みなさんこんにちは。
新大陸 取締役の鈴木香苗です。
前回に続き、新大陸のこれまでの歩みを皆さんにご紹介したいと思います。
【深刻な集客問題との戦い】
(当時のハンガクロックのサイト※現在は閉鎖しています)
代表が父親から継いだ飲食チェーン店は、集客の問題が深刻でした。
チラシやフリーペーパーに毎月数十万円の広告費をかけても客足は目に見えて落ちていき、どうにか来店者を増やす方法はないかと目をつけたのが、「フラッシュマーケティング」。
期間限定・枚数限定のお得なクーポンで集中的に集客する共同購入型クーポンサイトが、チラシに代わる手法として注目されていました。これからはWebで集客する時代になると確信した代表は、静岡県に特化したオリジナルの共同購入型クーポンサイト「ハンガクロック」を立ち上げました。
「安さにつられて来たお客は、安くなければ振り向いてくれない」チラシでの集客で身にしみていた代表は、“価格と価値の両軸で訴求する”というコンセプトを打ち立てました。
50%OFFの割引クーポンを販売するにあたり、掲載店舗へ出向いて取材と撮影を行い、お店や商品の魅力を文章と写真で余すことなくPR。営業をかけると面白いように契約が取れ、掲載したいという店舗が後を絶たないほどでした。
契約数が50社を超えた頃、スタッフを増やして徐々に規模を拡大。最終的には営業6名、制作スタッフ6名の合計12名体制で計500社のクライアントを獲得。のべ10万人にクーポンを発行し、共同購入サイトとしては 全国12位にランクインするまでに成⻑しました。
しかし、事業自体はずっと赤字でした。
リピートありきのビジネスモデルでしたが、続けて掲載してくれる企業はほんのわずか。フラッシュマーケティングで捕まえたお客様との関係を維持していくという集客モデルを理解し、実行していただくことは難しかったのです。
そうこうしているうちに不景気も底を打ち、さまざまな共同購入型クーポンサイトが衰退を見せる中、ハンガクロックも幕を閉じることになりました。
【ファンを作ることが集客のカギに】
代表は、集客の源が「リピートしてくれるファンの存在」であることに気づきます。
一時の集客にこだわると新規のお客様を食い尽くすだけで、継続的なビジネスの基盤にはなりません。お客様との永続的な関係をつくることが、カギになるのだと確信したのです。
ハンガクロックは、初めて自社でサイトを作ることにチャレンジした事業でした。
この経験は、現在新大陸が運営する新築住宅のマッチングサイト「うちマッチ」の立ち上げに活かすことができました。過去の失敗に得たものはすべて現在のサービスの礎となっています。
次回は、相次ぐスタッフ退職から学んだ組織経営の大切さについてお話をしようと思います。お楽しみに!