こんにちは、SEQSENSEの非エンジニアメンバーの金 成在(キム ソンジェ)です。Wantedlyをご覧の方に弊社のことを知っていただくため、社員紹介も兼ねたインタビューを連載すると言いだしてもう3か月、、、。なんとか第2回目です。今回はロボティクスエンジニアの渡辺です。研究者として第一線で活躍してきた彼がどのようにしてSEQSENSEのメンバーになったのか聞いてみました。
-自己紹介をお願いします。
渡辺敦志(わたなべ あつし)、ロボティクス開発担当です。
大学生のころからずっとロボティクスの研究室で勉強、研究し、そのまま博士号を取得し研究者としての道を進み自律移動ロボットの研究をしてきました。大学での分野としては情報系で、日本のロボティクスでは機械系をバックグラウンドとしている人が多いですが、ソフトウェア側からロボティクスに進んだという経歴です。
-SEQSENSEに入る前はどのようなことをしてましたか?
博士号をとった後、同じ研究室出身の先輩がいたことがきっかけでATR(国際電気通信基礎技術研究所)に移ってそこで研究を続けていました。そこでは人間の脳を研究しているメンバーと組んで脳波や生理反応と電動車いすを連動させる研究をしていました。また別テーマとしてトンネルの打音検査の研究していました。こちらは立ち上げからかかわっていたんですが、予算が取れなかったのでプロジェクトは途中で終わってしまいました。ATRではその組織の成り立ちからもエンジニアリングよりサイエンス的側面が強く、もう少しエンジニアリングに注力したいと考え、当時公募のあった東北大の研究室に移籍することになりました。東北大では主に、火山の監視や石油プラントの点検ロボットの研究・開発を行ってきました。その当時プラント点検ロボット用に東北大でオープンソースで開発していた自律ナビゲーションのパッケージを現在SEQSENSEでも利用しています。
-オープンソースで開発することの意義・メリットは?
私が開発してきたもののベースにあるのは、筑波大の知能ロボット研究室が30年以上かけて研究・開発してきた制御方法なので、オープンソースにして使えるものを提供することで社会に還元したいという気持ちがあります。また、オープンソースにしてより多くのユーザーに使ってもらい、フィードバックや協力を得られれば、集合知になって完成度がより高まるので、特許性のないものはオープンソースで開発する方が効率的だと思っています。
-なぜロボティクスの道にすすんだのか?
うーん、、、自分でもどこからっていうのはよく覚えていません。
研究室に入る前からロボコンには参加していたのですが、小さいころからプログラミングや電子工作などをしていたので、そういったものが総合的に関わり合うロボット工学に自然と興味を持っていったんだと思います。
-なぜSEQSENSEに転職したのか?
学術業界ではどうしても新規性や学術性だけが重要視されていてインテグレーションの部分がやや軽視されてしまいます。しかし、ロボティクス自体、インテグレーションが非常に重要なポイントで、そこをもっと重点的にやらないとだめだと感じたことが最大の理由ですね。
またATRに入る前から創業者の黒田教授からは声をかけていただいていて、その後も継続的にお声がけをいただいていました。当初は会社ができる数年前で、まだ何も内容が固まっていない状態だったので、さすがにそのまま参加はできないなぁ、と思っていました。
最初のころから足掛け約5年間、継続的にお声がけいただくうちにSEQSENSEも会社として準備ができてきたので、東北大でのプロジェクトが一段落したタイミングで再度お話して、参画することに決めました。
-この先、何をしたいですか?
インテグレーションが重要という話があったんですが、そこに関連する最大の目標として信頼性を限界まで上げるということを実現したいですね。学術的な研究では1回動けばそれでいいということになりがちですが、毎日10時間365日、並列で何十、何百台が動いていいる中でも失敗・故障率を極限まで下げてオペレーションできるようにしたいと思っています。他の家庭用電化製品などと比べて、環境の要因やタスクの複雑さなど、失敗する要素が非常に多いロボットが同じ水準で機能するようにしたいと思っています。
学生時代の恩師の受け売りの話ですが、”ロボットとは使えないものをいう。洗濯機も自動で洗濯をしてくれるロボットだが、洗濯ロボットと呼ばれている間は使えないもの。ロボットを卒業して使える機械になって初めて、洗濯機と呼ばれる。” というのが、ロボットの実用化において非常に重要だと考えています。今後のSEQSENSEでもロボットを卒業して、ただの使える機械となるものを作り上げたいと思っています。
-どんな人と一緒に働きたいですか?
何度も出てきていますがロボティクスではインテグレーションが大事なので、自分の得意分野以外でも自ら学んで習得していくことが好きな人がいいですね。ソフトウェアが得意でもメカニックやクラウドシステムなど、他の領域にも興味を持つのが大事だと思います。この会社も今は警備ロボットを開発しているので、ロボティクスだけでなく警備の仕組みについても理解を深める必要があります。そういった自分の専門領域以外にも自ら手を出していくタイプの人であってほしいです。工学のすべての分野に精通していることを目指すような、欲張りな人とかがいいかもしれないですね。
具体的なスキルセットとしては、モダンなコーディングができて、リアルタイム性のあるシステムのプログラムが書けるのが理想です。ロボティクス以外でも、ゲームプログラミングにも共通するスキルだと思います。
-何か一言ありますか?
この会社も現在、大きなチャレンジの真っ最中ですが、チャレンジのできる場所というのは大事だなと思っています。エンジニアでも研究者でも、もっとどんどん気軽にチャレンジしたらいいのに、いろんなことを必要以上にリスクと感じて挑戦しない人が多いと思っています。チャレンジしない人生はもったいないですね。
SEQSENSEでは次世代ロボットをともに作り上げるエンジニアを募集しています。
ロボティクスエンジニア
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