セプテーニのPR兼、中途採用担当の藤森です!
セプテーニには、セールス、広告運用コンサルタント、クリエイティブ、データ分析など、様々な領域で活躍するプロフェッショナルがいます。
この「Septeni Edge」では、そんな彼らにインタビューし、彼らが生み出すセプテーニのEdgeを皆様にお届けすることで、セプテーニのことをより知ってもらいたいと思っています。
第十三回目は、セプテーニグループをテクノロジーで支えるキーマンとして、株式会社セプテーニ・オリジナルCTO 河内崇 と 青山直紀 をご紹介します!
河内 崇(Kawachi Takashi)
株式会社セプテーニ・オリジナルCTO。前職でScala※を採用し、それ以来第一の選択肢として愛用中。将棋の観戦が好きな二児の父。
青山 直紀(Aoyama Naoki)
株式会社セプテーニ・オリジナル エンジニア
2017年入社。これまでのScala※での開発経験を生かし、広告関連システムの開発/運用に従事。
漫画好きで、ペットを飼うなら猫派。
※Scala・・・プログラミング言語の一種
これから自分の道具や武器を増やしたい人に
実践的なノウハウをコンパクトにまとめた『実践Scala入門』
――まず、セプテーニ・オリジナルではどのようなことをやっているのでしょうか。
河内)
株式会社セプテーニ・オリジナルは、セプテーニグループの事業を「技術」で成功に導くために、グループ選りすぐりのエンジニアで組織された事業会社です。セプテーニグループで提供する、広告運用管理ツール「PYXIS」や、オリジナルマンガアプリ「GANMA!」などを開発しています。
――お二人、実は『実践Scala入門』という本を出版されたのですよね!おめでとうございます。
今回出版された本の紹介と、出版の経緯について教えてください。
『実践Scala入門』(技術評論社)
河内)
『実践Scala入門』は、普段は違う言語でプログラミングしていて、これから道具や武器を増やしたいと思っている人に向けて出版しました。Scalaについて情報を網羅した形で説明している本というのはすでにあるのですが、この本では、実践する際によく使うところを中心にコンパクトにまとめており、通読しやすく仕上がっていると思います。
青山)
ライトに読めるとはいえ、仕事で要求される部分における確度が高いため、読み終わった瞬間から現場で使える本になっています。実践における入門書のように読みやすく書いてあるので、ぜひたくさんの方に読んでほしいですね。
河内)
仕事を完遂できるかは分からないですが、この書籍を読んでいただければ、スタートは必ずできると思います。内容としては風化が早いものではないので、長い期間参考にしていただけるだろうと期待しています。
――Scalaに関する本を執筆するに至ったきっかけは何だったのでしょうか?
河内)
私は長年エンジニアとして働いていますが、エンジニアは「良いツール(言語)」を使うことが重要だと思っています。
私にとって「良いツール(言語)」というのは、手数が少なくてたくさんのことが実現できるもの。
その点で言うと、Scalaの環境は魅力的です。Scalaは言語的な機能により、短いコードでたくさんのことができる一方で、既存のJava用に作られた「ライブラリ」とよばれるパーツをScalaで組み合わせることで物事を実現していくこともでき、既存資産の活用も可能です。こういったことから、今存在している言語や環境の中ではかなり良いツールと言えるのではないかと思っています。
ただ、新しいツールのため、実績が少なく、クライアントに提案しても受け入れられにくいのが現状です。普及しない限り使える環境は広がらないということに気付いてからは、Scalaを普及すること自体に意義を見出すようになりました。その一環として書籍の出版は非常に意味があると思えたので、執筆に携わることになったという経緯があります。
青山)
私の場合は、学生の頃に同じ研究室の友人がScalaを使っていて、その存在を知ったのですが、当時は「そういうものがあるんだ」程度にしか思っていませんでした。その後仕事を始めるにあたり、プログラミング言語をまずは1つ使いこなしたいと考えた時に、友人が使っていたことを思い出し、Scalaを学び始めました。
知れば知るほど、機能がたくさんあるわりに簡潔に書けることを意識したツールで、すごく面白いなと思いましたし、自分にとっても使いやすく、手に馴染むツールだなと感じました。働き始めた当初は仕事で使う機会には恵まれませんでしたが、ようやく前職でScalaを書く仕事に就けました。
それから、自分がソフトウェアエンジニアとして仕事をしていく中で、何かしら物理的に残したいという想いがうまれ、書籍への活動に興味が出始めた時、タイミングよく声を掛けていただくことができました。
――セプテーニ・オリジナルがスポンサーを務めているScalaMatsuri※に、お二人が元々参加されていたのは、そういったScala普及に対する強い思いがあったからでしょうか?
