ciatr[シアター]の編集部採用について語ります!
こんにちは!株式会社vivianeの長尾です。私は昨年、ciatr[シアター]編集者として映画やアニメなどの記事を多く執筆・編集してきました。
そこからどんどん新入インターンに教育する機会も増えてきて、自然と採用にも関わるようになっていきました。
そして現在、編集部の拡大を進めるため、採用責任者を担っております。そこで今回は、以下のことについてお話していきたいと思います。
①編集部が採用に力を入れている背景
②現在の採用フローと、その狙い
③採用担当になって気づいたこと・学生のみなさんへアドバイス
\インターン生へのインタビュー/
①採用に力を入れている背景
―― 事業拡大を目指すなかで見えてきた課題
現在、株式会社vivianeが取り組んでいる主な事業はciatr[シアター]です。
映画・ドラマ・アニメに加え、近年とくに利用者数が伸びているVOD(ビデオ・オン・デマンド)のおすすめ記事など、専門性の高い記事を1万本以上ストックしています。
メディアが順調に伸びていくにつれ、組織も自然に拡大しつつありました。しかし、この1つの事業だけでは緩やかな成長を続けていくことはできますが、爆発的に伸ばすにはかなり戦略を練らなければいけません。
さらにvivianeは、より大きく成長していくために新しい事業を立ち上げています。新規事業を進めていくにあたり、現在の主な利益元であるメディア事業は、もっと盤石なものにする必要があるのです。
そこで課題となったのは、編集部の規模と体制。今までも応募は来ていて、マッチしている人材であれば参画して、というふうに緩やかに人数は増えていました。
当たり前といえば当たり前ですが、組織づくりというものも事業の一環。戦略的に行わなければ、ただなんとなくで進んでいきます。これまでは採用に一点集中するという戦略がなぜか抜け落ちていたのですが、経営合宿をした際にOKR的に洗い出しをするなかで、これを見直すことに。
私達がとった戦略は、記事数を増やす=人材リソースを増やすというシンプルなものです。
―― どんなチームを目指すべきか
採用にフォーカスしていなかったもう一つの理由としては、少人数でのメディア運営という背景があります。社員が編集マネージャをつとめ、自身も編集タスクをこなしながら業務を進めていました。
組織体制を見直す際に、そこが大きく転換します。社員は「編集者」としての業務を抜けて、もうひとつ上のレイヤーで戦略を練ったり、インターンの教育に力を入れていくことに。
なので現在、ciatr[シアター]で記事制作を担っているのはほとんどが学生インターンです。マネージャもプレイヤーも学生同士でつとめていますが、これが彼らのいい刺激ややりがいにつながるという仮説があります。
1.マネージャ業務で裁量の大きい仕事ができる
そもそもベンチャー企業に応募する学生の多くは、型に縛られない自由な働き方を希望していたり、大企業では得られないような裁量の大きい業務経験を求めていたりすると思います。
小規模なベンチャーでは一人ひとりが会社に与える影響が大きいため、弊社の場合、単純業務だけが出来る人材を求めていません。自分でPDCAを回しながら自走できる人材を求めています。
自身が経験してみたいことと会社が求めていることが一致しているときのほうがモチベーション高く仕事できるのは当たり前ですね。
2.ヒントはとあるカフェ
インターンや学生バイトがうまく機能するときは、どんなときか。そのヒントはとある有名カフェ(以下:STB)にありました。
STBで働く人は、「そこで働きたい!」という高いモチベーションで働いているように見えます。入社するときにはブランドイメージが大きく影響していそうですが、入社後も活き活きと働いているのはなぜなのか。弊社の代表・田辺は考えながらお散歩していたそうです。
そこでとある仮説を考えついたそう。
田辺:「STBの店員みんなが活き活きとしているのは教える側の楽しさがあるからなのでは。働いている人同士で教え合うことは、言ってみれば一個のハードルで、メンバーへの要求水準が上がる。他の店ではただ注文を聞いてマニュアルどおりにコーヒーを注ぐだけでいいかもしれないが、マネジメントを求められることになるからだ。そこに責任をもってコーチングすることは、難しくはあるけど、やりがいと感じる人が多いのではないか。きっとSTBで働いている人も、ただ淡々と注文を聞いてコーヒーを注ぐだけなら、そこまで楽しくないんじゃないか」
たしかに私もそうだと思いました。ただ言われたことをこなす仕事は、誰にでも出来る。もっと自分発信でなにかを成し遂げるような仕事、つまり責任が伴う仕事は、難しいけれどそれだけやりがいがあるなと。
3.記事のクオリティは維持できるのか
メディアとして最重要なのは、専門性とそれに伴うユーザーからの信頼。インターン生による編集部で、いままでと同じクオリティが維持できるのか。
ここについては2つポイントがあります。
1つは専門性の高いプロライターに発注していること。執筆自体はプロライターにおまかせしているので、文章の読みやすさや誤字脱字などは最低限に抑えた上での検収作業になります。
もう1つは、社員によるチェック体制が整っていること。執筆自体はライターが行うとはいえ、編集者がユーザーニーズを十分に解決できる記事案をださなくては宝の持ち腐れです。記事案のチェックや、公開後のクオリティチェックは社員がしっかり行います。
社員がチェックできるようになったのは、逆説的に、社員自身から編集業務を切り離すことができたからです。社員からのフィードバックをもとに、インターン編集者がどんどん成長していける仕組みになりました。
②現在の採用フローと、その狙い
―― 最初の仮説
もともと編集部の採用フローは以下のような工程でした。
1.応募→面談
2.事前課題、事前学習
3.トライアル(体験入社)、最長10日間
