※会社HPのコラムより全文転載※
Instagram(インスタグラム)は、2020年8月より “Suggested Posts” (「おすすめの投稿」)が表示されるようになりました。以前は、ホームフィードに「フォローしているユーザーの投稿」のみが表示されていましたが、2020年8月以降はフォローしていないユーザーの投稿が「おすすめの投稿」として表示されるようになりました。これによりホームフィードで新たなユーザー・投稿との出会いの機会が生まれるようになりました。
本記事は、テテマーチの研究開発組織である「サキダチラボ」が制作・監修しています。
※サキダチラボは、SNSの実利貢献調査やサービス開発を行っている組織です。SNSが売り上げにどのような影響を与えているのかを探る実利貢献調査や、各プラットフォームごとのアルゴリズム調査などを研究調査を行い、本質的な価値提供を行うためのサービス開発を行っています。
本記事は、Meta社が2022年8月12日に公式発表した『How Instagram suggests new content』に関する記事に基づき、アルゴリズムの概要と、そのビジネス活用方法について当社のサキダチラボの研究員が解説した内容となります。
Table of Contents
ホームフィードの「レコメンドアルゴリズム」の概要
Instagramの”Suggested Posts” (「おすすめの投稿」)は、閲覧者の好みに基づいてホームフィードに表示されるようになっています。
この「おすすめの投稿」として選出される投稿は、Instagramが保有している「ある投稿者に似ている投稿者」や、「ある投稿に類似する投稿」に関する膨大なデータに基づき選出されているのです。
「ある投稿者に似ている投稿者」や、「ある投稿に類似する投稿」に関する膨大なデータは、下記2つの基準で判定されています。
- ある閲覧者がInstagramアプリを利用する際に、連続してエンゲージメントしている「投稿者」や「投稿」は類似性が高い。
- 多くの閲覧者が同様にエンゲージメントしている「投稿者」や「投稿」は類似性が高い。
こうして選出された「おすすめの投稿」の候補は、投稿の人気度、投稿をきっかけにしたフォローやDMなどのインタラクション、投稿の品質など、様々な要素を加味してランキング付けされ、閲覧者に表示されるかどうかが決定されます。この仕組みは常にアップデートされ続けているため、今後も変動していくでしょう。
また、アルゴリズムには以下のような特性も持っています。
- ホームフィードの大原則は “Feel Like Home”
Instagramでは、「おすすめの投稿」がユーザーに違和感を感じさせることなく、あたかも「閲覧者がフォローしているユーザーが投稿しているコンテンツ」の延長だと感じられるように調整されます。
- エンゲージメント情報が不足している場合は人気コンテンツを
もし閲覧者のエンゲージメントの傾向に関する情報が十分でない場合は、ユーザーがエンゲージメントした投稿者がフォローしているユーザーが投稿しているコンテンツや、Instagramで人気のコンテンツを表示させることがあります。
ホームフィードをビジネス活用する際に必要な視点
ここまでレコメンドアルゴリズムの概要について解説しました。
では、企業がビジネスにおいて「ホームフィードにユーザーがフォローしていない投稿を表示させる」というアルゴリズムを上手く活用するには、どういった視点が必要になるでしょうか。
押さえておくべき前提情報は以下の3点です。
- 「エンゲージメントの量」
ホームフィードで「特定のユーザー」に数多くの投稿を表示するためには、そのユーザーからより多くのエンゲージメントを獲得する必要がある。 - 「様々なシーンでの閲覧・エンゲージメント」
ホームフィードで「より多くのユーザー」に投稿を表示させるためには、様々なシーンで閲覧されエンゲージメントされるような投稿をし続ける必要がある。 - 「投稿の一貫性」
一貫性のある投稿をし続けることで、「この投稿者に似ている」「この投稿に似ている」とInstagramに判定されるように促すことができる。
ホームフィードでの表示機会を最大化するために取るべき、具体的なアクション
ここから先は、企業がとるべき具体的なアクションをご紹介します。
- 「ターゲットユーザーが既にフォローしているアカウントに寄せる」
獲得したいユーザーAがフォローしているアカウントBの投稿の内容をベンチマークし、それに近しい投稿をし続ける。こうして、アカウントBに似ている投稿者だとInstagramに認識させることで、ユーザーAのホームフィードのおすすめの投稿に自身の投稿が表示される可能性が高まります。
- 「ターゲットユーザーの普段のInstagramの使い方から探る」
ターゲットユーザーAに接触するには、まず普段の生活でInstagramをどんなシーンで利用するのか、普段どんな投稿を見ているのかといったInstagramの利用・活用状況から理解する。その上で、自身の投稿と接触する可能性がどこにあるのか、まだ閲覧していないが閲覧したいと思わせる投稿はどのようなものか、投稿設計をしていくことが重要です。
まとめ
本記事では、Instagramのアルゴリズムの概要と、そのビジネス活用方法についてご紹介しました。
「ホームフィードにユーザーがフォローしていない投稿を表示させる」というこのアルゴリズムは、ビジネスにとって大きなチャンスとなります。
正しく理解し、ひとつひとつアルゴリズムを意識した投稿をおこなうことで、ターゲットユーザーの獲得につながっていくはずです。
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