1
/
5

【取締役の頭の中】アジアの発展に貢献する。事業への勝手な想い

SHIFT ASIA 中井(Nick)です。
最近日本人採用の面接官をすることが多くなり、その中でSHIFT ASIAのビジョンや事業内容を話す機会がぐっと増えました。人に話すことで、自分の中でも整理したいなという気持ちが芽生えてきたので、私がSHIFT ASIAで働くうえで大切にしていることや、勝手に考えてるビジョンを書くことにしました。

ASIA全体の発展に貢献するのが究極のビジョン

個人的には、SHIFT ASIAを通じてASIA全体の発展だったり、ベトナムの発展に貢献したいんです。

SHIFT ASIA立ち上げのためにベトナムに来てしばらく経った時、ふと会社の存在意義って何だろうと思いました。どんな未来を目指していくんだろう、どんな会社にしていけばいいだろう、とずっと考えていたんです。世の中に会社は星の数ほどあって、便利なサービスやプロダクトも世界中に溢れているのに、何故わざわざ新たに会社を作るんだろう、という気持ちもありました。

考え続けるうちに、もっと大きな単位で考えないと解に辿りつけないと思うようになりました。
会社の存在意義への問いから、どんな会社があればその国は、社会は良くなるんだろう?とだんだん大きな枠で考えるようになっていったんです。そうして、国や社会という単位に思考が移っていった時にふと、一番大きい単位って人類という種だよなと思いました。
では、人類が目指す究極の目標って何だろうと考えた時、やっぱり種の繁栄と存続だなと思いました。 会社も国家も社会も、すべてはそこを目指しているんだなと。

人類⇒国家(社会)⇒会社と目標をブレークダウンしていくと、会社の存在意義は、サービスや製品を通して社会の繁栄と存続に貢献することではないかと思ったんですよ。
加えてSHIFT ASIAのような新しい企業という要素も含めて考えると、新しい会社を作る意義は、既存の課題や価値観を破壊して、新しい解決策や価値を生み出すことにあるんじゃないかというのが解の一つでした。 社会の繁栄と存続に貢献するためには、”継続的かつ発展的に”サービス提供していく必要があるので、きちんと売上を立てて、利益を出すというのも大事だなと思いました。
まぁ、ただ売上追いかける、利益を出すだけってつまんないじゃんっていうのもありますが(笑)

なので、まずは”品質を通じてベトナムという国を発展させることを目指そう”と思いました。
前置きが長くなりましたが、「ベトナムをはじめとするASIA全体の発展に貢献する」
これがSHIFT ASIAを通して実現したい私のビジョンです。

発展のボトルネックは品質

自明の事実として、ベトナム含むASIA諸国はどんどん発展していってますよね。けれどどのような形で国が発展していくのかが重要だと思ってます。

魅力的な人件費、要はリーズナブルさ重視で外資が参入してきて、それに乗っかる形でコストもどんどん吊り上がる。個人的にはベトナムの人件費が上昇していくことはいいことだと思うんですよ。それだけベトナムの人達の生活水準は上がり、経済的に豊かになるということですから。

けれど、そのコスト上昇を引き起こしている外資は、ベトナムにコストメリットがなくなった途端一斉に見切りをつけて、すぐに次のポストベトナムを探しますよね。

個々人の実力やスキルに応じてコストが上がっていくのならいいですが、外資に乗っかってコスト上昇を遂げた挙句捨てられ、実力に見合わない歪んだコスト構造だけが残る。それでは本当に豊かになるという意味での国の発展は難しいと考えています。なので、自国内で独自のサービスが開発されたり、イノベーションが生まれるような状態を作ることが、ASIA諸国の発展には必要と考えてます。

今後、ベトナムの発展のために、課題となってくるのは品質だと思うんです。技術力自体は高いので、品質に対するスキルやコミットというところが次のステージへの重要なポイントになってくるのではないかなと。

