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ちょっと便利に、もっと楽しく!がプログラミングの原動力。スカイアーチの困ったら押してね!ボタンも開発中

自宅にサーバーを持っているという、スカイアーチでも随一のサーバー愛を持つエンジニア・大西永一さんに、最近読んだ面白い本や最近取り組んでいることについてお聞きしました。

最近読んだおすすめしたい本は?

共感した本は、「入門 監視――モダンなモニタリングのためのデザインパターン」です。

入門 監視
Ebook Storeで電子版を購入:価格2,464円 あなたのシステムはきちんと動いていると言えますか? 本書は、システムのどの部分をどのように監視すべきか、また監視をどのように改善していくべきかについて解説する書籍です。 前半で監視のベストプラクティス、デザインパターン/アンチパターンを示して、監視の基本原則を詳しく説明し、後半でフロントエンド、アプリケーション、サーバ、ネットワーク、セキュリティの各テーマで強力な監視の基盤を設計して実装するための方法を示します。 監視対象が変化し、システムアーキテク
https://www.oreilly.co.jp/books/9784873118642/

監視を中心に運用にも絡めた本で、「サーバー監視における本来の役割や目的は何なのか」という考え方や指標が解説されています。これは私も日頃すごく意識していることで、我々管理・運用を担う人間は、不具合が起きた時にアラートが鳴る仕組みを作ることが目的ではありません。アラートが鳴ったら、なぜ鳴るのか?鳴らさないためにどうするのか?根本的な原因解決のために検証し、将来を考える設計をしなければいけないと考えています。

最近は、あらゆるテクノロジーにおいて自動化が進んでいて、それは素晴らしいことです。ただ、サーバー監視においての自動化は、本来の役割を見失いかねないと思うことがあります。例えば、データベースの負荷がある程度になったら再起動するとか、WEBページの負荷がある程度になればWEBサーバーを増やすとか。そういった自動設定を用意することはできます。そうすると、アラートが鳴っても、ひとまずその場をしのぐことはできる。しかし、根本的な原因は解決されていないので、また同じことが繰り返すかもしれません。お客様によってはスピード感を重視される方もいらっしゃいますから、検証という選択が必ずしも正解というわけではありません。ただ私は、一時的なカバーだけでなく、根本から環境を改善してこそサーバー管理・運用だと思いますね。

オンラインゲームのGMコール、掲示板のサーバーダウンを助けてくれた"サバカン"になりたかった

サーバー管理のエンジニアを始めたきっかけは、昔助けてくれた"サバカン"への感謝と憧れです。7、8年前は、オンライン掲示板にアクセスが集中して、サーバーダウンすることがよくありました。その時に"サバカン"と言われるサーバー管理者がきて状況を助けてくれて、すごくありがたかったです。

あとは、ネットが遅い頃のオンラインゲームでは、マップ移動するときに画面上の変なところにめり込むことがあって。そういうときに「GMコール」を飛ばしてゲームマスターを呼び出すと、初期地点に戻してくれるという機能がありました。本来ならデスペナルティ扱いになって所持金を消費しないと戻れないのですが、プログラムに問題があるときは、GMコールが助けてくれたんです。

こういう、困ったときに裏側で支えてくれる"サーバーに詳しい保守員さん"のような存在になりたいと感じ、今の仕事を選びました。

GoogleHomeにプログラミングを加えて体重計測管理。OK Google、今日の体重は・・・

趣味としてプログラムも書きますが、アクションを起こすのはいつも、「これができたらもっと生活が便利になるかもしれない、楽しいかもしれない!」という着想が浮かんだときです。例えば、最近は体重・体脂肪を音声で記録するシステムを作りました。減量のために体重の記録をつけたいなぁと思っていて、自宅の体重計はただ測る機能しかありませんでしたから、自分で作ることにしました。GoogleHomeに「OK Google 今日の体重は・・・」と話しかけると、Googleの中にプログラムが連携されていて、スプレッドシートに記録できる仕組みです。しゃべった時間も記録されているので、グラフ化して見返すことができます。最新型の体重計を買えば記録もできるかもしれませんが、自分の発想から日常をちょっと便利にするのは楽しくて、趣味のような感覚です。

自宅には3台のサーバーがあって、プログラミングやテレビ視聴に使っています。テレビは、オープンソースを元に自宅の環境にあわせて書き足したものです。自分のケータイにワンセグ機能がついていなくて、見たい番組が見られない!という状況になってしまって。それなら自分で見られるようにしようと思って作りました。ちなみに、プログラムの言語や書き方は、全て独学です。プログラムの世界は敷居がないので、やろうと思ったら誰でもできるんですよね。本人のやりたいという気持ちが大事だと思います。

スカイアーチの"困ったらおしてねボタン"を準備中!

同じように趣味(ボランティア)として会社で取り組んでいることで、AWS IoT Enterprise Buttonを活用して"困ったときにおしてねボタン"の開発を進めています。

AWS IoT ボタン(プログラミング可能なダッシュボタン)| AWS
クラウドのプログラミング可能な Dash Button AWS IoT ボタンは、Amazon Dash Button ハードウェアをベースにしたプログラミング可能なボタンです。このシンプルな Wi-Fi デバイスは設定が簡単で、特定のデバイス向けのコードを記述することなく、 AWS IoT Core、 AWS Lambda、 Amazon DynamoDB、 Amazon SNS 、およびその他多くのアマゾン ウェブ サービスの使用を開始する開発者向けに設計されています。 クラウド内のボタンのロジックを
https://aws.amazon.com/jp/iotbutton/

AWS IoT Enterprise Buttonは、AWSと連携させてアクションを起こす専用ボタンで、ボタンが押されるとランを通じてAWS Lambda(サーバーレスのプログラム)に指令が飛び、①ポチっと押す②長押し③2回連打の3つの動作設定に応じた処理がAWS上で実行されて、アクションが起こるという仕組み。会社用のボタンはLINEに通知が届く設定にしていて、3つのボタンの押し方に応じて「たすけて!」「今すぐたすけて!」など異なるメッセージを届けることができます。そのほかにも、鉄道会社やメディアからAPIが公開されているので、適切な内容に処理してあげれば、電車の遅延情報や何時間後の天気、直近のニュースなどをお知らせするなど活用も考えられます。色んな目的に応用できることはもちろん、操作が簡単でただボタンを押すだけ。ユーザービリティの高さが魅力だと思いますね。

成長の秘訣は、やれることから始めて、自信をつけて、楽しむこと!

プログラムを書くときは「楽しそうだから」。サーバー監視においても「自分の好きなことを快適に楽しみたいから」。など、私の原動力の根底には"楽しさ"が常に必ずあります。なので、一緒に働くメンバーにも、仕事だけでなく、 " サーバー管理 " を楽しんでほしいと願っています。そのために、技術職をやったことがない人が新しく入ってきた時には、まずはその人でもできるレベルの事をやってもらっています。そしてどんな小さな事でも、1個自信をつけてもらうことを心がけています。仕事に対して不安を抱えて萎縮しながらやっても成長には繋がらないと私は考えているので、できることを見つけて、そこに肉付けをしていく。それによってどんどん " 安心して楽しんでできること " の範囲が広がっていくような、成長サイクルを生み出したいですね。

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