合わせのトライ・アンド・エラーを泥臭く試しながら・・・これってこう作った方がいいよね、と既に積み上がっているチャレンジの壁をさらに自分で高くする（・・してしまう・・）チームの姿勢は、創業より15年を経た今も、引き継がれているものの一つだと感じています。

*1・・・総務省「Wi-Fi利用者向け 簡易マニュアル（令和2年5月版）[https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/cybersecurity/wi-fi/]