こんにちは!天創堂採用担当です。
私たちは、「ジャパンブランドを世界に売り込み、日本を元気にする」をミッションに、インバウンド・アウトバウンド市場で日本全国のご当地商品の販売を行う商社ベンチャーです。
今期の売り上げ高は前年比424%、今期も220%以上のペースでの事業拡大をしており、新たな事業会社の立ち上げやM&Aによるホールディングス化も視野に事業展開を進めています。
本日は、事業拡大に向け第二創業期を迎えた天創堂のことをより深く知っていただくため、粕井代表にインバウンド市場の動向や今後の展望、天創堂のターゲットとするマーケットの未来についてインタビューを行いました!
インバウンドって最近よく聞くけど実際どうなの?天創堂の見据えるターゲット市場って?天創堂で働く面白さとは?など、天創堂についての疑問を深掘りし、私たちのことをより深く知って頂けるきっかけになれば幸いです。
ぜひ最後までご覧ください。
5.3兆円と過去最高の消費額を記録しコロナショックからV字回復を遂げたインバウンド業界。その展望と天創堂が見据える土産物市場の可能性とは
– 天創堂のターゲットであるインバウンド市場は今、急速に勢いを増している印象を受けますが、実際にはどのような状況ですか?
そうですね。みなさんの印象通り、非常に好調と言えると思います。
インバウンド市場は2023年以降、訪日の旅行者数・消費額共にコロナ禍の落ち込みからV字回復を遂げており、インバウンド消費額は約5.3兆円とコロナ前(2019年)の4.8兆円を上回り過去最高の記録となりました。インバウンド消費は統計上「輸出」に分類されますが、この5.3兆円という数字は、財務省の統計にある他産業の輸出額1位(自動車)と2位(半導体等)に次いで第3位に値する額です。
出典:「2023年訪日外国人の年間動向と2024年の予測」アウンコンサルティングより
出典:「2023年インバウンド消費額と主要品目別輸出額比較」訪日ラボより
とある研究機関によると、2030年にはインバウンド消費額が9兆円にのぼるとの予測もあり、また政府も首相の施政方針演説の中で「2030年に訪日6000万人、消費額15兆を目指す」と名言しており、国策としてインバウンドを推進していく大きな流れも感じています。
海外からの需要の高まりや円安の影響、そして日本の観光資源の豊富さなど、あらゆる観点から見ても、今後インバウンド市場は勢いを増し、日本の主要産業、経済成長の要となっていくと言えるでしょう。
– インバウンド需要の中でも、天創堂がターゲットとするのは「買い物消費」ですね。
はい。実は、買い物消費はインバウンド消費額の中でも2番目に大きいマーケットなんです。
先ほど申し上げた2023年のインバウンド消費5.3兆円のうち、買い物消費は1.4兆円と全体の26.5%を占め、宿泊費に次いで2番目に大きな市場です。2019年の水準(1.7兆円)にはまだ達していないものの、2025年にはインバウンド買い物消費額は2兆円にのぼるとも言われており、天創堂としても大きな市場拡大が見込めます。
国内の小売市場規模が2030年には14%程度減少(2022年比)すると言われている中で、早い速度で市場規模の拡大が見込まれるインバウンドマーケットはまさに小売業の中でも希望の光と言えます。
出典:「【訪日外国人消費動向調査】 2023年暦年 調査結果(確報)の概要」観光庁より
– 天創堂が事業を展開する「土産物売り場」。この領域の可能性についてはどのように捉えていますか?