※ScalaMatsuri :Scalaをテーマにした日本最大級のカンファレンス。年々参加者が増加していて、今では600人以上が訪れる。
河内)
そうですね。参加する方それぞれ違う意図があると思いますが、私としてはScalaを広めたいという気持ちで参加しています。
青山)
私も同じです。ひとつのプログラミング言語でカンファレンスが行われるというのは広まりのきっかけになると思います。そして実際に活用されている事例なども聞けるので、現場で使われたノウハウや面白いトピックが、ほかのコミュニティの参加している人にフィードバックされて、それがまた広まって…というサイクルがうまく回っているなと感じます。ノウハウの共有や情報交換ができるのはエンジニアにとってありがたいことなので、そういう場を作りたいという意図もあります。
――中途入社のお二人ですが、きっかけもScalaMatsuriにあるとか?
河内)
そうですね。前職の会社がある事情で解散してしまったのですが、転職先を探すに当たり、やはりScalaを広めたいという気持ちがあったので、ScalaMatsuri のスポンサー企業を当たっていきました。
セプテーニ・オリジナルには直接の知り合いはいなかったのですが、技術アドバイザーを担当されていた今回の本の共著者である麻植さんから「セプテーニ・オリジナルはどうですか」と声をかけていただきました。
環境・業務・ビジネス・自分の趣向的な側面を総合的に判断して、すごくバランスが良さそうだなと思って入社を決めました。
青山)
私の場合は、前職が広告系のアドテク企業でしたので、セプテーニ・オリジナルはScalaMatsuriのスポンサーをやっていることに加え、ビジネス的にも近いこともあり、もともと気になっていました。
いざ転職活動を始めようとしたとき、実はTwitterで「転職に興味がある」とつぶやいたのです。そうしたら河内さんに声をかけていただけました(笑)。河内さんとは元々別のイベントで知り合っていて、技術的にも人間的にも一緒に仕事をしたいと思っていた方だったので、入社を決めました。
――ScalaMatsuri といえば、セプテーニ・オリジナルが配布するノベルティの『技術読本』が評判だとよく耳にします。
河内)
本当ですか?嬉しいです。よくノベルティだとシールやポストイットなどがありますが、こういった記事にすると接する時間は長いのかなと思いますし、広報的な意味合いも兼ねて、時間をかけて作っています(笑)。
セプテーニ・オリジナルには、勉強しよう、そして学んだことを共有しよう、というカルチャーがあるので、外部向けにもかなりオープンに情報を共有しています。
『セプテーニ・オリジナル 技術読本』
青山)
冊子はイベントでの配布になりますが、参加できないけれど読みたいという方向けに、電子版としてPDF(こちらから)でも公開しています。
「顧客目線で価値を考える」ことで学びや意思が生まれる。
セプテーニ・オリジナルで出会った人々とは。
――セプテーニ・オリジナルに入社してみて、実際はどのように感じましたか?
