メガベンチャーなどで活躍していた優秀な人材が多く集まるユーザーライク。組織の質が上がり、さらに優秀な人材が集まることで、これまでの成長を支えてきました。従来のIT企業にはなかった「リアルな手触り感」と、自ら事業を作っていける環境に惹かれる人が多いと言います。
今回はメガベンチャーを経験し当社に転職した執行役員の久保裕太郎と、プロダクトチームの徳田遼にインタビューを実施。なぜユーザーライクを選んだのか、どのような面白さがあるのか話を聞きました。
メガベンチャーで活躍してきた2人がユーザーライクを選んだ理由
―まずは徳田さんの経歴をきかせてください。
徳田:私は新卒でDeNAに就職し、その後広告代理店、Amazonへと転職を経て当社に入社しました。それぞれの会社では全く違う仕事を経験してきたのですが、一貫して「ブランドとユーザーさんの体験を繋ぐ」をテーマにキャリアを築いてきました。
代理店ではメーカーとお客様を繋いできましたし、Amazonでは出店企業に対してコンサルティングをするなど、形は変わってもブランドとユーザーを繋げる仕事をしてきたのです。そんな私がユーザーライクへの転職を決めたのは「サプライチェーンからサービスまで一貫したユーザー体験」を作りたいと思ったから。
前職までの経験で、生活必需品とそうでないもので、求められる体験や期待が異なることを実感しました。花がなくても私たちは生きていけますが、お金を払ってあえてそれを欲しいと思い続けられる価値をどうやって作っていくべきなのかを、手触り感を持って取り組みたい。それがユーザーライクならできると思ったのでジョインしました。
―久保さんはいかがでしょうか?
久保:私は機械系のプロセスエンジニアとして、公共インフラなどを扱うエンジニアリング会社に新卒で入社しました。その後に転職したのが、当時日本で急成長を遂げていたAmazon。配送の肝となる「フルフィルメントセンター」を立ち上げる仕事をしており、工場で商品を運ぶコンベアなどの設備のエンジニアリングを担当しました。
Amazonでの仕事は面白かったのですが、転職しても出戻りが許される文化があったため、スタートアップを経験すべく農業系の会社に転職します。そこでは子会社の代表もさせてもらいHRからファイナンス、経営企画まで経営に関する仕事を全て経験させてもらいました。
そんな時に、繋がりのあったエージェントから紹介されたのがユーザーライクです。代表の武井と話し、ビジョンやミッションに共感したため、ジョインすることにしました。農業の世界を見ていて、一次産業を活性化させるには出口となる販売先を増やすのが大事だと感じていて、そういう意味でブルーミーはとても価値のある事業だと思って。
花き業界という村社会的な業界の中で、何年も辞めずにサプライチェーンを革新しようとしているタフさにも惹かれましたね。
大企業や他のスタートアップにはない、ユーザーライクならではの面白さ
―お二人とも大企業で働いた経験がありますが、スタートアップであるユーザーライクで働く面白さをどう感じていますか。
久保:ジョブディスクリプションが明確に決まっていないのが面白いと思います。大企業では職種やポジションごとに業務範囲が決められているので、それを超えた仕事をすることはほとんどありません。大企業に残っていたら、エンジニアの道は更に極められたかもしれませんが、今のように事業づくりはできなかったと思います。
自分の枠を決めずに、幅広い仕事にチャレンジできるのが、当社のようなスタートアップの面白みだと思います。
―徳田さんはどうでしょう?
徳田:スタートアップはリソースが限られているので、一点突破を常に考えなければいけないというのも面白さだと思っています。大企業では大きなリソースを使って、いち早くマーケットリーダーになるのが使命です。そのため、業界全体に大きなインパクトを与えられる事業に重きが置かれるのではないでしょうか。
一方でスタートアップはニッチな市場であっても、そこに全てのリソースをぶつけて生き残っていく。どちらがいい悪いではなく、市場に対するアプローチが違うので、少ないリソースで勝ち筋を見つけるのを楽しめる人にはスタートアップが向いていると思います。大企業に比べたら茨の道かもしれませんが、私はそこに魅力を感じました。
―久保さんは前職でもスタートアップを経験していますが、他のスタートアップと比較してユーザーライクの魅力をどのように感じていますか?
久保:いわゆるシードやシリーズA/Bのスタートアップに比べれば、大きなチャレンジができるところです。創業初期のフェーズではリソースがなさすぎて、新しいチャレンジがしたくてもできないことが多々あります。
しかし、今のユーザーライクはある程度経営基盤ができており、それを10から100にするフェーズ。もちろん、リスクがないわけではありませんが、シリーズA/Bのスタートアップに飛び込むよりは安心できると思います。
あとは人材の質です。今は会社の知名度も上がってきたので、大企業などで活躍していた人たちが続々と集まってきています。私も採用に携わっていますが、応募してくる人のレベルが本当に高いですね。そういうメンバーと一緒に質の高い仕事ができるのが、一番の魅力だと思います。
求められるのは、論理的に考え自ら動ける力
―採用時には、どのようなポイントを確認しているのか教えてください。
久保:自分がやってきたことを、合理的に数値を持って説明できるかどうかです。上司から言われた仕事をただやっているだけでは、仕事の目的や具体的なエピソードは出てきません。自分でKPIを定めて、それを達成するためにどのような工夫をしてきたのか、そのような姿勢を持って仕事をしてきたのかを見ています。
徳田:なぜそのようなKPIが設定されているのか考えている人と、そこから切りだれた仕事をしているだけの人では仕事に対する姿勢が違います。
スタートアップでは自分で考えて動かなければいけないので、言われたことだけをやってきた人には厳しいかもしれませんね。
―例えば久保さんは、入社してからどのような仕事をしてきたのでしょうか?
