なにをやっているのか
Siiibo(シーボ)証券は「自由、透明、公正な直接金融を創造する」ことをミッションに掲げ、それを実現するための手段として、私募の国内社債市場拡大を目指しています。
プロダクトとしては、社債の購入をオンライン上で完結可能なwebプラットフォームを運営しています。
投資家と企業の繋がりや、使途の見える投資へのニーズが高まる中、複雑なスキームを使わず、「企業を直接応援できる、長く使われているシンプルな仕組み」の社債を通じて機会を提供します。
証券会社(第一種金融商品取引業者)としての登録を完了し、2021年3月よりサービスを開始したばかりです。今後社債が特別なものではなくなり、投資や資金調達のお悩みを解決する手段として広く活用される社会を目指しています。
■事業の紹介
当社のwebプラットフォームを通じて、投資家に対しては「顔の見える企業から直接利息を得る分かりやすい投資機会」を、企業に対しては「保証不要で柔軟な、特定の手段に頼らない資金調達機会」を提供します。
金融商品は無数にありますが、中でも社債は、債務不履行がなければ決まった金利が決まった期間で返ってくる、リスク・リターンがわかりやすい商品です。それにもかかわらず、個人が実際のところ購入できるのは一部の大企業の社債に限られているという現状があります。また、今般ソーシャルレンディングサービスも複数登場していますが、ファンド化(市場型間接金融)を基本としたり、税制が異なったりと、「企業を直接応援できる」社債の仕組みが真に求められていると考えております。
企業の視点からも、多くの企業は資金調達を銀行に依存していますが、通常銀行融資は審査基準の柔軟性が低い上、経営者保証 (経営者が企業債務の連帯保証人となること) を求められてしまいます。また、銀行融資の審査が通っても、市況の変化によって貸し渋りに遭うこともあり、不確実性の高い現代では特に資金調達先を多角化することの重要性が高まっています。
当社では、私募の仕組みを活用することで、こうした投資家 / 企業双方の課題に訴求します。「私募」とは「公募」の対義語で、特定少数の投資家を相手として募集することを指します。つまり企業は私募を使えば、自社に興味のありそうな投資家だけを対象にする・限定された投資家だけに詳細な企業情報を開示する・社債の発行条件の判断を柔軟に行ってもらう・投資家の顔が見えて繋がりを構築できる、といったことが可能です。立場を逆にすれば投資家も同様のメリットを享受できます。
また、2020年4月にシリーズAラウンドでの資金調達を完了し、累計調達金額が3.1億円となりました。
その後2021年2月に証券会社としての登録を完了、3月にwebプラットフォームをオープンし、まさにスピード感をもって事業を拡大するフェーズです。
なぜやるのか
「投資」「資産運用」という言葉から想起される金融商品には、株式が筆頭に上がることが一般的です。しかし、本来株とは個人にとって非常に難しい金融商品で、マクロ・ミクロあらゆる要因をもとに企業の利益そのものを予測する必要がありますし、未上場株ならばIPO、譲渡シナリオ等イグジットのあらゆるケースも考慮すべきで、コーポレートアクションも頻繁に関係し、プロでも予期しないリスクが多々ある投資になります。そこで当社は、リスク・リターンがわかりやすい社債投資こそ、民主化されるべきだと考えます。
社債は、債務不履行がなければ決まった金利が決まった期間で返ってくる金融商品です。しかし、個人が実際のところ購入できるのは一部の大企業の社債に限られており、未だ金融機関、あるいは一部の大企業や富裕層のためのもの、という立ち位置にとどまっている現状があります。分散投資の基本、伝統的4資産の一角である「国内債券」の選択肢が不足していると言えます。一方で、株の世界は金融ビックバン等を経てネット証券が台頭するようになりました。個人でも上場株は勿論のこと、最近は未上場株も買えるようなサービスも登場しており、かつて銀行がM&Aも指南していたような時代も今は昔、健全に民主化が進んできている状況とは対照的です。また、今般ソーシャルレンディングという新しい仕組みのサービスも複数登場していますが、「企業を直接応援できる、長く使われているシンプルな仕組み」の社債も、まさに今求められていると考えております。