青山)
モチベーションが高い人が多いですね。自分たちが提供しているものに対して、「クライアントや関係者、ユーザー目線で見た時に、本当に価値が出せているのか」という点にフォーカスして話をする人が非常に多い印象です。
エンジニアはある意味エゴが強い人が多く、例えば「最新型のハンマーを使って、最新型の釘を打ちたい!」という人が多いと思うのですが、そういったことを差し置いて「そこにその釘を打って、意味がある?いや、ないよね。」という客観的な判断をしっかりと下せる人が多いと感じます。どのプロジェクトでも、共通でそこを意識していて、それが自分にとっても刺激的ですし、みんなで前進している感じを受けています。
河内)
「スクラム開発」※の採用は、そういった目線を持つことができるひとつの理由になるかもしれませんね。
顧客への価値提供に焦点を当てているので、開発のためではなく、その先のやりたいことを実現するためにどうするか、という点からスタートすることができています。いくつか実現の手法がある中で、一番適切なものを選んでいくという作業から入れることが、大きく影響しているのかなと思います。でもできるだけ、言われたことだけをやるという風にはしたくないので、しっかり意志を持って一番いい形でやれるようにしていこうとみんなで話しています。
あと、学ぶことが好きな人が多いですね。ほぼ毎日のように社内で勉強会が開かれているので、自分の興味があるところに参加したり、自分が講師になったり、学んだことをきちんと共有し合う文化が浸透しています。
そして、変化に対しての許容度が高い人も多いと感じます。「これ、まずいね」ということがあったら、「じゃあどうする?」という話し合いの場が非常に多く持たれていますね。
※スクラム開発・・・少人数のチームでスクラムを組むようにして短いスパンでシステムの開発を行っていく手法。
臆することなく変化できる。
セプテーニ・オリジナルの強みは、先進であり匠であること。
――会社で大事にしていることはありますか?
河内)
コアバリューである、「先進・匠・充実」は浸透していると思います。
それに紐づく行動規範は数年に1回くらいの間隔で見直しています。全くガラッと変えるわけではなく、継続していくものもあれば廃止するものもあったり、新たに追加もしたり、とリフレッシュしていっています。また、トップが決めるわけではなくて社員全員を巻き込む形で決めるという点がいいですね。自分で決めたものだと守ろうという気持ちになれるので。
――セプテーニ・オリジナルの強みとは何でしょうか?
河内)
先進的なものや良いものを取り入れ、古くなったものやより劣っているものを捨てることに対して、あまり臆するところがないことでしょうか。もちろんScalaを使っているというのも強みですが、Scalaより明らかに優れているものが出てきたら、おそらく臆面もなく乗り換えると思います。そういった積極的な姿勢はかなり強みなのかなと思います。
青山)
同様に、新しい情報をキャッチアップして、「仕事で使ったらどうだろう」と検討して、結果「良さそう」となったら「採用してみよう」のサイクルが回っているところが強みだと思います。
河内)
それって先進で、匠であるってことだよね(笑)。
青山)
そういうことになりますね(笑)。
――二人にとってセプテーニ・オリジナルはどんな場所ですか?
河内)
私自身、本質的なところでは「周りの人を幸せにしたい」という気持ちがある一方で、「エンジニアとしてやっていきたい」という気持ちも強いです。その両面を生かして自分の影響力を発揮しながら、周りに幸せを増やしていくというということが実現できているので、いい活躍の場をいただいていると感じています。
青山)
グループ全体でひとつの問題を解決しようとした時に、色々な役割の人たちが一緒に達成しようと動いて、同じものを見られている感覚が好きです。ひとつの目標に対して多様なアプローチがある中で、お互いのやり方を尊重しあいながらひとつのゴールを目指して行動できる、価値が共有できているという大きなチーム感を感じられる場所だと思います。
――こういう人と働きたい!という思いがあれば教えてください
河内)
私自身が楽しく働きたいという気持ちが強いので、一緒に楽しく働ける人ですね。ただ楽しいだけじゃなくて「知恵を使って懸命にやる」といったところに楽しさを見出せる人がいいですね。
青山)
何かひとつでもいいので「これに関しては他の人には負けない」というものや、芯がある人は話していても一緒に働いていても面白いと思います。
河内)
技術的な持ちネタが多い人は面白いですよね。
――ありがとうございました!
★撮影オフショット★
この日のために、「CTO Tシャツ」を作成してくださった河内さんと、
作成したTシャツが届かず「Scala Matsuri Tシャツ」を着る青山さん。