久保:入社してからは自社工場のフラワーファクトリーの立ち上げをしてきました。私が入社した頃は、まだ自社の工場は持っていなくて、加盟店の花屋さんから花を発送してもらうだけでした。そのため、花の品質は加盟店さんに依存していましたし、収益は手数料収益がほとんどでした。
そこで、品質をコントロールし、またノウハウを蓄積するためにも自分たちの工場を作る必要があったのです。土地や物件を探して人を雇い、オペレーションを作って本社とは違うアルバイト用の人事制度を作ったりと、ほとんどゼロから事業を構築するようなものでしたね。それによってサービスとしての品質も圧倒的に高まりましたし、工場で培ったノウハウを加盟店にも共有して、自社工場と同等レベルにまで品質を高めてもらえました。
―自社の工場はこれまでのプラットフォームの事業と一線を画す事業だと思いますが、その中で大変だったことを聞かせてください。
久保:アルバイトスタッフのマインドセットを整えるのには苦労しました。私たちは花というとてもデリケートな商品を、一人ひとりのユーザーさんに丁寧に届けなければいけません。自分たちが作った商品が実際にお客さんのもとに届いて、ユーザーさんの笑顔に繋がる。そういう意識でなければ質の高いサービスは作れません。
今では100名ほどのアルバイトを雇っていますが、そのほとんどは学生や主婦の方々です。そのような方たちに、なぜそこまで丁寧に仕事をしなければいけないのか説明して、仕事の質を上げるのは簡単なことではありませんでした。根気よく仕事の意義を伝えることで、少しずつ意識を高められたと思います。
業界をディスラプトするのではなく「一緒に盛り上げる」難しさ
―徳田さんも入社してからの仕事について聞かせてください。
徳田:私は母の日に向けたプロジェクトが印象に残っています。花屋さんにとって母の日は年間で最大のイベントで、中には母の日で年間売上の大半を売り上げている花屋もあるほどです。
そんな母の日に向けて、どんな商品をどんな価格で提供するのか、他社のサイトや過去のインタビューの結果を見ながら最適化するのが大変で。過去のアンケートを見ながら、ユーザーさんが母の日に花を買わなかったインサイトを探って、商品企画の部署と連携したりとやりがいのある仕事でした。
また、私たちは花屋さんとも提携していますが、花屋さんにとっても母の日はかきいれ時。忙しくて商品の質が落ちればユーザーの満足度も下がるため、母の日でも安定的に質の高い商品を提供してくれる花屋さんも探さなければなりません。品質を下げないための注意喚起やアドバイスもしながら、無事に質の高いサービスを提供できたと思います。
―自社商品だけを販売したほうが品質や供給も安定すると思うものですが、なぜそこまで花屋さんとの提携にこだわるのでしょうか。
徳田:確かに自社商品だけを販売したほうが効率的ですし、私たちの利益は高くなるかもしれません。しかし、私たちの存在意義は業界をディスラプト(崩壊)することではなく、業界全体を盛り上げること。よく「市場(いちば)をとばして産直した方がいいんじゃないか」と言われるのですが、それを実行するには考えるべきことがたくさんあります。
市場が業界に果たす役割は大きく、市場によって需給バランスや全体のサプライチェーンがうまく機能しているとも言えます。
だからこそ自分たちだけが儲かる仕組みよりも、既存の花屋さんたちも含めて業界全体で一緒に盛り上がる仕組みを考えなければなりません。それは単に業界をディスラプトするより難しいかもしれませんが、より価値のあるチャレンジだと思っています。
久保:そういうスタンスに共感してジョインしてくれる方も大勢います。単に業界の非効率を効率するだけでなく、業界で働いている人たち一人ひとりをハッピーにしなければ産業全体は盛り上がりません。
得に今の若い方は、単に利益を追求するよりも、持続可能な仕組みを作ることに興味を持っている方も多いので、そういう方は話を聞きに来ると共感できると思います。
―業界全体を盛り上げるために、どういう難しさがあるのか教えてください。
徳田:例えば、私たちとはバックグラウンドの違う花屋さんとは、コミュニケーションひとつ取っても考えなければいけないことが多いです。共通言語も違えば商習慣も違う、常識や価値基準も違うので、IT業界だけで働いてきた人は戸惑うかもしれません。Amazonで働いていた頃はメーカーの方とやり取りしてきた私も、小さな花屋さんの店主と話した時はカルチャーショックを受けましたね。
業界を盛り上げていくためには密なコミュニケーションが欠かせません。それが単なるITサービスにはない「手触り感」だと思っています。IT業界から転職してくる人の中には「リアルな手触り感を持って仕事をしたい」という方も多く、それも仕事の難しさで魅力にもなっていると思います。
―最後に会社に興味を持った方にメッセージをお願いします。
久保:改めて当社の魅力を語るとしたら、やはり「人」ですね。私はグローバルで様々な優秀な人とも仕事をさせて頂きましたが、ユーザーライクは単に優秀な人の集まりではありません。
真剣に仕事の話をするのはもちろん、くだけた話もできて、そのバランスがとても心地良くて。仕事一辺倒の殺伐さがないので、それが加盟店などとのコミュニケーションにも繋がっていると思います。
徳田:カテゴリーのリーダーになれるというのが、この会社の面白いところだと思います。花き業界はまだまだ花屋さんが主役。私たちも成長しているとは言え、業界に対するインパクトはまだまだです。
そのような中で「業界で一番になろう」と全員が本気で思っている会社で働くのはとても刺激的で面白いと思います。「どうせ仕事をするならトップを目指したい」という方は、ぜひ話を聞きに来てみてください。