また、資金需要者である企業の立場からも、社債投資の裾野が個人に広がることで、資金調達先を多角化でき、不確実性の高い時代への対応力を高めることが可能になります。多くの企業は資金調達を金融機関に依存していますが、資金使途に制限がかかっていたり、審査基準の柔軟性が低かったり、経営者保証 (経営者が企業債務の連帯保証人となること) を求められたりします。また、市況の変化によって調達環境が大きく変わるおそれもあります。そこへ多様な投資家による柔軟な意思決定が可能な、社債発行という資金調達手段が広がれば、こうした様々な問題のリスクを軽減できると考えます。
当社では、私募の仕組みを活用することで、こうした投資家 / 企業双方の課題に訴求します。「私募」とは「公募」と異なり、特定少数の投資家を相手として募集することを指します。つまり企業は私募を使えば、自社に興味のありそうな投資家だけを対象にする・限定された投資家だけに詳細な企業情報を開示する・社債の発行条件の判断を柔軟に行ってもらう・投資家の顔が見えて繋がりを構築できる、といったことが可能です。立場を逆にすれば投資家も同様のメリットを享受でき、win-winの世界を作れるのではないかと考えています。
どうやっているのか
■サービスの特徴
独立系スタートアップの証券会社が運営する、社債に特化した国内唯一* のwebサービスを提供しています。(* 2021年6月現在)
社債購入の一連の手続きをオンラインで完結可能なのはもちろんのこと、投資家の方の関心や希望に基づいた企業(債券)とマッチングする点も特徴です。
企業と投資家のクローズドな関係構築に繋げやすく、債権者優待や事業提携への活用といった発展も検討できます。また、債権者の方に限定した情報公開を含むIRサービスを通じた企業の信用力の継続的なモニタリング機能を備えています。
また、利用しているスキームはあくまでも伝統的資産である社債のため、直接企業と投資家が結びつき、間にファンドを立てることはありません。これによって、企業はファンド組成しない分発行までの期間を短縮できる、調達コスト下げることができる、投資家はその分利回りを提供できる、Siiibo証券のリスクを負っていただく必要がない、といったメリットを享受することができます。
■行動指針
ミッションに掲げる「自由・透明・公正な直接金融を創造する」を実現するため、特にインテグリティを持った人材採用及び組織作りをポリシーとしています。例えば、わかりやすさやシンプルさをサービス化しすぎてしまった場合、倫理観や誠実さの欠如につながるおそれも孕むと考えます。価値提供やユーザビリティ(自由性)の追求は当然の上で、前例のない事業だからこそ、お客様から信用を得ること(透明性・公正性)を最重視し、意思決定時にはお客様に対する誠実さを判断軸とできる組織作りを心がけています。
加えて、弊社事業をビジネスとして成功させるために不可欠な、慎重さと大胆さのバランス及びオペレーション最適化への意識を、組織内で浸透させることに努めています。前者は先述のインテグリティを持った上で、顧客価値提供のために、現状を論理的に疑える力や発想力を指します。後者については、いかに人的コストをかけず適法に私募社債投資にかかる全ライフサイクルを効率的に実現するかが、当社の証券会社としての強みとなることから、こうした思想へ共感していただける方を歓迎しています。
■メンバー
2021年10月現在の組織は、フルタイムの正社員15名と、業務委託の方、学生アルバイトの方で構成されています。経営陣との距離も近く、スピード感あるスタートアップの初期フェーズを間近に感じることができます。
うち、開発チームはリモート業務委託含め6名です。全員30歳前後の、和気あいあいとしていながらも少数精鋭のチームで、関数型言語によるアプリケーション開発の知見を持ったメンバーが集っています。
エンジニア以外のメンバーは、ブラックロック、野村證券、メリルリンチといった金融系出身の者や、コンサル出身の者(マッキンゼー)、財務・経理、コンプライアンスや内部監査にはそれぞれ証券会社等で20年以上の経験を有する者が参画しています。若さと経験両方を併せ持ったカルチャーが特徴で、全員それぞれの分野のスペシャリストである一方、必要とあらば何でも行う気概を持っており、専門性と機動力を兼ね備えたメンバーです。
「そこに山があるのは分かっているが登るのが難しい」というビジネスにチャレンジするには理想的な布陣だと自負います。
■働く環境
本社オフィスは茅場町駅の至近にあります。2022年12月に移転してきましたが、創業当初は社長宅の間借りだったため、移転時の喜びはひとしおでした。
コミュニケーションツールはSlack、Trello(、開発チームはGitHubも)を中心とし、リモートワークも可能です。
休暇制度は年次有給休暇に加え、目的を問わずに利用できる特別休暇を5日分付与しています。