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会社が大事にする価値観を実感したリリース延期の判断。「顧客のために」を貫いた品質保証の役割とは

当社では、四半期ごとに最も活躍した社員を表彰するMVP制度があります。

ユーザーに安心してプロダクトを利用してもらうため、「品質保証(以下、QA)」を担う役割を新たに立ち上げたのが、21年3QでMVPを受賞した國松さんです。社内に前例がないことにチャレンジし、そして会社の重要な意思決定に関わったストーリーを語ってもらいました。

周囲からのお祝いの言葉であらためて実感した会社の良さ

MVPの受賞おめでとうございます! ちなみに、受賞すると思っていましたか?

私が受賞するとは思っていなかったので、正直、驚いています。一緒に働いている人たちの中にも活躍している人は多いですし、「今回はあの人なんじゃないか?」と表彰当日まで頭の中で想像していた人もいました。特別賞で勝嵜さんが呼ばれて、「MVPはあの人かな?」って思っていたら、私の名前が呼ばれて驚きました。

これまでも敢闘賞など受賞されていましたが、MVPは初めてですよね?

MVPは社会人になってからも初めてです(笑) だから、とても嬉しかったです。

でも、それ以上に嬉しかったことがあるんです。それは、一緒に働いている人たちからのメッセージでした。当時の上長だったCTOの髙橋明生さんから「部内のメンバーがMVPをとってくれて、とても嬉しかった!」と喜んでくれていたり、部門に関係なく多くの方から「MVPおめでとう!」と声をかけてもらって、嬉しくなりました。MVPを受賞したこと以上に、多くの人からお祝いの言葉をもらって、本当に「いい会社」だなと実感しました。

立ち上げたばかりで苦労も多かったのではないでしょうか?

一番の苦労は、私自身の知識不足でした。そもそも標準的な品質保証やテスト業務がどういうものなのかわからないところかのスタートだったので、本を読んでキャッチアップしながら進めました。困った時にはCTOの髙橋さんにも相談に乗ってもらって、適宜フォローして頂けたので乗り切ることができました。今となっては、経験のないことをゼロから立ち上げる貴重な経験をさせてもらうことができました。

あとは、苦労ということではないのですが、自分で知識をキャッチアップしながら業務の理解が進む中で、関係者の中でも認識しているQAのイメージが少しずつ異なっていることに気づきました。活動の目的に対して認識が異なったまま進めてしまうと、話し合いが噛み合わなくなってしまうので、社内の認識を合わせていくことにも注力しました。

QAはサービスをリリースするか経営陣に意思決定させる重要な役割

本当におめでとうございました。さて、ここからは國松さんが担当されているQAに関して色々と聞いていきたいと思います。まずは、QAはどのような業務をされているのでしょうか?

活動の中心は、顧客に安心して当社のプロダクトが利用できるように、新しいサービスや機能をリリースする前の不具合やバグ、使い勝手などをチェックすることです。会社としてサービスをリリースするべきかを経営陣に意思決定してもらうための重要な役割だと思っています。

これまで新規プロダクトや機能改善のリリースの際は、複数の社員でチェックしていました。ただ、体系化されたチェックの仕組みがあるわけではなく、これまでは社員が各自で動作の確認など行っておりましたので、テストの品質も安定していなかったように思えます。

事業の拡大にあわせて、プロダクトの継続的な改善、そして新機能のリリースなど続いていくと思います。その時に、社内で適切なテストを実施できていないと、ユーザーに迷惑をかけてしまうと思っていたので、実は以前よりテストの必要性は強く感じていました。

QAはどういった手順でリリースの判断を行うのでしょうか?

QAの手順は、大きくは3つに分かれます。

まずは、テストケースの作成です。そのためには、リリースするサービスや機能を理解することから始まります。どういったテストを実施するかにおいて、そもそものサービスや機能の内容を理解しておかないと、顧客がどのように利用するのか判断できません。仕様書を企画から共有してもらって読み込んで、わからないことがあれば会議などで確認させてもらいます。

次が、実際のテストです。テストケースのボリューム次第で、私が一人で行うこともあれば、チームのアルバイトの方にも協力していただくこともあります。

最後が、テスト結果の報告です。実施したテスト結果をまとめ、そしてリリースするかの意見を報告書にまとめます。QAの立ち上げと同時に、リリースを判定するための会議体も発足されました。リリース判定会議でテスト結果を報告し、安心して顧客に提供できる品質であると判断されれば、リリースすることができるのです。

リリース延期を決めることができた「誰のための」QAなのか

はじめてQAを担当されたわけですが、意識されていることはありますか?

「今取り組んでいることは、誰のために、そして何のためか」を意識していました。明確な手順が定まっていない中で、目の前のQAに取り組むためには、「誰の、何のために」といった目的を明確にしておかないと、物事を判断することができないと思ったからです。

そして、私が最も意識していたことは、「顧客」です。QAで最も大事にすべきことは、顧客に安心してサービスを利用してもらうことです。私は営業サポートの仕事をしていたので、SMARTの利用方法に関する問い合わせに対応させてもらったり、顧客が実際どのように利用しているか聞いていました。そういった経験をもとに、顧客はSMARTをどのように利用しているのか想像して考えながらテストを行っていました。

なるほど。日々いろいろなテストを行っていると思いますが、判断を悩んだ案件とかありますか?

私がQAを担当することになって初めて、リリースを控えていたサービスの案件が飛び込んできました。QAを立ち上げる前から開発していたサービスで、リリース直前まで迫っていた案件でした。会社にとって売上につながる新しいサービスですし、顧客も期待してくれているサービスでしたので、できるだけ早くテストしてリリースできればと思ったのですが、実際にテストしてみると致命的なバグが見つかり、このままだと顧客に迷惑をかけてしまうし、せっかく期待してくださっていたサービスの評判も落としてしまうと思いしました。結論を言えば、一度リリースを延期してもらったのです。

新しいサービスの開発には多くの方も関わっていますし、それは悩みますよね。

初めて担当したサービスのリリース判定が延期ということで、その時はドキドキしていましたが、経営陣がその場で延期を決めてくれたことに驚きました。その判断の理由も、私が意識し続けた「顧客」に対して、迷惑をかけるくらいなら再度システムを修正すべきということでした。会社として大事にしている価値観に対して、堂々と自分なりの意見を言える環境ということを実感できました。

顧客が安心して使えるサービスを提供すること、また営業のみなさんが顧客に安心してサービスを提案できる状態を作れるように目指したいと思っています。そのためにもテスト品質を落とさず、より効率よく業務に取り組めるようにしたいですね。

本日は、貴重なお話を聞くことができました! ありがとうございました!!

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