外国人観光客の増加や買い物ニーズの高まりにより、大きな拡大を見込んでいます。
インバウンド向け土産物市場も、外国人観光客数の増加・消費額の増加に伴い、伸びていく事が見込まれ、今まで土産物を販売していなかったような小売店でも展開を開始する動きも見られます。観光にいった際、近場よりも遠方の方が、その想い出となるような土産物を買いたいというニーズが強くなる傾向があります。海外から日本に来られている外国人観光客の方はまさにその土産物ニーズが非常に高く、友人や親戚に配る為に大量に購入される方も多く、今後さらにインバウンド向け土産市場は盛り上がっていくと考えています。
海外への販路拡大も見込めるインバウンドの限りない可能性×小売業における新ジャンルの開拓で未知の領域にチャレンジする天創堂
– 国内流通だけでなく、インバウンドを起点とした海外流通で成功を収めた事例も多いと聞きました。
はい、インバウンドで人気に火がつき、海外展開で市場を拡大した例は多くあります。
例えば、サントリー社から出ている「ほろよい」は、ひらがなを使ったパッケージやアルコール度数を控えた飲みやすい味わいが訪日外国人から人気で、国内での売れ行きが伸びていたことから韓国への輸出に踏み切り、アウトバウンドでの市場拡大に成功しています。
また、食品サンプルやけん玉、文房具、お弁当箱などを取り扱う越境ECサイトは海外市場での需要も高く、東京の下町にある「街の文房具屋さん」や京都にある「地元の雑貨屋さん」の商品が海を超えて世界中の人々の心を掴み、日本文化を世界に広めるひとつのきっかけとなっています。
– 先ほど「天創堂のターゲット市場はニッチ」というお話がありましたが、その点についても詳しく教えてください。
ニッチというか、約10年前までは「インバウンド向け土産」という売り場自体が量販店やドラッグストアに存在しなかったんです。
通常、全国にあるような大手ドラッグストアや、ディスカウントストアといった小売店には「医薬品」「日用品」「食品」など取扱商品のカテゴリーが細かく決まっているのですが、2014年ごろまではその中に「土産物」という分類がそもそもありませんでした。つまり、私たちが日用品の買い物をするようなお店では土産物の取り扱いがなく、お土産を買いたければ駅や空港などにある土産物店に行くしかなかったのです。
その後、インバウンドの需要に応えて、土産物店以外の一般的な小売店でも海外旅行客向けのお土産コーナーが設置されるようになっていきました。私たちの市場はここ10年程に出来たばかりのまだ新しいカテゴリで、開拓途中の領域であると言えます。
– 天創堂では、小売業における新ジャンルの開拓と、インバウンド事業の伸びを同時に経験できるということですね。
はい、その通りです。
少子高齢化で国内需要が右肩下がりになっていく状況の中で、飲食店やスーパー、交通、ホテルなど、これまで国内向けにドメスティックにやっていた業界も、ゆくゆくはインバウンドを取り入れないと生き残っていけない時代になってくると思います。
国内市場が縮小していくことが明確な今、インバウンド需要をいかに取り込むかが今後の日本経済全体の課題、チャンスになるでしょう。コンビニなど一律な店舗展開をする業態でも、立地によってはインバウンド向けのマーチャンダイジングが既に取り入れられていっています。
急速な需要回復を見せた2023年のインバウンド市場。今後の更なる飛躍の可能性とは
– 現在すでに記録的な成長を見せている日本のインバウンド市場ですが、今後更なる飛躍も期待できるのでしょうか?
はい。それは僕自身も肌で感じていますし、政治・経済的観点からもそのような流れになるでしょう。
少子高齢化により国内市場が縮小していく中、パイの食い合いではなく、インバウンドでの外貨獲得によるプラスオンの収益は日本経済の大きな希望となり得ます。実際、先ほどお話した通り、日本政府は昨年2030年の訪日旅行者数6000万人・消費額15兆円を目標とする方針を打ち出し、インバウンドへ前のめりな姿勢を示しています。
世界でも有数の観光立国フランスでは年間約8000万人の旅行者が訪れていますが、日本にもそれに並ぶポテンシャルは大いにあると確信しています。
豊かな食文化、アニメ、歴史、治安の良さ.....多くの魅力を兼ね備えた日本は、非常に観光向きの国だと言えますよね。最近では、食事をしながら目の前で相撲を見たり、土俵に上がって相撲体験ができる「相撲レストラン」が東京だけでなく大阪にオープンするなど、日本独自の文化をインバウンド向けに再構築した新しいエンターテイメントの形も生まれています。
2023年は特にアジア圏からの訪日リピーターも多く、「次に海外旅行したい国・地域」でも2年連続1位に選ばれるなど、多くの人々から愛されるこの日本の魅力を、うまくインバウンド事業として昇華させ、日本の豊かな未来のために貢献することが天創堂のミッションであると僕は考えています。
出典:「DBJ・JTBF アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調2023年度版」株式会社日本政策投資銀行(DBJ)と公益財団法人日本交通公社(JTBF)