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なにをやっているのか

私たち実業之日本社は、2017年6月に創業120年を迎えます。 明治時代に創業し、大正には関東大震災、昭和前期には太平洋戦争という困難に向き合いながらも、現在まで老舗の「のれん」を守ってきたわが社は、一貫して出版の世界で活動を続けてきました。 しかし、いま私たちがチャレンジしなければならないのは、きのうまで119年間続いてきた仕事を存続させることだけではありません。明日からの「出版」という仕事を、まったく新たに再定義することが必要なのです。

なぜやるのか

出版社は「製造業」から 「情報通信業」へ 日本の社会の中で、出版業は長らく「製造業」とされてきました。出版社は工場こそ持たないものの、紙に印刷した本や雑誌を作り、販売することを業としていたからです。しかし2002年以降、国はすでに出版業を「情報通信業」と位置付けています(総務省統計局「日本標準産業分類」による)。 出版社ではたらく社員はもとより、経営者であってもこのことを明確に意識している人は少ないでしょう。しかし、IT技術を活用して知的財産をデジタル化し、その流通を促すことで日本経済を再び成長軌道に乗せようという流れは、すでに十数年前から始まっているのです。そして、好むと好まざるとにかかわらず、私たち出版社は自ら「製造業」から「情報通信業」に脱皮しなければ、もはや社会に存在することができないところまで追い込まれています。

どうやっているのか

才能溢れる書き手やクリエイターの生み出すコンテンツを、本や雑誌だけでなく、「情報通信業」の一員としてあらゆる形を模索しながら世の中に送り出し、必要としている人のもとに届けること。これほど楽しく、やりがいのある試練は、長い人生においてなかなか経験できないのではないでしょうか。 新卒者、出版業界経験者・未経験者を問わず、実業之日本社という古い革袋を自分の力で変えてみよう、出版社の限界を打ち破ってやろうという意欲を持った方々を、ぜひ「仲間」として迎え入れたい。これが私の切なる願いです。 皆さんからの積極的なエントリーをお待ちしております。