例えば、ベトナム政府は政策的にIT産業の発展に力を入れてます。ベトナム系IT企業へのサポートはもちろん、大学等の教育機関と連携して、IT関連学科の設置や増設を行ってます。
加えて外資系IT企業を積極的に誘致しているため、日本をはじめ諸外国からオフショア先として仕事もきている。学ぶだけでなく実践の場も有りますよね。さらに言うと、ベトナムの人たちは概して向上心が高く、学びたいという意欲も強いので、それもIT産業を盛り上げる要因になってます。

人がいて、技術を学ぶ環境が整備されて、それらを実践できる環境まで備わっているベトナムは、本来もっと評価されていいと思うんです。本当の実力はもっとあるのにそれをうまく出せていないもどかしさを感じます。そのもどかしさの原因が、品質に対する拘りの違いだと思うんです。

品質は文化

個人的には品質は文化だと思うんですよ。
例えば、ベトナムってぼこぼこな道がすごく多い。だけどそのことに対して目くじらを立てる人はいないです。歩けるからまあいっかといった感じで。一方日本では道路は舗装されているのが当たり前です。比べると、後者の方がいいなとなります。

それをモノ作りという視点で考えるとどうでしょう。品質の基準をどこに置くかは勝手に決められるんですよね。勝手に決められるけど、何を良しとするかは、文化がすごく関係すると思うんです。
どちらが良い悪いではないんです。

国民性なんかでいうと、ベトナムの方はおおらかだと言われることが多いですし、日本人は几帳面な傾向があると言われますよね。それも、育ってきた環境・文化に影響を受けている部分が多分にあると思います。

例えば、Googleなど我々がよく使うサービスの中には、アメリカ発のものもたくさんあると思います。じゃあ、アメリカが日本人並みに文化的に品質に拘りがあるかというと、そうではないと思います。
彼らにはチャレンジや失敗を「よくやった」と言える包容力があるんだと思います。だから面白いサービスが次々と生まれて発展していった。未熟でもとりあえず世の中に出せる、それがアメリカの文化なんじゃないかなと。その後、徐々に品質も向上させていったんだと思います。

ただし、そういう文化の違いはあるにせよ、世界中で使われているサービスやプロダクトは、ある一定の基準を満たしていると思うんです。そして、いわゆる先進国と言われる国々のサービスやプロダクトは、その基準をクリアしているんですよね。グローバル展開しているのがその証ともいえます。

少し脱線しましたが、ベトナムが良い意味で発展していくためのボトルネック解消には、品質の向上が欠かせないと考えてます。さきほどお話ししたような、世界中で一定認められるレベルの品質は必要だと思っています。

品質が上がれば、オフショア・受託の開発が増え、資金が増えて自社サービスができるようになる。ひいては国力も高まる。ベトナムをはじめASIAの国々が先進国化していくうえで、これがとても重要なサイクルです。そして、SHIFT ASIAは、そのサイクルを下支えする存在になりたいんです。ASIAの国々の品質を引き上げることで、社会の発展を実現していきたいと考えています。

何をするのか “SHIFT ASIAでやってきたこと、これからやりたいこと”

じゃあベトナムの品質を上げるためにSHIFT ASIAは何をするのか、ですが、”今までやってきたこと”、”今やってること”、”これからやりたいこと”、それぞれあります。

ー今までやってきたこと
創業からこれまでの3年間は、SHIFTから日本の案件を受注してきました。いわば日本本社の業務請負先として機能してきたわけですが、実際には「品質領域に強い人材の育成・品質領域におけるノウハウ/ナレッジの移管をする期間」と考えてました。SHIFT JAPANのチームと一緒に日本のクライアントにサービスデリバリーすることにより、世界一品質に厳しいと言われる日本の品質基準を身をもって知り、品質のスキル・マインド・ノウハウをベトナムに蓄積させる期間です。

