14名の小さな会社だから出来る究極の自由裁量――キャリアルートがないからこそ、自分の使命を見つけ切り開くことで成長を。〈Staff File 03〉
創立2年目からの入社以来、経営の“ヒト”分野に特化した支援をしている松村部長。
若手社員としてはなかなか同行させてもらえる機会も少なく、松村さんのイメージといえば「とにかく社外にいることが多く、朝はやたらと早い先輩」。
よく会話の中で出るのは「ポイントカード」「不労所得」「競馬」など、多趣味でちょっと変わった松村さんですが、普段は地方を回りながら、中小企業の経営者サポートを行っております。
松村さんの専門は「人事制度」に関わる給与や評価に関する仕組みづくりですが、現在はそれだけでなく、人事分野と密接に関わる経営企画や財務の視点も持ちながらコンサルティングを行っています。
個性派揃いの当社でもひときわ個性派な松村さんに、会社のことや松村さんのことをお伺いしました。
== Profile ==============
松村 亮平 Ryohei Matsumura
2009年 - 2019年
人事コンサルティング部 部長 兼 経営戦略室 室長
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夢は“馬主”!だからこそ
お金持ちになるために“経営者”と仕事をしたかった
――今日はよろしくお願いいたします!会社の中ではたった一人の人事分野特化のコンサルタントなので、張り切ってお話お伺いいたします。ちなみに松村さんは入社したときから人事分野でのキャリアだったのですか?
いや、全く。人事分野になったのは偶然でした。
――そうだったんですね。松村さんは自ら“人事分野”というルートを切り開いたということもありますので、一つの事業の柱を作った方です。そのあたりは後ほどお伺いするとして、シンミドウとはどういった縁から入社したんですか?
これは話すと長くなるんですけど、まず自分は小さい頃から競馬が大好きだったんですよ。だから夢は騎手か馬主だった。これ本当の話です。
――……松村さんならありえますね(笑)。
で、騎手にはなれなかったから馬主になるっていうことを決めました。就活をするときに特にやりたいこともなかったんですけど、馬主になるためにはある程度の資産が必要ということをネットで調べたので、とりあえずお金持ちになるっていう目標ができました。お金持ちといえば、経営……経営者。ということだったので、28歳で起業しようと考えた。だから手っ取り早く経営者とお近づきになれる仕事を探して、じゃあ経営コンサルティングを見ようと。こんな感じです。
経営コンサルティング業界のみを受けて、内定をいただいた複数の会社のうち一番規模が小さかったのがうち。だからうちに決めて新卒で入社しました。
――規模が小さかったから、シンミドウだったんですか? それが決め手?
他にもあるといえばありますけどね。
たとえば、当時のメンバーは社長・常務・新卒一期生の染谷さん。社長とも距離が近かったというのもあり、「一番早く色んなことを勉強できるのでは?」と思いました。
採用から人事分野へ
人事から“ヒト”を軸とした経営全般へ
――松村さんは一年目からコンサルだったんですよね? 経営者と話すって大変だったのではないでしょうか?
お客様に恵まれているというのもあり、色んなことを勉強させてもらった思い出があります。特に一社目は、ある住宅会社さまにガッツリ入り込ませていただきましたが、経営をする側の方々の気持ちや悩みを知れるのは本当に嬉しかったですね。
経営者と同じ視点に立って同じ話をしたくて、当時はくっつかせてもらっていた社長から教えてもらった本をひたすら読んで、感想文を送ったりもしていました(笑)。
――ちなみに、先ほど「人事分野に特化したのは偶然」とおっしゃってましたが、そのあたりも詳しくお伺いしたいです。うちの創業期はもっぱら採用特化だったと思うのですが、どこから人事のご支援が始まったのでしょうか?