4.インターン採用
応募者ひとりひとりにかける時間が長く、応募者にとっても編集部メンバーにとっても多大な労力がかかりました。
10日間もトライアルを受けたのに不合格だと、気持ち的にもちょっと報われないですよね。(今だから言えますが、私もトライアルを受けているときは「もうはやく合否決めて!」と思ってました・・・)
しかも応募者の最終通過率をみても、とても良い施策とは言えなかったのです。
―― フロー改善
重要なのは会社とマッチする人材かどうか、それを最短で判断すること。そこでまずは、採用基準を思考力という一点のみにフォーカスすることを決めました。
これまでは編集業務を実際に経験していただいて、職業適性などを総合的にみて採用していました。しかしこれが、「ただ項目が多いだけで最も重要な指標がどれなのか分からない」という状況を生んでいたのです。
そこで考えたのが、実際の編集業務を見なくても、その人が「最短で知識をインプットし、成果をだすことが出来るようになる人」であるかどうかが分かる指標はなにか、ということです。
当たり前のようですが、自分で考えて課題をクリアできる「思考力」が備わっている人ならば、編集業務に限らずあらゆる仕事で成果を出せる人材の可能性が高い、と考えました。
判断基準を一点に絞ったことでシンプルになり、採用メンバーの間でも共通認識ができて、基準がブレることがなくなりました。
―― 現在も試行錯誤
とはいえ、採用強化という目標はまだ動き出したばかり。ここ1ヶ月の間で、短期的に何度も打ち手を代えています。
思考力をはかる課題の作成や、弊社では初となる企業説明会、フローのさらなる改善(トライアル日数を3日→1日に変更)、などなど。
私自身、採用担当は初経験なのですが、応募者に対しては真摯に誠実に向き合わなければいけないという責任の重さはありつつも、これだけ短期的に戦略替えやフロー改善などをもってベストなかたちを模索するという業務に、楽しさを覚えております。
私と同じように、こういう「まだ決まったかたちのないもの」を作ることを楽しめる人をたくさん採用して、一緒に働いていけることを目標に、これからもどんどん採用フローを改善していくつもりです。
③採用担当になって気づいたこと・学生の皆さんへアドバイス
―― 採用担当になって気づいたこと
編集者インターンの採用を強化しはじめて、多くの人と関わるなかでなんとなく分かってきたことがあります。会社に参画してバシバシと成長していけるタイプの人は、「話していて楽しい」ということです。
かなり定性的(数値化できない)なものなので、採用基準の指標としては置いていませんが、かなり確信めいたものを感じています。
トライアル(体験入社)では、午前中に軽いディスカッションをして、一緒にランチへ行き、お茶会へ行き、というふうに応募者とたくさん話す機会があります。
最終的に採用になる人たちを見ていると、そういった場でしっかりと自分の考えが見えたり、それでいて相手の主張も咀嚼できたり、というふうに頭をつかって会話をするのを楽しめる人が多い気がするのです。
弊社のカルチャーのひとつとして、「脳がちぎれるほど考える」や「困難を楽しむ」といった文言が掲げられています。そしてやはりインターン候補のなかでも、そういう気質のある人が弊社とマッチしやすいな~と感じるのです。
普段の会話からものをよく考えたり、なにかを吸収しようとしている人は、それだけアウトプットの質も高くなるのでしょうか。聞いていてこちらがハッとするような言葉が出てきたり、面白い意見が聞けると、こちらも楽しくなってきます。
―― 学生の皆さんへアドバイス
「話していて楽しい」というのは応募する側にとっても重要なファクターになると思っています。その会社の人と話していて楽しいかどうかは、入社したあとの仕事の楽しさや、自分の求めている環境なのかをみる上で大事です。
応募者と採用者というと一見、採用者が一方的に人を選ぶ立場のようにも見えますが、応募者にこそ会社を選ぶ権利があります。どうやっても自分が楽しめない環境なら別の会社を選ぶべきだし、もしそのまま無理して働いてもあまり良いことはないと思います。
学生のうちは、1つの業種に固執してしまったり、1つの会社に落ちることで絶望感を味わってしまったり、けっこう視野が狭くなってしまいがちです。(自分もそんな感じだった気がします)
ですが世の中にある数多の会社のなかには自分に向いている業種もあるはずだし、自分がもっと楽しいと思える環境もあるはずです。たとえ自分の行きたかった会社に受からなかったとしても、単純に自分とその会社が合わなかっただけです。
沢山の会社の人と話してみて、沢山の業種をちょっとずつ経験してみたりして、自分が選ぶ側だというポジティブな気持ちでいろいろなインターン/就職を探してみたほうが結果的に楽しめるし、いい選択ができると思います。
最後に
株式会社vivianeで採用担当になって、振り返ってみると入社時の自分はどう見えただろうか、と考えることが増えました。もしかしたら、自分だったら入社時の私を採用しないかも・・・と。(笑)
というのも、私は結構ひどい人見知りで声も小さく、一見して覇気のないような人間にみえていただろうな~、と考えるのです。
私のように、新しい環境が苦手な人も多いかもしれません。ですが上記で触れましたように、とにかく合う会社も合わない会社も千差万別ですので、自信をもって採用面談に臨むことをオススメします!!
―― 株式会社vivianeでは編集者インターンを募集中です
この記事全体の趣旨でもありますが、現在、われわれ株式会社vivianeは編集者インターンを積極募集しております!
新しい知識をどんどん吸収するのが好きな人、言われたことをやるだけの仕事はつまらないと感じている人、ベンチャーでの就職を考えている人には向いている職場だと思います。
ぜひ、お話してみましょう!