―今
これまでの3年間が日本品質をベトナムに移管する助走期間だとすると、今年はまさに飛躍の年です。日本で培ったノウハウを用いて、いよいよ世界へ挑戦し始めます。ちょうど数か月前に、海外戦略の部門を作って責任者を置き、マーケティング、営業活動を開始し始めたところです。
少し具体的に言うと、最初のターゲットは北米かヨーロッパを考えてます。IT予算が大きく品質にそれなりのコストもかけてる、成熟したマーケットです。すでに競合他社もいます。そういう、我々からすると未知の市場にSHIFTならではのナレッジを武器にチャレンジしていきます。
本当に立ち上がったばかりの部門ですので、全てゼロベースで考えるところからのスタートです。対象となるマーケットや国が決定した際に、その国や地域に適したサービスは何なのかというところから考える必要があります。
例えば、今我々のサービスの主体は手動テストですが、他の地域では既に手動ではなくツール使用が主流になっている可能性だってあります。市場毎に最適なツールやサービスは何かを考え、実行していく0-1ができるのがこの部門ですね。
グローバルに活躍したい方、新規事業立ち上げやグロースに興味を持っている方には面白いと思っていただける部分かと思います。

―これからやっていきたいこと
これは無数にあるんですが、直近数年で実現しようとしていることは下記4点です。

1)toBに対する品質教育
先ほども言ったように、まだベトナムではテストや品質に対する認知が低いと感じてます。テストの重要性やノウハウを伝える、品質の啓蒙活動をしてきたいと考えています。既にSHIFTには、「ヒンシツ大学」という、品質管理の教育専門機関があり、企業向け研修等を通じ、品質の重要性を伝える活動を行っています。このナレッジ、ノウハウをASIAでも展開し、品質に対するマインドから変えていきたいと考えています

2)メディア活動
これも品質に関する啓蒙活動の一つと言えるのですが、上記ヒンシツ大学で教える内容をもっと万人受けに分かりやすくして、現地の言葉(ベトナム語)で、ひたすら品質に関する情報を提供するメディアを作りたいと考えています。
個々人の品質に対するマインドや意識が変わり、よりノウハウやナレッジを身に着けたいと思ったときに、品質に関する知識や情報を簡単に手に入れられるような環境を提供したいんです。

3)コンサルティング
開発会社に対し、テストという観点から開発プロセスに切り込みプロセス改善を行う活動をイメージしています。まずは在ベトナムの開発会社に対し、弊社ベトナム人メンバーがプロセスや教育などの改善、標準化を提言していきます。
教育事業で教えた内容を定着させて、継続的な成長を促すための活動にしていきたいと思っています。

4)オフショア有効活用法のノウハウ共有
1)―3)までは、ベトナム側での事業ですが、何もオフショア企業側だけが日本などの外資に歩み寄る必要はないとも思ってます。日本がベトナムに歩み寄ったっていい
特に日本は労働力が不足していく傾向にあるので、オフショアも活用しないといけない。でもうまく活用する方法がわからないとか、過去失敗した経験があるとかで悩んでらっしゃる企業さんも多いのではないかと。なので、日本企業に対しては、オフショア企業をより有効活用できるノウハウを伝えていければと考えています。具体的には、オフショアを有効活用するためのノウハウを提供するメディアを作る等をイメージしています。

※オフショア開発に課題を感じている企業向けの問合せサイトも最近作りました↓
https://shiftasia.com/offshore-testing/

まとめ:勝手に思う『世のため、人のため』になる事業の在り方

色々と書きましたが、世のため人のためになる事業を展開していきたいんです。

SHIFT ASIAが関わることで、ベトナム全体の品質を底上げし、もっと多くの仕事がベトナムに来るようにするのが理想です。そうすれば、先ほども言ったように自社サービスもより生まれ、国の繁栄に繋がっていきますので。

このサイクルがベトナムで成功したら、近隣のアジア諸国にも積極的に展開していきます。SHIFT ASIAの社名がSHIFT VIETNAMではなく、SHIFT ASIAであるのは、そういう想いがあるからです。

SHIFT ASIAの個々の事業だけを見ると、開発やプロジェクトの品質向上のみを目的としているように見えるかと思います。けれど、本当に目指しているのはIT産業に携わるすべての人の課題に向き合い改善し、ベトナムを含むASIA一帯の成長を支えることです。

長くなりましたが、今私がお話したようなことに興味がある方、是非お話ししましょう。

SHIFT ASIAでは一緒に働く仲間を募集しています
7 いいね!
7 いいね!

同じタグの記事

今週のランキング

中井 悠樹さんにいいねを伝えよう
中井 悠樹さんや会社があなたに興味を持つかも