採用のお手伝いはもちろん、企業とヒトとを結ぶという上ではとても大きなやりがいだったんだけど、結局その後の教育や離職のカバーまでをすることには限界を感じました。その企業が幸せに経営していくために、より経営者の悩みを払拭するために、自分に何が出来るかを考えたときに、たまたま人事や労務といった分野に巡り合ったんです。
採用したスタッフさんに成長してもらうためのキャリアステップを用意したり、全員が納得するための評価制度を構築したり、そのための給与や賞与に関する仕組みを整えたりすることで、より会社の内部を強化することに繋がると感じました。
――ちなみに人事コンサルならではの面白さってどんなところにありますか?
採用コンサルは企業の魅力や惹きつけ部分を学生や求職者にいかに伝えるかというのが仕事だけど、人事は内部を整えるのが仕事だから、より経営の裏側を聞くことが多いところかな。言ってしまえば、退職問題や給与額・賞与額といった生々しい話も出るわけで、自分にとってはそういうキレイ事だけじゃない経営の根本に携われることは興味深かったですね。
人事制度に決まった型はなく、企業の抱える問題に応じて考える力が求められるので、全く同じものは二度となく、ニーズに応じて常に新しいものを作り出すというやりがいもあります。
――そうなんですね。確かに、納得感のあるお給料やキャリアステップって、とても大切ですよね。
ただ、少し前に人事領域だけでも足りないと思ってからは、財務や経営計画も勉強して、今は“ヒト”を軸とした様々な分野のハイブリッドとしてコンサルしています。一つの領域だけじゃない多くの角度から、経営者視点で寄り添うことができますから。
フラットな代表がいるからこそできる
キャリアルートのない人事制度
――そういえば、先ほど28歳で起業するって聞きましたが、今ってもう30歳とっくに過ぎてますよね?
シンプルな理由なんだけど、自分の経営よりも代表の笹田が経営するほうが、スタッフは幸せになれると思ったんだよね。自分のやりたいことも叶えられる環境だし、だったら自分は代表の下で参謀になろうと思ったので、起業は取りやめました(笑)。
――なるほど、そうだったんですね。松村さんにとって、シンミドウ最大の魅力はどんなところにあるのでしょうか?
かっちりとした人事制度が整えられていないところ(笑)。
人事やってるのにって感じだよね、理念にある第二のシンミ違反なんだけど……これにはちゃんと理由があります。
キャリアルートって、「主任条件:✕✕スキルと▼▼資格を身につける」という、つまるところ仕組みやルールですよね。指標があることによって、スタッフにとっては「先が見える」状態になったり、給与や昇格に納得感が生まれたりします。もちろん今後のキャリアが想像しやすくなりますよね。
ただ、個人的にキャリアルートがないほうが幸せな企業もあると思っていて、それがうちみたいに少人数で、かつ代表がちゃんとフラットな目線でスタッフを見てくれる会社。
うちの良いところは、自分はそこだと思います。みんなが社長を好きだからこそ、最終的に社長がジャッジする給与や昇給に対して、うちは不満ってないじゃないですか。
キャリアルートがないからこその、究極の自由裁量なんですよね。
だからこそ、そこには明確な人事制度というルールはないんですけど、身軽に若手スタッフがやりたいことにチャレンジできるし、誰かが見てくれているっていう安心感がある。
そう考えると、うちはもうしばらくかっちりとした人事制度っていらないと思うんです。
社員数が30人を超えたら、ちゃんと僕が作りますね(笑)。
――人事制度を専門にする松村さんだからこそ思う、シンミドウの良いところですね。確かにうちは、若手でも新しいことやるチャンスがゴロゴロ広がっていますからね。
キャリアが用意されていないということは、多くの人にとって「先が見えない」というマイナスイメージに繋がるかもしれません。しかし、相手のために自分が出来ることを見つけて、自分の力で切り開くことが出来れば、この先角度をつけて成長できたり、思考力が身についたりすることは間違いありません。
また、この先の時代にはそんな人材が、企業にとって必要とされているのだと思います。