2020年、中国武漢市で発生した新型コロナウィルスの恐怖が世界中を襲っています。人々は外出を自粛し、移動を制限され、ロックダウン(都市封鎖)を行っている国もあります。日本では4月に政府によって緊急事態宣言が発令され、5月に解除されましたが、第2波を抑えるべく、対策と備えが必要な状態です。
withコロナとは
この一種の緊張状態は、多少変化しながら、ワクチンと治療薬が開発されるまで続くでしょう。いろんな情報から、2021年の秋頃まで続くんだろうなと個人的には推測しています。感染力の強い未知のウィルスと向き合いながら、経済活動と日常生活を行う状態は「withコロナ」と表されます。
私自身、コロナの拡大時(2020年3月頃)にはいろんなことを考えました。やはり、真っ先に考えたのは会社のこと。売上は大丈夫か、クライアントはどうなるのか、これから会社はどうなっていくのか、とにかく毎日リスクヘッジのことばかり考えていました。しかし、ありがたいことに変わらず忙しい毎日で、正直ホッとしていますが、同時にwithコロナにおける自分たちの会社・チームの在り方には新しい課題として真正面から取り組んでいます。
コロナで好調な業種って?
コロナ禍で売上が伸びている業種があります。皆さんご存知の通り、その多くは「オンライン」「クラウド」「デリバリー」などの新しい業態で、インターネットとデジタルを駆使しています。ユーザーが外出することなく、いつでも利用できるのでコロナが追い風になっています。それに対して、「観光」「飲食店」「アパレル(実店舗)」などの対面や移動を伴う業種は大打撃です。知り合いに飲食店オーナーが数名いますが、本当に気の毒としか言いようがありません。
コロナは単なる「ダメージ」ではなく「変化のシンボル」
しかし、今回のコロナ騒動を単なる「ダメージ」ではなく「変化の象徴」だと捉えることもできます。歴史的に、人は常にスピードと利便性を求め、経済はその要望に応えながら変化してきました。電車も飛行機もそうやって生まれてきました。
コロア禍で急成長したZoomの創業者エリック・ユアンがZoomをつくるきっかけになったのは、彼女との遠距離恋愛。年に2回、電車で10時間かけて彼女に会いに行っていたエリック・ユアンは、会いたい時に会って、しゃべりたい時にしゃべれる方法を生み出したいと思ったらしいです。人の本能的な欲求や、効率的に時短で何事も終わらせたいという想いに応える技術やサービスが世の中を変え、そして成功していくのですね。
コロナは未来加速器
場所や移動距離に依存しない「オンライン」のメリットは、働き方にも大きく影響しています。少し的外れな日本の「働き方改革」も、コロナによって図らずも良い方向へ軌道修正されそうです。与えられる改革ではなく、自らこうありたいと思って進める改革ならうまく進むでしょう。
コロナは恐怖やダメージだけでなく、いろんなヒントを提供してくれています。未曽有の経済危機を乗り切り、afterコロナにも通用しそうなビジネスモデルが、今たくさん生まれてつつあります。私も、徐々に自身の意識が変わっているのを感じます。当分続く「withコロナ」時代は、成長のきかっけを見つける絶好の機会となりそうです。コロナを、これから向かうはずだった未来を予定より早く起こさせる「未来加速器」のような存在だと考えることで、自分の課題とビジョンを具体化しやすくなりました。